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第15話・LOVE〜抱きしめたい
【バ・カ・ダ・ネ】
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5月30日の午前9時前であった。
私は、この日もハローワークへ行って日雇いのお仕事をもらおうとしたが、抽選に外れたのであきらめた。
時は、昼12時過ぎであった。
ところ変わって、あいりん地区にある公園にて…
私は、住人《おっちゃん》たちと一緒に炊きだしの列に並んでいた。
その時に、私はものすごくめんどくさいもめ事に巻き込まれた。
炊きだしの受け取りを待っている私のもとに、ネイビーのデルモンテケチャップのロゴ入りの前かけをつけた丸顔の丁稚どんに会った。
丸顔の丁稚どんは、内子の溝端屋で丁稚奉公をしている実松《さねまつ》であった。
実松《さねまつ》どんは、ものすごく言いにくい声で私に言うた。
「あの~」
「(めんどくさい声で)なんやねん…」
「コリントイワマツヨシタカグラマシーさまでしょうか?」
「せやけど…」
「ワテは、内子の溝端屋で丁稚奉公をしている実松《さねまつ》と言います。」
「溝端屋の丁稚どん?」
「へえ。」
「私になんの用で来たんぞ?」
「ここでは話せまへん…あ、あの~別の場所へ行きまひょか?」
「コラ!!なにしまんねん!!」
実松《さねまつ》どんは、私の右腕をむりやりひっぱってどこかへ連れて行った。
またところ変わって、公園の茂みにて…
実松《さねまつ》どんにひっぱって行かれた私は、実松《さねまつ》どんからものすごくめんどくさいことをたのまれた。
「コラ!!オンドレはこななとこへオレを押し込めてどないする気や!!」
「ヒィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ…そないに怒らんといてーな~」
「怒るわボケ!!」
「ヒィィィィィィィィ、手荒なマネしてすんまへんでした~」
「すんまへんで済むと思とんか!?」
「ヒィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ~」
「オンドレはもしかしたらアレか!?」
「アレ…って?」
「女にはキョーミねえから、野郎の身体《からだ》がほしいのか…オンドレは『薔薇族《ばらぞく》』(BL雑誌)に影響されたのか!?」
「ちゃいまんねん~」
「ほな、なにが目的でここへ押し込めた!?」
「ヒィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ~すんまへん…」
「オレは急いでいるんだぞ!!用があるのだったら手短にせえ!!」
「分かりました~あ、あ、あ、あ、あ、あ…あの~…こ、こ、こ、これを…預かって下さい!!」
実松《さねまつ》どんは、私に浅田飴《あさだあめ》の丸い缶を差し出した。
フタの周りには、みどり色のガムテープが貼られていた。
私は、怒った声で実松《さねまつ》どんに言うた。
「これはどう言うこっちゃねん!?」
「はい?」
「浅田飴《あさだあめ》のカンカン預かってくれってどう言うこっちゃねん!?」
「ヒィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ、そないに怒らんといて~な…」
「怒るわボケ!!こななカンカンに入っているアメ玉ぐらい自分で管理せえ!!」
「アメ玉じゃおまへんねん~」
「コラ!!」
「ヒィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ~」
「オンドレ!!どついたろか!?」
「ヒィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ~こらえてーな~」
「やかましい!!オンドレは頭がイカれとんか!?」
「イワマツさん、そのカンカンの中身は溝端屋のダンナが命の次に大事にしてるものが入っているんです~」
それを聞いた私は、おどろいた声で言うた。
「なんやて…溝端屋のダンナが命の次に大事にしてるもの…」
「へえ。」
「それはなんやねん?」
「(ものすごく言いにくい声で)せやから、それは重要機密…」
「オンドレはKGB《ケーゼーベー》のスパイか!?」
「違います~」
「コラ!!溝端屋のダンナが大事にしてる重要機密とはなんやねん!?答えろ!!」
実松《さねまつ》どんは、泣きそうな声で私に言うた。
「イワマツさんたのんます…そのカンカンに入っている中身を2~3日預かって下さい…3日後には必ず取りにまいります…お礼はきちんとしますからこの通り…」
「分かった…ほんなら2~3日だけ預かっておく…」
「おおきに…おおきに…」
実松《さねまつ》どんは、私に浅田飴《あさだあめ》のカンカンを預けたあとその場から走り去った。
私は、みどり色のガムテープで貼られている浅田飴《あさだあめ》のカンカンをショルダーバッグにしまったあとこうつぶやいた。
実松《さねまつ》どんは…
頭がイカれているのではないか…
それよりも、溝端屋のダンナの頭がおかしいと思う…
浅田飴《あさだあめ》のカンカンに入っているアメ玉が命の次に大事なものだなんて…
人をおちょくるのもええかげんにせえよ…
私は、この日もハローワークへ行って日雇いのお仕事をもらおうとしたが、抽選に外れたのであきらめた。
時は、昼12時過ぎであった。
ところ変わって、あいりん地区にある公園にて…
私は、住人《おっちゃん》たちと一緒に炊きだしの列に並んでいた。
その時に、私はものすごくめんどくさいもめ事に巻き込まれた。
炊きだしの受け取りを待っている私のもとに、ネイビーのデルモンテケチャップのロゴ入りの前かけをつけた丸顔の丁稚どんに会った。
丸顔の丁稚どんは、内子の溝端屋で丁稚奉公をしている実松《さねまつ》であった。
実松《さねまつ》どんは、ものすごく言いにくい声で私に言うた。
「あの~」
「(めんどくさい声で)なんやねん…」
「コリントイワマツヨシタカグラマシーさまでしょうか?」
「せやけど…」
「ワテは、内子の溝端屋で丁稚奉公をしている実松《さねまつ》と言います。」
「溝端屋の丁稚どん?」
「へえ。」
「私になんの用で来たんぞ?」
「ここでは話せまへん…あ、あの~別の場所へ行きまひょか?」
「コラ!!なにしまんねん!!」
実松《さねまつ》どんは、私の右腕をむりやりひっぱってどこかへ連れて行った。
またところ変わって、公園の茂みにて…
実松《さねまつ》どんにひっぱって行かれた私は、実松《さねまつ》どんからものすごくめんどくさいことをたのまれた。
「コラ!!オンドレはこななとこへオレを押し込めてどないする気や!!」
「ヒィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ…そないに怒らんといてーな~」
「怒るわボケ!!」
「ヒィィィィィィィィ、手荒なマネしてすんまへんでした~」
「すんまへんで済むと思とんか!?」
「ヒィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ~」
「オンドレはもしかしたらアレか!?」
「アレ…って?」
「女にはキョーミねえから、野郎の身体《からだ》がほしいのか…オンドレは『薔薇族《ばらぞく》』(BL雑誌)に影響されたのか!?」
「ちゃいまんねん~」
「ほな、なにが目的でここへ押し込めた!?」
「ヒィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ~すんまへん…」
「オレは急いでいるんだぞ!!用があるのだったら手短にせえ!!」
「分かりました~あ、あ、あ、あ、あ、あ…あの~…こ、こ、こ、これを…預かって下さい!!」
実松《さねまつ》どんは、私に浅田飴《あさだあめ》の丸い缶を差し出した。
フタの周りには、みどり色のガムテープが貼られていた。
私は、怒った声で実松《さねまつ》どんに言うた。
「これはどう言うこっちゃねん!?」
「はい?」
「浅田飴《あさだあめ》のカンカン預かってくれってどう言うこっちゃねん!?」
「ヒィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ、そないに怒らんといて~な…」
「怒るわボケ!!こななカンカンに入っているアメ玉ぐらい自分で管理せえ!!」
「アメ玉じゃおまへんねん~」
「コラ!!」
「ヒィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ~」
「オンドレ!!どついたろか!?」
「ヒィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ~こらえてーな~」
「やかましい!!オンドレは頭がイカれとんか!?」
「イワマツさん、そのカンカンの中身は溝端屋のダンナが命の次に大事にしてるものが入っているんです~」
それを聞いた私は、おどろいた声で言うた。
「なんやて…溝端屋のダンナが命の次に大事にしてるもの…」
「へえ。」
「それはなんやねん?」
「(ものすごく言いにくい声で)せやから、それは重要機密…」
「オンドレはKGB《ケーゼーベー》のスパイか!?」
「違います~」
「コラ!!溝端屋のダンナが大事にしてる重要機密とはなんやねん!?答えろ!!」
実松《さねまつ》どんは、泣きそうな声で私に言うた。
「イワマツさんたのんます…そのカンカンに入っている中身を2~3日預かって下さい…3日後には必ず取りにまいります…お礼はきちんとしますからこの通り…」
「分かった…ほんなら2~3日だけ預かっておく…」
「おおきに…おおきに…」
実松《さねまつ》どんは、私に浅田飴《あさだあめ》のカンカンを預けたあとその場から走り去った。
私は、みどり色のガムテープで貼られている浅田飴《あさだあめ》のカンカンをショルダーバッグにしまったあとこうつぶやいた。
実松《さねまつ》どんは…
頭がイカれているのではないか…
それよりも、溝端屋のダンナの頭がおかしいと思う…
浅田飴《あさだあめ》のカンカンに入っているアメ玉が命の次に大事なものだなんて…
人をおちょくるのもええかげんにせえよ…
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