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第18話・もう一度逢いたい
【もう一度逢いたい】
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9月21日頃であった。
この日、日本のうんと南の海上で台風24号(チャーミータイフーン)が発生した。
この頃、私たちイワマツグループの周りであわただしい動きがあった。
私・イワマツは、9月5日頃よりA班のメンバーたちと一緒に海外と沖縄県の各地を回って通常通りのお仕事をする予定であったが急な予定変更が生じたので9月7日頃に再来日した。
四国で営業をしていたレジャー関連の施設と店舗と近畿から福岡圏域で営業をしていたデリヘル店の営業等を急きょ停止することが決まった。
停止する理由は、7月に発生した西日本豪雨《だいきぼさいがい》による影響が長引いていたことである。
高知自動車道の新宮~大豊《おおとよ》間が今も片側交互通行になっていることなどの交通網の寸断が生じたことに加えて、焼き肉店に仕入れる食材の価格高騰《かかくこうとう》や輸送コストなどが高くなったことなどが原因で地域経済が大打撃を受けた。
それが原因で売上が大きく落ち込んだ。
日本の経済自体が極度のインフレとデフレにおちいったことも重なったので、ますます苦しくなった。
そしてもうひとつ、大変なニュースが入った。
高松市に本社がある通販会社も創業者の社長さまが急病で倒れて寝たきりになった。
通販会社については、フランスにある現地法人へ経営を移転することが決定した。
A班のメンバーたちは、9月7日に四国に入った。
翌日、ドリスさんとエレンさんとケントさんたちが加入しているカリフォルニア州の弁護士会の弁護士さんたち200人と合流した。
遅くても9月27日までに問題を解決させることを念頭に活動を開始した。
四国島内にあるレジャー店舗施設と通販会社で働いていたスタッフさんたちと近畿から福岡圏域のデリヘル店で働いていたスタッフさんたちの今後の人生設計を立て直すこと、店舗施設など…不動産関連を清算《せいさん》すること…
ものすごくつらいお仕事がたくさんあった。
9月24日頃に、四国島内のレジャー関連の店舗施設の不動産の清算《せいさん》が完了した。
翌日、スタッフさんたち全員が四国を出発した。
スタッフさんたち全員は、アメリカ合衆国とフランスとイングランド地域にあるグループ内のレジャー関連施設店舗とフランスにある通販会社の新本社へ異動することになった。
9月26日頃であった。
A班のメンバーたちとドリスさんとエレンさんとカリフォルニア州の弁護士さんたち200人が乗り込んだ専用機が高松空港から飛び立った。
つらいお仕事は、このあともまだまだつづくようだ。
イワマツグループのメンバーたちが次回来日する予定は未定である。
時は、9月27日頃であった。
日本のうんと南の海上で発生した台風24号は、中心付近の最大風速が120ノット(60メートル)・中心付近の気圧が900ヘクトパスカルに低下した。
気象庁は、朝10時頃に緊急の記者会見をひらいた。
それによると、9月29日から30日頃により危険な状態で日本列島に接近する恐れが出た…
暴風・波浪・高潮・大雨の特別警報が日本列島の広い範囲に発令される恐れがある…
台風は、より危険な状態で列島を通過する…
そうなると、北日本から西日本一帯で壊滅的な被害が生じる…
もうだめだ…
日本は終わりだ…
この時、全国民はそうとうな覚悟を強いられることになった。
そんな中であった。
今治市内の大型病院に再入院したゆりこは、医師から覚悟をしておくようにと告げられた。
医師から告げられたゆりこは、ひどく落ち込んだ。
時は、9月28日頃であった。
ゆりこはこの日、ドクターヘリに乗って国立四国がんセンターへ行く予定であった。
ゆりこは、がんセンターで乳がんの手術を受けることになった。
26日頃に、エコー検査で右の乳房にあったしこりが乳がんであったことが判明した。
手術によって、片方の乳房をうしなうことが決定的になった。
この2日の間、ゆりこは病室に閉じこもっていたので日増しにだらしなくなった。
時は、午前10時頃であった。
ゆりこがいる病室の前にて…
数人の看護婦さんがゆりこがいる部屋のドアをバールでこじ開けたあと、部屋に入った。
「鳥居さん!!出発の時間です
それから数分後であった。
室戸少年自然の家にいるヨリイさんのもとに病院から知らせが入った。
電話の応対をしていたヨリイさんは、ものすごく悲しい表情で言うた。
「ゆりこちゃんがリスカして…命をたった…どうしよう…」
それから60分後であった。
施設で暮らしているお子さまたちとお母さま方たちとスタッフさんたちは、駐車場に停まっている特大バス(歌合戦の金杯の副賞の賞品)に乗り込んだ。
それからまた60分後に、バスが駐車場の前から出発した。
バスは、山道を降りたあと国道55号線を通って南国市へ向かった。
夕方4時過ぎに、バスは高知自動車道の南国インターに到着した。
このあと、バスは高速道路を通って愛媛県へ向かった。
この時、バスの運転手さんがものすごくしんどい表情を浮かべていた。
バスが大豊インターチェンジを通過した時であった。
バスの運転手さんが口から大量に吐血したあと呼吸が停まってしまった…
そして…
「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」
バスの車内で、お子さまたちとお母さま方たちの悲鳴が響いた。
(ドーン!!ガシャーン!!バリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリ!!)
特大バスは、工事中のバリケードを突き破ったあと高架下へ落下して大破した。
施設で暮らしていた子どもたちとお母さま方たちと施設のスタッフさんたち全員がバスの中で亡くなった。
ヨリイさんも、バスの中で亡くなった。
その頃であった。
日本列島へ向かっている台風24号は、中心付近の気圧が890ヘクトパスカルに低下した。
最大風速は140ノット(70メートル)に達した。
29日の夜のはじめ頃に、この状態で西日本から東日本の太平洋側に接近するようだ。
もうだめだ…
どうしたらいいのだ…
どうしたらいいのだ…
この日、日本のうんと南の海上で台風24号(チャーミータイフーン)が発生した。
この頃、私たちイワマツグループの周りであわただしい動きがあった。
私・イワマツは、9月5日頃よりA班のメンバーたちと一緒に海外と沖縄県の各地を回って通常通りのお仕事をする予定であったが急な予定変更が生じたので9月7日頃に再来日した。
四国で営業をしていたレジャー関連の施設と店舗と近畿から福岡圏域で営業をしていたデリヘル店の営業等を急きょ停止することが決まった。
停止する理由は、7月に発生した西日本豪雨《だいきぼさいがい》による影響が長引いていたことである。
高知自動車道の新宮~大豊《おおとよ》間が今も片側交互通行になっていることなどの交通網の寸断が生じたことに加えて、焼き肉店に仕入れる食材の価格高騰《かかくこうとう》や輸送コストなどが高くなったことなどが原因で地域経済が大打撃を受けた。
それが原因で売上が大きく落ち込んだ。
日本の経済自体が極度のインフレとデフレにおちいったことも重なったので、ますます苦しくなった。
そしてもうひとつ、大変なニュースが入った。
高松市に本社がある通販会社も創業者の社長さまが急病で倒れて寝たきりになった。
通販会社については、フランスにある現地法人へ経営を移転することが決定した。
A班のメンバーたちは、9月7日に四国に入った。
翌日、ドリスさんとエレンさんとケントさんたちが加入しているカリフォルニア州の弁護士会の弁護士さんたち200人と合流した。
遅くても9月27日までに問題を解決させることを念頭に活動を開始した。
四国島内にあるレジャー店舗施設と通販会社で働いていたスタッフさんたちと近畿から福岡圏域のデリヘル店で働いていたスタッフさんたちの今後の人生設計を立て直すこと、店舗施設など…不動産関連を清算《せいさん》すること…
ものすごくつらいお仕事がたくさんあった。
9月24日頃に、四国島内のレジャー関連の店舗施設の不動産の清算《せいさん》が完了した。
翌日、スタッフさんたち全員が四国を出発した。
スタッフさんたち全員は、アメリカ合衆国とフランスとイングランド地域にあるグループ内のレジャー関連施設店舗とフランスにある通販会社の新本社へ異動することになった。
9月26日頃であった。
A班のメンバーたちとドリスさんとエレンさんとカリフォルニア州の弁護士さんたち200人が乗り込んだ専用機が高松空港から飛び立った。
つらいお仕事は、このあともまだまだつづくようだ。
イワマツグループのメンバーたちが次回来日する予定は未定である。
時は、9月27日頃であった。
日本のうんと南の海上で発生した台風24号は、中心付近の最大風速が120ノット(60メートル)・中心付近の気圧が900ヘクトパスカルに低下した。
気象庁は、朝10時頃に緊急の記者会見をひらいた。
それによると、9月29日から30日頃により危険な状態で日本列島に接近する恐れが出た…
暴風・波浪・高潮・大雨の特別警報が日本列島の広い範囲に発令される恐れがある…
台風は、より危険な状態で列島を通過する…
そうなると、北日本から西日本一帯で壊滅的な被害が生じる…
もうだめだ…
日本は終わりだ…
この時、全国民はそうとうな覚悟を強いられることになった。
そんな中であった。
今治市内の大型病院に再入院したゆりこは、医師から覚悟をしておくようにと告げられた。
医師から告げられたゆりこは、ひどく落ち込んだ。
時は、9月28日頃であった。
ゆりこはこの日、ドクターヘリに乗って国立四国がんセンターへ行く予定であった。
ゆりこは、がんセンターで乳がんの手術を受けることになった。
26日頃に、エコー検査で右の乳房にあったしこりが乳がんであったことが判明した。
手術によって、片方の乳房をうしなうことが決定的になった。
この2日の間、ゆりこは病室に閉じこもっていたので日増しにだらしなくなった。
時は、午前10時頃であった。
ゆりこがいる病室の前にて…
数人の看護婦さんがゆりこがいる部屋のドアをバールでこじ開けたあと、部屋に入った。
「鳥居さん!!出発の時間です
それから数分後であった。
室戸少年自然の家にいるヨリイさんのもとに病院から知らせが入った。
電話の応対をしていたヨリイさんは、ものすごく悲しい表情で言うた。
「ゆりこちゃんがリスカして…命をたった…どうしよう…」
それから60分後であった。
施設で暮らしているお子さまたちとお母さま方たちとスタッフさんたちは、駐車場に停まっている特大バス(歌合戦の金杯の副賞の賞品)に乗り込んだ。
それからまた60分後に、バスが駐車場の前から出発した。
バスは、山道を降りたあと国道55号線を通って南国市へ向かった。
夕方4時過ぎに、バスは高知自動車道の南国インターに到着した。
このあと、バスは高速道路を通って愛媛県へ向かった。
この時、バスの運転手さんがものすごくしんどい表情を浮かべていた。
バスが大豊インターチェンジを通過した時であった。
バスの運転手さんが口から大量に吐血したあと呼吸が停まってしまった…
そして…
「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」
バスの車内で、お子さまたちとお母さま方たちの悲鳴が響いた。
(ドーン!!ガシャーン!!バリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリ!!)
特大バスは、工事中のバリケードを突き破ったあと高架下へ落下して大破した。
施設で暮らしていた子どもたちとお母さま方たちと施設のスタッフさんたち全員がバスの中で亡くなった。
ヨリイさんも、バスの中で亡くなった。
その頃であった。
日本列島へ向かっている台風24号は、中心付近の気圧が890ヘクトパスカルに低下した。
最大風速は140ノット(70メートル)に達した。
29日の夜のはじめ頃に、この状態で西日本から東日本の太平洋側に接近するようだ。
もうだめだ…
どうしたらいいのだ…
どうしたらいいのだ…
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