223 / 240
第23話・もしも明日が
【哀しみ本線日本海】
しおりを挟む
(ピーッ、ゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトン…ゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトン…)
時は、夜7時半頃であった。
私は、JR大阪駅から最終の特急はくとに乗って鳥取方面へ向かった。
ドナ姐《ねえ》はんを探しに京都に行ったとばかり思っていた…
だが、あとになって近畿北部へ行ったことが分かった。
ドナ姐《ねえ》はんはどこへ行ったのか?
天橋立《はしだて》…
城崎温泉《きのさき》…
香住《かすみ》…
それとも、浜坂《はまさか》…
どこなのだ?
ところ変わって、列車の中にて…
私は、自由席車の窓側の席に座っていた。
小さなテーブルの上には、沢の鶴の1・5合の酒《ワンカップ》とアテのスルメイカとファミチキが置かれていた。
私は、ウォークマンで歌を聴きながら夜の風景を見つめていた。
イヤホンから森昌子さんの全曲集に収録されている歌がたくさん流れていた。
『せんせい』『おかあさん』『彼岸花』『立待岬』『越冬つばめ』『愛傷歌(あいしょうか)』『哀しみ本線日本海』…
…………
私は、酒《ワンカップ》をひとくちのんだあと大きくため息をついた。
列車は、上郡駅《かみごおり》から智頭急行《ちずきゅうこうせん》~因美線《いんびせん》を通って、鳥取方面へ向かった。
夜10時過ぎであった。
列車が終点・鳥取駅に到着した。
ショルダーバッグを持って列車から降りた私は、改札口を通って外へ出た。
(ブロロロロ…)
それから60分後であった。
私は、ヒッチハイクした長距離トラックに乗って旅に出た。
トラックは、国道9号線を通って豊岡方面へ向かった。
日付けが変わって、10月9日の深夜2時半頃であった。
私が乗っていたトラックは、香住町《かすみちょう》の国道9号線沿いにある終夜営業のラーメン屋に着いた。
私は、ショルダーバッグを持ってトラックから降りたあとラーメン屋に入った。
ところ変わって、ラーメン屋の中にて…
店内には、トラックの運転手《うんちゃん》たち数人がいた。
私は、おでんとぎょうざと白ごはんで夜食を摂りながらつぶやいた。
これからどこへ行こうか…
ドナ姐《ねえ》はん…
ドナ姐《ねえ》はんは…
今、どこにいるのだろうか?
(ザザーン、ザザーン、ザザーン、ザザーン…)
時は、10月9日の夕方4時頃であった。
ところ変わって、県道香美久美浜線沿いにある海岸にて…
ショルダーバッグを持っている私は、沢の鶴の酒《ワンカップ》をのみながら夕暮れの海を見つめながらつぶやいた。
この先、どうすればいいのだ…
ドナ姐《ねえ》はんは、どこにいるのか?
ドナ姐《ねえ》はんを大急ぎで見つけないと…
手遅れになってしまう…
どうすればいいのだ…
私は酒《ワンカップ》をのみほしたあと、泣きそうな声で『哀しみ本線日本海』をワンコーラス歌った。
しかし、歌っている途中で泣き出した。
「うううううううううううううううううううううううううううううう…お嫁さんがいないと…生きて行くことができない…一人では…生きて行くことができない…うううううううううううううううううううううううううううううううううううう…」
つらい…
おんまくつらい…
男ひとりで生きて行くのは…
ものすごくつらい…
「うううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううう…ううううううううううううううううううううううううううううううううううううううう…」
私は、森昌子さんの代表曲のひとつ『越冬つばめ』を震える声で歌った。
ワンコーラス歌ったあと、大泣きした。
だけと、それで気持ちが晴れなかった。
男ひとりで生きて行くことはできない…
お嫁さんがいないと…
生きて行けないよぅ~
時は、夜7時半頃であった。
私は、JR大阪駅から最終の特急はくとに乗って鳥取方面へ向かった。
ドナ姐《ねえ》はんを探しに京都に行ったとばかり思っていた…
だが、あとになって近畿北部へ行ったことが分かった。
ドナ姐《ねえ》はんはどこへ行ったのか?
天橋立《はしだて》…
城崎温泉《きのさき》…
香住《かすみ》…
それとも、浜坂《はまさか》…
どこなのだ?
ところ変わって、列車の中にて…
私は、自由席車の窓側の席に座っていた。
小さなテーブルの上には、沢の鶴の1・5合の酒《ワンカップ》とアテのスルメイカとファミチキが置かれていた。
私は、ウォークマンで歌を聴きながら夜の風景を見つめていた。
イヤホンから森昌子さんの全曲集に収録されている歌がたくさん流れていた。
『せんせい』『おかあさん』『彼岸花』『立待岬』『越冬つばめ』『愛傷歌(あいしょうか)』『哀しみ本線日本海』…
…………
私は、酒《ワンカップ》をひとくちのんだあと大きくため息をついた。
列車は、上郡駅《かみごおり》から智頭急行《ちずきゅうこうせん》~因美線《いんびせん》を通って、鳥取方面へ向かった。
夜10時過ぎであった。
列車が終点・鳥取駅に到着した。
ショルダーバッグを持って列車から降りた私は、改札口を通って外へ出た。
(ブロロロロ…)
それから60分後であった。
私は、ヒッチハイクした長距離トラックに乗って旅に出た。
トラックは、国道9号線を通って豊岡方面へ向かった。
日付けが変わって、10月9日の深夜2時半頃であった。
私が乗っていたトラックは、香住町《かすみちょう》の国道9号線沿いにある終夜営業のラーメン屋に着いた。
私は、ショルダーバッグを持ってトラックから降りたあとラーメン屋に入った。
ところ変わって、ラーメン屋の中にて…
店内には、トラックの運転手《うんちゃん》たち数人がいた。
私は、おでんとぎょうざと白ごはんで夜食を摂りながらつぶやいた。
これからどこへ行こうか…
ドナ姐《ねえ》はん…
ドナ姐《ねえ》はんは…
今、どこにいるのだろうか?
(ザザーン、ザザーン、ザザーン、ザザーン…)
時は、10月9日の夕方4時頃であった。
ところ変わって、県道香美久美浜線沿いにある海岸にて…
ショルダーバッグを持っている私は、沢の鶴の酒《ワンカップ》をのみながら夕暮れの海を見つめながらつぶやいた。
この先、どうすればいいのだ…
ドナ姐《ねえ》はんは、どこにいるのか?
ドナ姐《ねえ》はんを大急ぎで見つけないと…
手遅れになってしまう…
どうすればいいのだ…
私は酒《ワンカップ》をのみほしたあと、泣きそうな声で『哀しみ本線日本海』をワンコーラス歌った。
しかし、歌っている途中で泣き出した。
「うううううううううううううううううううううううううううううう…お嫁さんがいないと…生きて行くことができない…一人では…生きて行くことができない…うううううううううううううううううううううううううううううううううううう…」
つらい…
おんまくつらい…
男ひとりで生きて行くのは…
ものすごくつらい…
「うううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううう…ううううううううううううううううううううううううううううううううううううううう…」
私は、森昌子さんの代表曲のひとつ『越冬つばめ』を震える声で歌った。
ワンコーラス歌ったあと、大泣きした。
だけと、それで気持ちが晴れなかった。
男ひとりで生きて行くことはできない…
お嫁さんがいないと…
生きて行けないよぅ~
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説
隣の人妻としているいけないこと
ヘロディア
恋愛
主人公は、隣人である人妻と浮気している。単なる隣人に過ぎなかったのが、いつからか惹かれ、見事に関係を築いてしまったのだ。
そして、人妻と付き合うスリル、その妖艶な容姿を自分のものにした優越感を得て、彼が自惚れるには十分だった。
しかし、そんな日々もいつかは終わる。ある日、ホテルで彼女と二人きりで行為を進める中、主人公は彼女の着物にGPSを発見する。
彼女の夫がしかけたものと思われ…
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
【R-18】クリしつけ
蛙鳴蝉噪
恋愛
男尊女卑な社会で女の子がクリトリスを使って淫らに教育されていく日常の一コマ。クリ責め。クリリード。なんでもありでアブノーマルな内容なので、精神ともに18歳以上でなんでも許せる方のみどうぞ。
ねえ、私の本性を暴いてよ♡ オナニークラブで働く女子大生
花野りら
恋愛
オナニークラブとは、個室で男性客のオナニーを見てあげたり手コキする風俗店のひとつ。
女子大生がエッチなアルバイトをしているという背徳感!
イケナイことをしている羞恥プレイからの過激なセックスシーンは必読♡
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子
ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。
Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる