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第20話・夢の途中
【生きてりゃいいさ】
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またところ変わって、今治市喜田村《しないきたむら》にある済生会病院にて…
ゆきさんが入院している病室にゆきさんとゆなさんとゆみさんがいた。
哲人《てつと》は、外へ買い出しに行ったので病室にいなかった。
奈保子《なおこ》は、スタバへパートに行ったので病室にいなかった。
ゆなさんとゆみさんは、このあと韓国へ向かう予定であったが時間が空いていたのでゆきさんのお見舞いに来た。
ゆみさんは、ものすごくつらい表情でゆきさんに言うた。
「ゆき、あんた大丈夫?」
「大丈夫じゃないわよ~」
「先週の日曜日(17日)に台風が来た時に、吐血したみたいね…ほんで緊急のオペを受けたよね。」
「うん。」
「ゆきはこのままでいいの?」
ゆみさんからの問いに対して、ゆきさんはうつろな表情で『分かんない…』と答えた。
(コンコン…)
この時、ドアをノックする音が聞こえた。
ドアの向こうからゆかさんの声が聞こえた。
「おまたせ~、今ついたわよ。」
ゆなさんは、ドアごしにいるゆかさんたちに声をかけた。
「あっ、は~い。」
(ガチャ…)
病室のドアがひらいたあと、ゆりさんとゆかさんとゆいさんが入った。
ゆかさんは、右手に千羽鶴左手に一六本舗のロゴ入りの大きな紙袋を持っていた。
「ゆりねーちゃん、ゆかねーちゃん、ゆいねーちゃん。」
「ゆな、ゆみ。」
ゆみさんは、ゆかさんに言うた。
「ゆかねーちゃんたちは、きのうどこにいたの?」
「堀江町《ほりえ》の三浦工業《みうらのほんしゃ》でお仕事をしていたのよ…きょうは、ビーマックの海事部の担当者さまたちと打ち合わせをしているけど、陽子さんと美澄《みすみ》さんとミンジュンさんにお仕事を引き継いで半休《やすみ》とって、ゆきのお見舞いに来たのよ。」
「そうだったのね。」
ゆかさんは、右手に持っている千羽鶴を見せながらゆなさんとゆみさんに言うた。
「これ、子守女《こもりめ》さんたちで折った千羽鶴よ。」
「おおきに…えーと、どこにかざろうかな~」
ゆかさんは、左手に持っている紙袋を見せながらゆみさんに言うた。
「これ、(一六の)クルミーユと姫たんざく(きなこもち)の詰合せよ。」
「おおきに…ほな、お茶いれるね。」
ゆみさんは、お茶をいれる準備を始めた。
ゆりさんは、紙袋の中から(一六の)クルミーユの詰合せを取り出したあと包装紙《つつみ》を解きながらゆなさんに言うた。
「ゆな。」
「なあにゆりねーちゃん。」
「ゆきが(病院から)出された食事を食べなくなったのはいつ頃?」
「聞いてへんけど…」
ゆりさんは、うつろな表情を浮かべているゆきさんに声をかけた。
「ゆき…あんた…出された食事を食べてへんって…どう言うことよ…」
「くすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすん…」
ゆりさんから聞かれたゆきさんは、くすんくすんと泣き出した。
「ゆき。」
「うちがみんないかんのよ…うちがわがままばかりをこねたことが原因でゆりねーちゃんたちが不幸になったのよ…うちの七五三のお祝いが豪華だったのに…ゆりねーちゃんたちはシッソだった…それがいかんかったのよ~くすんくすんくすんくすんくすんくすん…」
ゆかさんは、くすんくすんと泣いているゆきさんの肩を抱きながら言うた。
「ゆき、そななことはええねん…今は、身体《からだ》を完治《なお》すことだけに専念したらええ…」
「くすんくすんくすんくすんくすんくすん…」
「うちらのことは心配せんでもええねん…そないに泣かんといて~」
ゆかさんは、ゆきさんの肩を抱きながらやさしく声をかけた。
ゆきさんは、くすんくすんと泣いていた。
ゆりさんたちは、午後12時頃までゆきさんの看病をした。
ゆきさんが入院している病室にゆきさんとゆなさんとゆみさんがいた。
哲人《てつと》は、外へ買い出しに行ったので病室にいなかった。
奈保子《なおこ》は、スタバへパートに行ったので病室にいなかった。
ゆなさんとゆみさんは、このあと韓国へ向かう予定であったが時間が空いていたのでゆきさんのお見舞いに来た。
ゆみさんは、ものすごくつらい表情でゆきさんに言うた。
「ゆき、あんた大丈夫?」
「大丈夫じゃないわよ~」
「先週の日曜日(17日)に台風が来た時に、吐血したみたいね…ほんで緊急のオペを受けたよね。」
「うん。」
「ゆきはこのままでいいの?」
ゆみさんからの問いに対して、ゆきさんはうつろな表情で『分かんない…』と答えた。
(コンコン…)
この時、ドアをノックする音が聞こえた。
ドアの向こうからゆかさんの声が聞こえた。
「おまたせ~、今ついたわよ。」
ゆなさんは、ドアごしにいるゆかさんたちに声をかけた。
「あっ、は~い。」
(ガチャ…)
病室のドアがひらいたあと、ゆりさんとゆかさんとゆいさんが入った。
ゆかさんは、右手に千羽鶴左手に一六本舗のロゴ入りの大きな紙袋を持っていた。
「ゆりねーちゃん、ゆかねーちゃん、ゆいねーちゃん。」
「ゆな、ゆみ。」
ゆみさんは、ゆかさんに言うた。
「ゆかねーちゃんたちは、きのうどこにいたの?」
「堀江町《ほりえ》の三浦工業《みうらのほんしゃ》でお仕事をしていたのよ…きょうは、ビーマックの海事部の担当者さまたちと打ち合わせをしているけど、陽子さんと美澄《みすみ》さんとミンジュンさんにお仕事を引き継いで半休《やすみ》とって、ゆきのお見舞いに来たのよ。」
「そうだったのね。」
ゆかさんは、右手に持っている千羽鶴を見せながらゆなさんとゆみさんに言うた。
「これ、子守女《こもりめ》さんたちで折った千羽鶴よ。」
「おおきに…えーと、どこにかざろうかな~」
ゆかさんは、左手に持っている紙袋を見せながらゆみさんに言うた。
「これ、(一六の)クルミーユと姫たんざく(きなこもち)の詰合せよ。」
「おおきに…ほな、お茶いれるね。」
ゆみさんは、お茶をいれる準備を始めた。
ゆりさんは、紙袋の中から(一六の)クルミーユの詰合せを取り出したあと包装紙《つつみ》を解きながらゆなさんに言うた。
「ゆな。」
「なあにゆりねーちゃん。」
「ゆきが(病院から)出された食事を食べなくなったのはいつ頃?」
「聞いてへんけど…」
ゆりさんは、うつろな表情を浮かべているゆきさんに声をかけた。
「ゆき…あんた…出された食事を食べてへんって…どう言うことよ…」
「くすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすん…」
ゆりさんから聞かれたゆきさんは、くすんくすんと泣き出した。
「ゆき。」
「うちがみんないかんのよ…うちがわがままばかりをこねたことが原因でゆりねーちゃんたちが不幸になったのよ…うちの七五三のお祝いが豪華だったのに…ゆりねーちゃんたちはシッソだった…それがいかんかったのよ~くすんくすんくすんくすんくすんくすん…」
ゆかさんは、くすんくすんと泣いているゆきさんの肩を抱きながら言うた。
「ゆき、そななことはええねん…今は、身体《からだ》を完治《なお》すことだけに専念したらええ…」
「くすんくすんくすんくすんくすんくすん…」
「うちらのことは心配せんでもええねん…そないに泣かんといて~」
ゆかさんは、ゆきさんの肩を抱きながらやさしく声をかけた。
ゆきさんは、くすんくすんと泣いていた。
ゆりさんたちは、午後12時頃までゆきさんの看病をした。
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