乳房星(たらちねぼし)

佐伯達男

文字の大きさ
上 下
24 / 153
第5話・夢を信じて

【恋の片道切符】

しおりを挟む
7月4日の正午頃に、サーシャさんの9人の娘さんたちとポムじいさんの12組の息子さん夫婦たちとゆみさんとゆかさんがリーガロイヤルホテルに到着した。

この日は、さらにもうひとりがイワマツグループのメンバーに加わる予定である。

時は、12時45分頃であった。

場所は、ホテル内にある展望レストランにて…

メンバーたちは、所定の席に座って会合が始まる時を待っている。

この時、ミンジュンさんともうひとりのメンバーが座る席が空いていた。

司会を務める大番頭はんが腕時計をながめながらイラついている。

「…ったくもー!!1時までにはレストランに入ってやといよんのに…こなな時間までミンジュンさんは何してまんねん!!」

そこへ、ミンジュンさんがもうひとりの男性と一緒にレストランにやって来た。

ミンジュンさんと男性は、くっだらんチワゲンカを繰り広げていた。

「イヤ!!ミンジュン、結婚なんぞせえへん!!」
「困りまんねん…ミンジュンさん、ぼくはミンジュンさんのご両親から頼まれとんねん…」
「イヤ言うたらイヤ!!ウェンビン!!帰ってよ!!」
「このままじゃ帰れないのだよぅ~」

ミンジュンさんと一緒に入ってきた男性は、正看護師の瀧野ウェンビンさん(以降、ウェンビンさん・私よりも4つ上・ミンジュンさんより5つ下)である。

大番頭はんは、遅れて入ってきたミンジュンさんに怒った声で言うた。

「ミンジュンさん!!あんた今の今までなんしよったんで!!1時会合開始に間に合うように入りなさいと言うたのを忘れてもうたんで!?」
「すみませんでした…途中で、知人の男性につかまって…結婚のことで話し合いを持ちかけられたので困ってます。」
「あんたね!!自分の結婚うんぬんよりも、イワマツグループを最優先にしなはれ!!」
「すんまへんでした!!」
「分かっとんやったらはよ席につきや!!」

ミンジュンさんは、所定の席についた。

大番頭はんは、ウェンビンさんを思い切り怒鳴りつけた。

「ちょっとあんた!!」
「はい…」
「部外者はすぐにいんで(帰って)くれるかしら!!」
「(泣きそうな声で)違いますよぅ~」
「(ますます怒り狂った声で)ほな、あんさんはミンジュンさんとどななカンケーがおますねん!?」
「(ますます泣きそうな声で)どななカンケーって…おさななじみですよぅ…」
「(さらに怒り狂った声で)ウソつくんもたいがいにしいや!!とにかく、部外者はいんでください!!」
「(ますます泣きそうな声で)部外者じゃおまへんねん…イワマツグループにメンバー入りが決まった瀧野ウェンビン・看護師です。」

それを聞いた大番頭はんは、ウェンビンさんに激怒した。

「コラー!!」
「すんまへん…」
「すんまへんじゃあらへんやろがドアホ!!きょうの今ごろまでどこでなんしよったんぞ!!」
「すんまへんでした…実家のオカンが『心細い心細い心細い…』と言うたけん…」
「あんさん!!実家よりもイワマツグループを最優先にしなはれと言うのが聞こえんのか!?」
「すんまへんでした…」
「分かっとんやったらはよ席につきや!!」

ウェンビンさんは、ペコペコ頭を下げながら所定の席についた。

メンバーたち全員がそろったので、大番頭はんの司会による第1回目の全体会合を始めた。

「えー、メンバー全員がそろいましたのでただいまより第1回目のイワマツグループの全体会合を挙行いたします。」

まず最初に、サーシャさんの9人の娘さんたちとポムじいさんの12組の息子さん夫婦たちとゆみさんとゆかさんとウェンビンさんの初対面のごあいさつから入る。

つづいて、イワマツを作るプロジェクトのプランニング等が発表された。

会合の最後に、大番頭はんから8月1日からの班編制が発表された。

「それでは最後に、8月1日からの班編成を発表いたしますので、よぉに聞いといてください。」

8月1日からの班編成は、次の通りである。

A班=私・大番頭はん・ケントさん・リチャードさん・事務長はん・宮出さん・たつろうさん・ミンジュンさん・ウェンビンさん

B班=ゆりさん・陽子さん・ルイザさん・シャノンさん・フランソワさん・テオドーラさん・ゴーダマさん・エリザさん・フローレンスさん・リマさん・ベレンガリアさん

C班=ポムじいさん・ポムじいさんの息子さん夫婦たち12組・ゆみさん・エレンさん

D班=サーシャさん・サーシャさんの9人の娘さんたち・ゆかさん・ドリスさん

「以上を持ちまして、第1回目のイワマツグループの全体会合を終了いたします。このあとはランチに入ります。」

大番頭はんが全体会合の終了を伝えている時、レストランのスタッフさんがワゴンに積んでいる料理をお皿に盛り付ける準備をしている。

料理がお皿に盛り付けられたあと、みんなでランチを摂った。

メンバーたちは、ひとことも言わずにもくもくとランチを摂った。

メンバーたちの内訳は、B班は風俗店などのレジャー関連の運営とハーレム作りのプロジェクトと私のお嫁さん育てのプロジェクト…

C班は食の部門、D班はファッションの部門である。

A班は、総合班である。

ランチを終えたメンバーたちは、午後4時頃に特大バスに乗って、宇品港へ向かった。

宇品港から松山行きの瀬戸内海汽船のフェリーに乗り換えて、海を渡る。

3時間後に、メンバーたちが乗っているフェリーが松山観光港に到着した。

フェリーを降りたメンバーたちは、特大バスに乗り換えて松山市内中心部へ向かった。

この日は、道後温泉のホテルで宿泊の予定である。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

仏間にて

非現実の王国
大衆娯楽
父娘でディシスパ風。ダークな雰囲気満載、R18な性描写はなし。サイコホラー&虐待要素有り。苦手な方はご自衛を。 「かわいそうはかわいい」

バスで帰ってきたさ!車の中で見つめ合う夫と浮気相手の姿を見て、私は同じように刺激を与えましょう。

白崎アイド
大衆娯楽
娘と20時頃帰宅した私は、ふと家の100mほど手前に車がとまっていることに気がつく。 その中に乗っていた男はなんと、私の夫だった。 驚きつつも冷静にお弁当を食べていると、夫が上機嫌で帰宅して・・・

6年生になっても

ryo
大衆娯楽
おもらしが治らない女の子が集団生活に苦戦するお話です。

入れ替わり家族

廣瀬純一
大衆娯楽
家族の体が毎日入れ替わる話

蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる

フルーツパフェ
大衆娯楽
 転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。  一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。  そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!  寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。 ――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです  そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。  大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。  相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。      

保健室の秘密...

とんすけ
大衆娯楽
僕のクラスには、保健室に登校している「吉田さん」という女の子がいた。 吉田さんは目が大きくてとても可愛らしく、いつも艶々な髪をなびかせていた。 吉田さんはクラスにあまりなじめておらず、朝のHRが終わると帰りの時間まで保健室で過ごしていた。 僕は吉田さんと話したことはなかったけれど、大人っぽさと綺麗な容姿を持つ吉田さんに密かに惹かれていた。 そんな吉田さんには、ある噂があった。 「授業中に保健室に行けば、性処理をしてくれる子がいる」 それが吉田さんだと、男子の間で噂になっていた。

同僚くすぐりマッサージ

セナ
大衆娯楽
これは自分の実体験です

♡ちょっとエッチなアンソロジー〜舐める編〜♡

x頭金x
大衆娯楽
♡ちょっとHなショートショートの詰め合わせ♡

処理中です...