まりなの日記

佐伯達男

文字の大きさ
上 下
213 / 221
新まりなの日記・9

【許さない!!】

しおりを挟む
1月17日・雪

この日の夕方、アタシが追い出したアホセガレがとなりの糸島市の警察署で保護されたと言う知らせが入った。

ソレを聞いた長女さんが、でかけようとしていた。

それをみたアタシは、アホねえ(長女さんがはぐいたらしくなったけん、以後こう表記する)と大ゲンカを起こした。

「あんた!!アタシにかくれてどこへ行くのよ!?」
「どこって、糸島市の警察署へ行くのよ。」
「アカン!!」
「(泣きそうな声で)どうしてダメなのですか?」
「はぐいたらしいわねアホねえ!!どついたろか!?」

(ガツーン!!)

アタシは、グーでアホねえの顔を激しい力でどつきまわした。

そして、震える声でアホねえに言うた。

「ふざけんなよ!!あなな甘ったれ不起訴魔はこの家の家族じゃないわよ!!ソレでも不起訴魔の男を迎えに行くのであれば、アタシにも考えがあるわよ!!」

アタシにどつき回されたアホねえは、殴られたほほに手をあてながらグスングスンと泣いた。

その日の深夜11時半すぎのことであった。

スケベジジイがへらついた声で『帰ったぞ』と言うて帰宅した。

アタシは、沢の鶴の1・5合のワンカップ酒を許容量を大きく超える手前までのんで酔いつぶれていた。

「まりな、今帰ったぞ…あれ、どうしたのかなァ?」

なにぃ!?

(ガシャーン!!)

アタシは、空っぽのワンカップの酒のビンをスケベじじいのあしもとにより激しい怒りをこめて投げつけた。

ぐでんぐでんに酔っているアタシは、おそろしい目つきでスケベジジイをにらみつけた。

「まりな…どうしたのだ?」
「ふざけんなよレイプ魔のスケベったらしのボケジジイ!!」
「どうしたのだ?イヤなことでもあったのか?」

(ガシャーン!!ガシャーン!!)

アタシはさらに、空の酒のビンをスケベジジイに投げつけた。

そして、スケベジジイに対して強烈な声でこう怒鳴りつけた。

「今から24時間以内に不起訴魔のクソセガレをこの家の戸籍から外しなさいよ…」
「戸籍から外せって、そんなことはできない!!」

(ガシャーン!!ガシャーン!!)

猛烈にブチ切れたアタシは、もうふたつ空の酒のビンをスケベジジイのあしもとに投げつけた。

そして、するどい目付きでスケベジジイをイカクしながら言うた。

「殺すわよ!!よくもアタシにイチャモンつけたわね!!」
「イチャモンなんかつけてないよぅ…」
「やかましいレイプ魔!!」

アタシは、スケベじじいの前でネイビーのボブソンのジーンズを脱いだ。

ひざからひざ上の部分は、濃いむらさきのTシャツの長い丈で隠れている。

スケベじじいは、おびえまくっていた。

「まりな、何をしてるのだ…カゼひくぞ!!」
「ふざけんなよ!!よくもアタシの身体をグチョグチョに犯したわね!!その分も含めてオトシマエつけてもらうわよ!!」

アタシは、スケベじじいの前でTシャツを脱いだ。

「まりな、落ち着け…この通りだ…」

スケベじじいは、ひどくおたついた。

Tシャツの中から、白色の細いストラップのやわらかい布地のブラとビキニのヒモパンがあらわになった。

前はデコルテからひざ上にかけて…後ろはうなじからひざ上にかけて…そして、両腕にかけて刺青が彫られていた。

青龍のうろこが全身に染まっていた。

お腹上からお腹下にかけて恐ろしい般若の刺青が彫られていた。

背中には、地獄の閻魔大王(えんま)の刺青が彫られていた。

つづいて、アタシは白い靴下を脱いだ。

あしもとには、恐ろしいハブの刺青が彫られていた。

スケベじじいは、ものすごくおびえた。

より猛烈な怒りに狂ったアタシは、台所にあった貝印の出場包丁を持って、スケベじじいにイカクした。

「助けてくれ~命だけは…命だけは…」
「ふざけんなよ!!アタシの身体をグチョグチョに汚しておいて逃げる気ィ!?」
「どうすればいいのだ!?」
「ドタマかち割られるのがイヤだったら、不起訴魔男を戸籍から外しなさいよ…家族だからできないと言うのであれば、あんたの家族やくそったれムコの実家(いえ)のもんのドタマをかち割るわよ!!」
「た、た、た、た、た、助けてくれぇ~」

アタシは、出場包丁で電話線を切断した。

そのあとはよくおぼえていなかったけど、めちゃめちゃに暴れ回ったと思う。

アタシから反撃を喰らったスケベジジイは、必死に許し乞いをしていた。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

会社の上司の妻との禁断の関係に溺れた男の物語

六角
恋愛
日本の大都市で働くサラリーマンが、偶然出会った上司の妻に一目惚れしてしまう。彼女に強く引き寄せられるように、彼女との禁断の関係に溺れていく。しかし、会社に知られてしまい、別れを余儀なくされる。彼女との別れに苦しみ、彼女を忘れることができずにいる。彼女との関係は、運命的なものであり、彼女との愛は一生忘れることができない。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

借金した女(SМ小説です)

浅野浩二
現代文学
ヤミ金融に借金した女のSМ小説です。

アレンジ可シチュボ等のフリー台本集77選

上津英
大衆娯楽
シチュエーションボイス等のフリー台本集です。女性向けで書いていますが、男性向けでの使用も可です。 一人用の短い恋愛系中心。 【利用規約】 ・一人称・語尾・方言・男女逆転などのアレンジはご自由に。 ・シチュボ以外にもASMR・ボイスドラマ・朗読・配信・声劇にどうぞお使いください。 ・個人の使用報告は不要ですが、クレジットの表記はお願い致します。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

処理中です...