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第6話・元気を出して
【さよならが言えない】
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時は、夕方6時半を過ぎた頃であった。
またところ変わって、今治市旭町《しないあさひまち》にある今治国際ホテルの一階の洋食レストランにて…
店内の予約席のテーブルに、A班のメンバーたちとビーマックの販売担当の徳常《とくつね》さまがいた。
テーブルの上には、フルコースディナーの1品目の料理がならんでいた。
徳常《とくつね》さまは、ものすごくいらついた様子であたりを見渡していた。
約束の時間は夕方6時であった。
なのに、鎮房《しげふさ》と和利《かずとし》がまだ来ていないのはどういうことか?
うちらは、このあとすぐに出発する予定である。
それなのに、徳常《とくつね》さまが『紹介したい人がいるからおってくれ…』と言うた。
徳常《とくつね》さまがウキウキしている気持ちは分かるけど、うちらとしては非常に困ることである。
徳常《とくつね》さまは、うちらにどないしてほしいねん…
うちらは、理解できん…
この時、たまりかねた大番頭《おおばんと》はんが徳常《とくつね》さまにたしなめる声で言うた。
「徳常《とくつね》さま…徳常《とくつね》さま!!」
「(おたついた声で)ああ、君波さま~」
「あんさん、ええかげんにしなはれ!!」
大番頭《おおばんと》はんにつづいて、ミンジュンさんもたしなめる声で言うた。
「そうですよ…社会人のジョーシキを守りなさいといよるあんたがヒジョーシキとはどういうことかしら!!」
ミンジュンさんからどぎつい声で言われた徳常《とくつね》さまはなさけない声で『わかってますよぅ~』と言うた。
大番頭《おおばんと》はんは、怒った声で徳常《とくつね》さまに言うた。
「ほんならなんでうちらを足止めしたのですか!?」
徳常《とくつね》さまは、なさけない声で『気持ちがウキウキしているうちに…』といいわけを言うた。
ミンジュンさんは、徳常《とくつね》さまにどぎつい声で言うた。
「自分の気持ちがウキウキしている…と言うことは、先方さまであるうちらをおさえつける…と言うことね。」
徳常《とくつね》さまは、おたついた声で『違います~』と言うた。
その時であった。
鎮房《しげふさ》と和利が遅れてレストランに入った。
徳常《とくつね》さまは、時間に遅れてやって来た鎮房《しげふさ》に対して怒った声で言うた。
「コラ!!久枝《ボケブカ》!!」
「(つらい声で)徳常《とくつね》課長、私はわざと遅れたわけじゃないのです…大保木《アホンダラ》がグズグズ言うたので、言うことを聞けと怒鳴りつけていたのですよ~」
「いいわけ言うな!!」
「なんやオドレ!!」
「オレはオドレのブカの将来のためを思ってイワマツグループの総帥《オーナー》さまを紹介しようと言うたのに、遅れてくるとはなんだ!!クソアホンダラボケブカ!!虫ケラ!!役立たず!!無資格者《のうなし》!!」
その直後であった。
付き人軍団の男たち30万人がレストランにやって来た。
同時に、A班のメンバーたちは出発準備に取りかかった。
この時、徳常《とくつね》さまはおたついた声で大番頭《おおばんと》はんに言うた。
「ああ、き、君波さま~」
大番頭《おおばんと》はんは、ものすごく怒った声で徳常《とくつね》さまに『ドアホ!!』と怒鳴りつけたあと、怒った声で言うた。
「あんた!!さっきうちらに対してなんて言うたのですか!?うちらに対して『無資格者《のうなし》』と言うとはヒジョーシキきわまりない!!」
「ち、ち、ち、ちがいます…私は久枝のボケブカに言うたのです…」
「コラ!!」
「ヒィィィィィィ…」
「あんさんの会社の従業員さんが他社《よそ》ヘ出向になった原因があんさんだと言うことがまだ分からんのか!?」
「すみません…」
「すんまへんと言うたらすむと思ったら大まちがいでおまっせ~!!」
「それじゃあ、どうすればいいのですか…」
そこへ、ヤキソバヘアでももけた腹巻き姿の番頭《ばんと》はんがレストランにやって来た。
「はいはい、ここまでにしまひょや…あとはワシがうまいことやるさかいに…大番頭《おおばんと》はん…」
「へえ。」
このあと、番頭《ばんと》はんは、徳常《とくつね》さまと鎮房《しげふさ》と和利《かずとし》に詰めよった。
A班のメンバーたちは、その間に出発準備を整えた。
夜7時頃であった。
A班のメンバーたちは、正面玄関に停車中の特大バスに乗り込んだ。
その後、3万人の丁稚どんたちが大荷物の積み込み作業を開始した。
丁稚どんたちは、特大バスのトランクルームと2台の日野クルージングレンジャー(特大トラック)のウイング(荷台)の貨物スペースに大荷物を積み込んでいた。
バスの車内にて…
バスに設置されているテレビの画面にNHK総合テレビで放送中の『NHKニュース7』が映っていた。
A班のメンバーたちが乗り込んだ特大バスの周りに付き人軍団の男たち20万人が取り囲んでいた。
その頃、徳常《とくつね》さまと鎮房《しげふさ》と和利《かずとし》は、番頭《ばんと》はんと10万人の付き人軍団の男たちにどこかへ連れて行かれた。
あの様子だと、3人は付き人軍団の男たちにボコボコにいて回されたようだ
3人は、とんでもない大失態をやらかしたので会社から厳罰を喰らう可能性が高いようだ…
バスに乗り込んだA班のメンバーたちは、座席に座ったあとひざ元に置かれているアタッシュケースをひらいて次の仕事の準備に取り組んだ。
夜7時半頃であった。
バスに設置されているテレビの画面が消えた…
同時に、3台の車両が出発した。
3台の車両は、国道317号線を通ってしまなみ海道の今治北インターヘ向かった。
今治北インターから高速道路に入ったあとは、しまなみ海道~山陽自動車道~中国自動車道を通って専用機が待機している大阪伊丹国際空港ヘ向かった。
3台の車両が高速道路ヘ入った時、3人がどうなったのかは知るよしもなかった。
またところ変わって、今治市旭町《しないあさひまち》にある今治国際ホテルの一階の洋食レストランにて…
店内の予約席のテーブルに、A班のメンバーたちとビーマックの販売担当の徳常《とくつね》さまがいた。
テーブルの上には、フルコースディナーの1品目の料理がならんでいた。
徳常《とくつね》さまは、ものすごくいらついた様子であたりを見渡していた。
約束の時間は夕方6時であった。
なのに、鎮房《しげふさ》と和利《かずとし》がまだ来ていないのはどういうことか?
うちらは、このあとすぐに出発する予定である。
それなのに、徳常《とくつね》さまが『紹介したい人がいるからおってくれ…』と言うた。
徳常《とくつね》さまがウキウキしている気持ちは分かるけど、うちらとしては非常に困ることである。
徳常《とくつね》さまは、うちらにどないしてほしいねん…
うちらは、理解できん…
この時、たまりかねた大番頭《おおばんと》はんが徳常《とくつね》さまにたしなめる声で言うた。
「徳常《とくつね》さま…徳常《とくつね》さま!!」
「(おたついた声で)ああ、君波さま~」
「あんさん、ええかげんにしなはれ!!」
大番頭《おおばんと》はんにつづいて、ミンジュンさんもたしなめる声で言うた。
「そうですよ…社会人のジョーシキを守りなさいといよるあんたがヒジョーシキとはどういうことかしら!!」
ミンジュンさんからどぎつい声で言われた徳常《とくつね》さまはなさけない声で『わかってますよぅ~』と言うた。
大番頭《おおばんと》はんは、怒った声で徳常《とくつね》さまに言うた。
「ほんならなんでうちらを足止めしたのですか!?」
徳常《とくつね》さまは、なさけない声で『気持ちがウキウキしているうちに…』といいわけを言うた。
ミンジュンさんは、徳常《とくつね》さまにどぎつい声で言うた。
「自分の気持ちがウキウキしている…と言うことは、先方さまであるうちらをおさえつける…と言うことね。」
徳常《とくつね》さまは、おたついた声で『違います~』と言うた。
その時であった。
鎮房《しげふさ》と和利が遅れてレストランに入った。
徳常《とくつね》さまは、時間に遅れてやって来た鎮房《しげふさ》に対して怒った声で言うた。
「コラ!!久枝《ボケブカ》!!」
「(つらい声で)徳常《とくつね》課長、私はわざと遅れたわけじゃないのです…大保木《アホンダラ》がグズグズ言うたので、言うことを聞けと怒鳴りつけていたのですよ~」
「いいわけ言うな!!」
「なんやオドレ!!」
「オレはオドレのブカの将来のためを思ってイワマツグループの総帥《オーナー》さまを紹介しようと言うたのに、遅れてくるとはなんだ!!クソアホンダラボケブカ!!虫ケラ!!役立たず!!無資格者《のうなし》!!」
その直後であった。
付き人軍団の男たち30万人がレストランにやって来た。
同時に、A班のメンバーたちは出発準備に取りかかった。
この時、徳常《とくつね》さまはおたついた声で大番頭《おおばんと》はんに言うた。
「ああ、き、君波さま~」
大番頭《おおばんと》はんは、ものすごく怒った声で徳常《とくつね》さまに『ドアホ!!』と怒鳴りつけたあと、怒った声で言うた。
「あんた!!さっきうちらに対してなんて言うたのですか!?うちらに対して『無資格者《のうなし》』と言うとはヒジョーシキきわまりない!!」
「ち、ち、ち、ちがいます…私は久枝のボケブカに言うたのです…」
「コラ!!」
「ヒィィィィィィ…」
「あんさんの会社の従業員さんが他社《よそ》ヘ出向になった原因があんさんだと言うことがまだ分からんのか!?」
「すみません…」
「すんまへんと言うたらすむと思ったら大まちがいでおまっせ~!!」
「それじゃあ、どうすればいいのですか…」
そこへ、ヤキソバヘアでももけた腹巻き姿の番頭《ばんと》はんがレストランにやって来た。
「はいはい、ここまでにしまひょや…あとはワシがうまいことやるさかいに…大番頭《おおばんと》はん…」
「へえ。」
このあと、番頭《ばんと》はんは、徳常《とくつね》さまと鎮房《しげふさ》と和利《かずとし》に詰めよった。
A班のメンバーたちは、その間に出発準備を整えた。
夜7時頃であった。
A班のメンバーたちは、正面玄関に停車中の特大バスに乗り込んだ。
その後、3万人の丁稚どんたちが大荷物の積み込み作業を開始した。
丁稚どんたちは、特大バスのトランクルームと2台の日野クルージングレンジャー(特大トラック)のウイング(荷台)の貨物スペースに大荷物を積み込んでいた。
バスの車内にて…
バスに設置されているテレビの画面にNHK総合テレビで放送中の『NHKニュース7』が映っていた。
A班のメンバーたちが乗り込んだ特大バスの周りに付き人軍団の男たち20万人が取り囲んでいた。
その頃、徳常《とくつね》さまと鎮房《しげふさ》と和利《かずとし》は、番頭《ばんと》はんと10万人の付き人軍団の男たちにどこかへ連れて行かれた。
あの様子だと、3人は付き人軍団の男たちにボコボコにいて回されたようだ
3人は、とんでもない大失態をやらかしたので会社から厳罰を喰らう可能性が高いようだ…
バスに乗り込んだA班のメンバーたちは、座席に座ったあとひざ元に置かれているアタッシュケースをひらいて次の仕事の準備に取り組んだ。
夜7時半頃であった。
バスに設置されているテレビの画面が消えた…
同時に、3台の車両が出発した。
3台の車両は、国道317号線を通ってしまなみ海道の今治北インターヘ向かった。
今治北インターから高速道路に入ったあとは、しまなみ海道~山陽自動車道~中国自動車道を通って専用機が待機している大阪伊丹国際空港ヘ向かった。
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