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第21話

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多香子は、あきひこが家の貯金を勝手に使いまくっていたことに腹を立てて、強制的に家から追い出した後、連れ子のふさこと一緒に横浜の実家へ逃げて帰った。

しかし、多香子のの両親はものすごくイヤな表情をしていた。

両親は、思い描いていた老後が送れるとばかり想っていたのに、急に多香子が出戻りとなったので、どうして両親の想いに背いたりしたのだと怒っていたので、ひどい大ゲンカになった。

両親は、多香子に老後の楽しみを奪われたので、多香子に対してさらに怒りを強めていた。

多香子は、実家の両親の想いとはなんなのかが理解できないので『あんたたちが送りたい老後の楽しみなんてあるわけないのにふざけたことを言うな!!』と激怒していた。

双方が激しく対立したことが原因で、おだやかに話し合いをすることができなくなった。

多香子が実家へ出戻った日は、ふさこの修学旅行の出発日であった。

しかし、ふさこ自身は修学旅行の費用を勝手に使われたことに腹を立てていたので、多香子や多香子の両親に対して激しい怒りを抱いたのと同時に、多香子の家と三河島の家の親類縁者をひとりずつ殺してやると激怒していた。

多香子が連れ子のふさこを連れて実家へ出戻った翌日の朝10時40分頃のことであった。

場所は、鶴見にある多香子の父親の職場にて…

多香子の父親は、この日はとても仕事どころではなかったので、自販機コーナーのベンチでに座って、頭を抱えて悩んでいた。

この時、現場主任の男性が多香子の父親がひどく落ち込んでいたので、話を聞いてあげた。

多香子の父親は、多香子が両親の想いに背いたことを怒っていたので、現場主任の男性はこう答えた。

「小松崎さんは、出戻りの娘さんにダンナと仲直りをしてほしいと言うことだけど、出戻りの娘さんは仲直りには応じないと言ってかたくなになっている…どうすれば仲直りに応じてくれるのかと言いたいわけなんだね…」
「どうすればいいのだよ!!多香子がダンナと仲直りをしろと言っているのに多香子がかたくなになってしまったのだよ!!ワシらは…思い描いていた老後を楽しみたいのだよ…それなのに多香子がワシらの老後をぶち壊したのだ!!」
「小松崎さん…お気持ちはよく分かりますが…ここは一つ、家族関係を見直すと言うことはできないでしょうか?」
「家族関係を見直せだと!!」
「それしか方法がないのですよ…今は…」
「だからどのようにして家族関係を見直せと言うのですか!?」
「小松崎さん…娘さんは心身共にボロボロに傷ついているのですよ…娘さんの心の叫び声は…小松崎さんには…」
「聞こえていない!!多香子がどう言おうとワシらには甘ったれているとしか想えない!!」
「それではもうだめですね…小松崎さん、あなたは自分たちの老後さえよいので、娘さんの傷ついた心のケアは後回しにするということなのですね…」

現場主任の男性は、多香子の父親の言葉は理解することができないという表情になっていたので、ものすごくあきれていた。

さて、その頃でありました。

ふさこは、多香子や多香子の両親が家にいないことをいいことに、SNSで知り合った40代の男性を家に入れていた。

家じゅうの戸にカギをかけて、窓に全部カーテンをして、多香子の両親が使っている部屋にしきぶとんを敷いて、えげつないことをする準備をしていた。

ふさこは、制服の白のブラウスとマゼンタとシルバーのチェックのスカート姿で、男はトランクス1枚の姿になっていた。

「家のカギは全部しめてカギをかけておいたから大丈夫よ。」
「5時半までは大丈夫だな…」

男は、残っていたトランクスを取った後にふさこをふとんの上に寝かせて、抱きついた。

「ふさこ…ふさこ…」
「ああ…」

男は、ふさこが着ているチェックのスカートをまくり上げた後、中からショーツを抜き取った。

「ああ…イヤ…」
「ふさこ…かわいいパンティはいているな…」
「イヤ…恥ずかしい…恥ずかしい…イヤ…」
「ふさこ…」

男は、ふさこが着ていたショーツを抜き取った後、ふさこの身体の上に乗って、ブラウスのボタンを一つずつ外していた。

「ふさこ…」
「ああ…イヤ…イヤ…」
「ふさこ…」
「ああ…イヤ…」

ふたりは、多香子の両親が使っているしきぶとんの中で激しく求めあっていた。

多香子の両親が使っている部屋の中で、ふさこと男が激しく求めあっている声がキンリンに聞こえていた。

ふさこは、この日を境に壊れてしまった…

ここから、新たな悲劇が始まった。
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