まりなの日記

佐伯達男

文字の大きさ
上 下
65 / 221
新まりなの日記・3

【大毛島】

しおりを挟む
10月27日・晴れ

休日、アタシはたまっている洗濯物をコインランドリーで洗濯したあと、寮に帰った。

ベランダに洗濯物を干したあと、再び外へ出かけた。

アタシは、JR鳴門駅から鳴門市営バスに乗って大毛島へ行った。

大塚美術館の入り口の前のバス停でバスを降りた。

その後、歩いてエスカヒル鳴門へ向かった。

エスカヒル鳴門に着いたアタシは、世界最大級のエスカレーターを昇って、屋上の展望台に向かった。

展望台にて…

秋晴れの空、心地よい秋風が吹いている…

アタシは、伍代夏子さんの歌で『鳴門海峡』を小声で歌いながら、淡路島をながめていた…

淡路島と言えば、松山の第三(特別支援学校)時代の時に合宿で淡路青年の家に行った。

けれど、いい思い出なんかなかった…

丘を降りたアタシは、海岸沿いの県道をゆっくりと歩いて、浜辺にいた。

アタシは、砂の上にこしかけて海をみつめていた。

ローソンで買ったメンソール(たばこ)をくゆらせながらアサヒスーパードライの500ミリリットル缶の缶ビールをのんでいた。

アタシは、鳴門に来てから酒とたばこを好むようになった。

たばこをすい終えた時であった。

アタシの前に、ビニールボールが転がってきた。

「取って…」

ボールの持ち主である5歳の男の子がボールを取ってとアタシに言うた。

アタシは男の子に『行くよ…はーい。』と言うて、ボールを返した。

男の子は『ありがとう。』と言うて、ボールを受け取った。

そして、再びボール遊びを始めた。

そんな時、アタシはこう思った。

アタシにも…

小さい時はあったけど…

何一つ…

いい思い出はなかった…

アタシは、こう思いながら2本目のたばこを口にした。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

おねしょ合宿の秘密

カルラ アンジェリ
大衆娯楽
おねしょが治らない10人の中高生の少女10人の治療合宿を通じての友情を描く

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

借金した女(SМ小説です)

浅野浩二
現代文学
ヤミ金融に借金した女のSМ小説です。

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

声劇・シチュボ台本たち

ぐーすか
大衆娯楽
フリー台本たちです。 声劇、ボイスドラマ、シチュエーションボイス、朗読などにご使用ください。 使用許可不要です。(配信、商用、収益化などの際は 作者表記:ぐーすか を添えてください。できれば一報いただけると助かります) 自作発言・過度な改変は許可していません。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

処理中です...