乳房星(たらちねぼし)〜再出発版

佐伯達男

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第1話・どこへ帰る

【夜汽車】

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時は、1995年5月12日の夕方6時過ぎであった。

23歳の私は、JR川之江駅からJRバスに乗って再び旅に出た。

バスは、国道192号線を通って徳島県側へ向かった。

バスは、夜7時前ぐらいにJR阿波池田駅に到着した。

(ピーッ、ゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトン…ゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトン…)

時は、深夜11時過ぎであった。

私は、JR阿波池田駅から夜行快速ムーンライト高知に乗って京阪神《かんさい》方面ヘ向かった。

私は、窓に写る真夜中の景色を見つめながらソニーウォークマン(ヘッドフォンステレオ)で歌を聴いていた。

イヤホンから桂銀淑《ケイウンスク》さんの歌で『夜汽車』が流れていた。

私は、歌を聴きながら考え事をしていた。

私の人生が大きく狂った元凶は…

何なのか?

私の人生設計《ライフプランニング》を立てたのは…

誰やねん?

この世に生まれてから23年の間、私は周囲の人たちが訣《き》めた通りの人生を歩んだ。

私は、同い年の子どもたちとは全く違う…いいえ、大きくズレた生き方をした。

小学校・中学校・高等学校のそれぞれの卒業単位は、レポート提出のみで取得した。

学校に直接行かなかったけど、なまけていたわけではなかった。

1976年9月1日~特例措置でアメリカ国防大学に入学…1980年夏卒業…

1980年9月2日~同じく特例措置でアメリカ空軍工科大学(大学院)にスーパー編入…1984年夏・卒業…

1984年9月4日~これも特例措置でアメリカ海軍大学院にスーパー編入…1988年夏・卒業

1988年9月1日~またこれも特例措置でアメリカ合衆国の超有名医大に入学…1994年夏卒業

仕事に必要な資格・9999億9999万9999種類取得…

めちゃめちゃ難易度が高い一級の資格(一級建築士など…)・船舶関連・航空機関連の操縦・整備などの資格・軍事機器の使用資格・空港港湾建設関連の資格など…

そして、アメリカ合衆国の医師免許と気象予報士の資格も取得した。

大学院の修士号と博士号は合計9999億9999万9999号取得した。

小学校・中学校・高等学校は、アメリカカリフォルニア州にあるそれぞれの学校の卒業単位を取得した。

また、1994年夏にマサチューセッツ工科大学をリモートゼミとレポート提出で卒業単位を取得…

…と言う学歴であった。

1994年9月30日に、全てが整った…

イワマツを作るプロジェクトをいつでも始めることができるように準備を整えている最中に大番頭《おおばんと》はんたちと音信不通になった。

仕事に必要な資格9999億9999万9999種類と合計9999億9999万9999号の修士号と博士号の証書類は、財産書《もくろく》とともに大番頭《おおばんと》はんたちのもとで厳重に管理されている…

あれがないと、イワマツを作るお仕事ができない…

大番頭《おおばんと》はんたちは、一体どこへ行ったのか…

私は…

どないしたらええねん…
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