7 / 153
第2話・さらばシベリア鉄道
【さらばシベリア鉄道】
しおりを挟む
また時は流れて、8月14日のことであった。
5つの私は、施設長さんたちと一緒に中国に入国したあと、複数の鉄道を乗り継いで第五国・ソヴィエトに入国した。
朝8時50分頃に、一行が乗っている列車がウラジオストク(ヴラヂヴァストークとも言う)の中央駅に到着した。
到着した列車から降りた一行は、モスクワへ行く寝台列車に乗る時間までの間、ウラジオストクの街並み散策に出かけた。
ウラジオストクの地名の由来は、ロシア語で『東方を征服せよ。』である。
『日本に一番近いヨーロッパ』のウラジオストクは、ムラヴィヨフ・アムールスキー半島の南端に広がる丘陵地帯にあって、両端にアムール湾とウスリー湾の2つの湾が面している人口60万4901人の極東ロシアの港町…
一行はまず、スヴェトランスカヤ通りに面した中央広場にやって来た。
この日は日曜日で、朝市が開かれていた。
広場には、たくさんの店のテントが立ちならんでいる。
カニやサーモンなどの海産物・野菜・山菜・ベリー・ハチミツなど…
地元で生産された特産品を売る店が広場にたくさん並んでいる。
一行は、朝市が立ちならんでいるテントの付近の通路をゆっくりと歩いた。
その後、一行は噴水通り(アドミラーラフォーキナー通り)~ニコライ2世凱旋門~鷺の巣展望台~トカレフスキー灯台など、ウラジオストクの街並みをたくさん見て過ごした。
私たちがここ(ウラジオストク)へ来た当時は、ソヴィエト軍の海軍基地の街であった。
そのために、外国人の来訪は禁じられていた。
どういうイキサツでここへ来たのかと聞かれても、よく覚えてへんけんお答えできません。
(ボーッ、ボーッ、ボーッ…シュシュシュシュ…ゴトンゴトン…)
夕方6時50分頃、一行はシベリア鉄道の寝台列車『オケアン』号に乗って、ウラル山脈の向こうのヨーロッパを目指した。
『オケアン』は、ロシア語で『大洋』と言う。
5つの私は、施設長さんとなみさんと一緒に4人用のクペ(ブルートレインの2等寝台車にあたる車両)で過ごした。
ウラジオストクからモスクワまでの所要日数は7日間…
営業キロが9000キロ…
陸路だけでヨーロッパへ移動するのはホンマにくたびれるわ。
ウラジオストクを出発してから三日目の朝、列車はヴァイカル湖の付近にさしかかった。
(シュシュシュシュ…ボーッ、ボーッ…)
施設長さんは、5つの私にやさしく呼びかけた。
「よーくん、ほらみてみて、真っ白な雪に染まっているおっきな湖よ。」
ワアー、きれいだ…
真っ白な雪に染まっている湖畔だ…
5つの私は、雪景色に染まっているヴァイカル湖の風景をみてよろこんでいる。
「よーくんみてみて、湖のほとりに白鳥さんたちがたくさんいるよ。」
ワアー、白鳥さんだ…
白鳥さんがたくさんいる…
5つの私は、食い入るようなまなざしでヴァイカル湖の風景をながめている。
このあとも、私は窓に写っているシベリア平原の風景をながめて過ごした。
ウラジオストクを出発してから五日目の午後に、一行が乗っている寝台列車はウラル山脈を越えてヨーロッパ側へ入った。
一行は、8月21日頃に終点のモスクワに到着した。
その後、一行はモスクワから長距離列車に乗り継いでサンクトペテルブルグへ向かった。
サンクトペテルブルグに到着後、国際列車に乗りかえてフィンランドへ向かう予定であった。
5つの私は、施設長さんたちと一緒に中国に入国したあと、複数の鉄道を乗り継いで第五国・ソヴィエトに入国した。
朝8時50分頃に、一行が乗っている列車がウラジオストク(ヴラヂヴァストークとも言う)の中央駅に到着した。
到着した列車から降りた一行は、モスクワへ行く寝台列車に乗る時間までの間、ウラジオストクの街並み散策に出かけた。
ウラジオストクの地名の由来は、ロシア語で『東方を征服せよ。』である。
『日本に一番近いヨーロッパ』のウラジオストクは、ムラヴィヨフ・アムールスキー半島の南端に広がる丘陵地帯にあって、両端にアムール湾とウスリー湾の2つの湾が面している人口60万4901人の極東ロシアの港町…
一行はまず、スヴェトランスカヤ通りに面した中央広場にやって来た。
この日は日曜日で、朝市が開かれていた。
広場には、たくさんの店のテントが立ちならんでいる。
カニやサーモンなどの海産物・野菜・山菜・ベリー・ハチミツなど…
地元で生産された特産品を売る店が広場にたくさん並んでいる。
一行は、朝市が立ちならんでいるテントの付近の通路をゆっくりと歩いた。
その後、一行は噴水通り(アドミラーラフォーキナー通り)~ニコライ2世凱旋門~鷺の巣展望台~トカレフスキー灯台など、ウラジオストクの街並みをたくさん見て過ごした。
私たちがここ(ウラジオストク)へ来た当時は、ソヴィエト軍の海軍基地の街であった。
そのために、外国人の来訪は禁じられていた。
どういうイキサツでここへ来たのかと聞かれても、よく覚えてへんけんお答えできません。
(ボーッ、ボーッ、ボーッ…シュシュシュシュ…ゴトンゴトン…)
夕方6時50分頃、一行はシベリア鉄道の寝台列車『オケアン』号に乗って、ウラル山脈の向こうのヨーロッパを目指した。
『オケアン』は、ロシア語で『大洋』と言う。
5つの私は、施設長さんとなみさんと一緒に4人用のクペ(ブルートレインの2等寝台車にあたる車両)で過ごした。
ウラジオストクからモスクワまでの所要日数は7日間…
営業キロが9000キロ…
陸路だけでヨーロッパへ移動するのはホンマにくたびれるわ。
ウラジオストクを出発してから三日目の朝、列車はヴァイカル湖の付近にさしかかった。
(シュシュシュシュ…ボーッ、ボーッ…)
施設長さんは、5つの私にやさしく呼びかけた。
「よーくん、ほらみてみて、真っ白な雪に染まっているおっきな湖よ。」
ワアー、きれいだ…
真っ白な雪に染まっている湖畔だ…
5つの私は、雪景色に染まっているヴァイカル湖の風景をみてよろこんでいる。
「よーくんみてみて、湖のほとりに白鳥さんたちがたくさんいるよ。」
ワアー、白鳥さんだ…
白鳥さんがたくさんいる…
5つの私は、食い入るようなまなざしでヴァイカル湖の風景をながめている。
このあとも、私は窓に写っているシベリア平原の風景をながめて過ごした。
ウラジオストクを出発してから五日目の午後に、一行が乗っている寝台列車はウラル山脈を越えてヨーロッパ側へ入った。
一行は、8月21日頃に終点のモスクワに到着した。
その後、一行はモスクワから長距離列車に乗り継いでサンクトペテルブルグへ向かった。
サンクトペテルブルグに到着後、国際列車に乗りかえてフィンランドへ向かう予定であった。
0
お気に入りに追加
8
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
就職面接の感ドコロ!?
フルーツパフェ
大衆娯楽
今や十年前とは真逆の、売り手市場の就職活動。
学生達は賃金と休暇を貪欲に追い求め、いつ送られてくるかわからない採用辞退メールに怯えながら、それでも優秀な人材を発掘しようとしていた。
その業務ストレスのせいだろうか。
ある面接官は、女子学生達のリクルートスーツに興奮する性癖を備え、仕事のストレスから面接の現場を愉しむことに決めたのだった。
怪異・おもらししないと出られない部屋
紫藤百零
大衆娯楽
「怪異・おもらししないと出られない部屋」に閉じ込められた3人の少女。
ギャルのマリン、部活少女湊、知的眼鏡の凪沙。
こんな条件飲めるわけがない! だけど、これ以外に脱出方法は見つからなくて……。
強固なルールに支配された領域で、我慢比べが始まる。
アレンジ可シチュボ等のフリー台本集77選
上津英
大衆娯楽
シチュエーションボイス等のフリー台本集です。女性向けで書いていますが、男性向けでの使用も可です。
一人用の短い恋愛系中心。
【利用規約】
・一人称・語尾・方言・男女逆転などのアレンジはご自由に。
・シチュボ以外にもASMR・ボイスドラマ・朗読・配信・声劇にどうぞお使いください。
・個人の使用報告は不要ですが、クレジットの表記はお願い致します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる