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第17話・愛をこめて花束を
【愛をこめて花束を】
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(ゴーッ…)
時は、3月17日の朝8時頃であった。
A班のメンバーたちが乗っている専用機が福岡空港に到着した。
A班のメンバーたちは、専用機から降りたあとタラップ下に停まっているマイクロバスに乗って空港《ターミナル》ビルへ移動した。
専用機は、他の航空機との時間調整をするために午後1時まで停泊する予定である。
ところ変わって、VIP専用ロビーにて…
A班のメンバーたちは、VIP専用ロビーで待機中もいつも通りにお仕事をつづけた。
この時、ゆかさんが下くちびるをギューとかみながら全身をぶるぶると震わせていた。
この時、福也《さちや》さんのスマホに一恵《かずえ》から電話がかかっていた。
一恵《かずえ》は、福也《さちや》さんに対して『おやすみおやすみおやすみおやすみおやすみおやすみおやすみおやすみおやすみ…』とシツヨウにいいつづけた。
この時、福也《さちや》さんはガマンの限度が来ていたと思う。
福也《さちや》さんは、受話器ごしにいる一恵《かずえ》に対して『ふざけるな!!』と言うたあとガシャーンと電話を切った。
福也《さちや》さんは、ものすごくしんどい表情でロビーに入った。
ゆかさんは、怒った表情で福也《さちや》さんを呼んだ。
「福也《さちや》さん…」
「(福也《さちや》さん、しんどい表情で言う)ゆかさん。」
「あんた、この頃ぐあいが悪いみたいね…どないしたん?」
「………」
「また実家《いえ》のオカンから電話が来たみたいね!!」
「すみませんでした…」
「あんたのオカンはどこのどこまでひ弱かしら…あんたのオカンがひ弱ならオトンはもっとひ弱よ!!」
ゆかさんからボロクソに言われた福也《さちや》さんは、力ない声で『全くそのとおりです。』と答えたあとこう言うた。
「父は…毎日…テージに帰る人でした…テージが来たら、まっすぐにうちに帰っていました…お風呂は父子《おやこ》で一緒に入った…晩ごはんは家族そろって食べた…1台のテレビで…家族が同じ番組を見た…」
福也《さちや》さんがなさけない声で話していたのを聞いたゆかさんは、怒った声で言うた。
「あんたのオトンの楽しみはその程度しかないの!?」
「父の楽しみは、家族しかありませんでした。」
「他に楽しみはないの!?」
「ありません。」
「そう…分かったわ…福也《さちや》さん…話があるからこっちに来て!!」
「えっ?」
「来なさい!!」
「かしこまりました。」
福也《さちや》さんは、ものすごくつらい表情を浮かべながらゆかさんのもとに行った。
ゆかさんは、ものすごくあきれた表情で福也《さちや》さんに言うた。
「福也《さちや》さん。」
「はい。」
「あんた、これからどないすんねん!?」
「どないすんねんって…」
「こななダルい気持ちで、イワマツグループで働けると思っているの!?」
「すみませんでした。」
「この前も言うたけど、うちはテーキュービはないのよ!!」
「それは…くり返して…言い聞かせていました。」
「くり返して言い聞かせていたのに、なんでダルい気持ちになったのよ!?」
「すみませんでした。」
「うちはガーガーいいとうないねん!!せやけど、この最近あんたは勤務態度が悪くなっているからガーガー言わざるをえなくなったのよ!!」
「ゆかさん…」
「あんたは、ホンマはどなな仕事がしたかったのよ!?」
「どなな仕事がしたかったって?」
「福也《さちや》さん、もういっぺん自分の胸にてぇあててよーく考えなさい!!」
ゆかさんから怒鳴られた福也《さちや》さんは、自分の胸に手をあててよーく考えてみた。
しかし、いくら考えても答えは出なかった。
ゆかさんは、ものすごく怒った表情で福也《さちや》さんに言うた。
「それともう一つきくけど…あなたは、順子《よりこ》さんのことをどう思っているのよ?」
「順子《よりこ》さんのことをどう思っているかって?」
「あんたは、順子《よりこ》さんと結婚することを前提にお付き合いをしていたよね!!」
「はい。」
「順子《よりこ》さんと結婚する意志はあるの!?」
「ありますけど…」
「『ありますけど…』そのあとはなんだと言いたいねん!!」
ゆかさんにボロクソに言われた福也《さちや》さんは、涙をこらえながらゆかさんに伝えた。
「順子《よりこ》さんに、好きな気持ちは伝えました…けれど…順子《よりこ》さんの心の奥底に…大弥《ひろや》が住みついているのです!!…順子《よりこ》さんは…大弥《ひろや》に未練がある…大弥《ひろや》大弥《ひろや》大弥《ひろや》とばかり言うてる…」
「大弥《ひろや》って誰よ!?」
「カレシですよ…」
「あんたがそないに思うのであれば順子《よりこ》さんをほかしたらええやん!!」
「ほかすって?」
「すてるや!!」
「…………。」
「あんた、他に好きな女の子はいなかったの?」
「えっ?」
「他に好きな女の子はいなかったの!?」
「いませんでした。」
「なんでいなかったのよ!?」
「…………。」
「答えたくなかったら答えなくてもいいのよ…あんたは他に好きな女の子がいなかったら順子《よりこ》さんに愛を求めていたのね!!」
「おっしゃる通りです。」
ゆかさんは、ものすごくあきれた表情で福也《さちや》さんに言うた。
「あんたやっぱりアカンねぇ…あんたは…恋人作って結婚して家庭を持つ…には向いてへん…ううん、向こうと言う姿勢がないわよ!!」
「全くその通りです…ぼくは…家庭を持つ資格はありませんでした。」
「もういいわよ…あんた…実家《いえ》に帰って…ゆっくりと休みなさい…これ…渡しておくわよ。」
ゆかさんは、JR西日本のロゴ入りのチケットケースとろうきんのロゴ入りのふうとうを福也《さちや》さんに手渡しながら言うた。
「福也《さちや》さん、博多駅から広島駅までの新幹線のチケットと広島駅から今治駅までの高速バスのチケットとあんたの口座に休職金3億円を振り込んだ通知書を渡しておくわよ…」
「ありがとうございます…ごめいわくをおかけしました。」
「あんたがしていたお仕事を宮出さんに引き継ぐ作業を始めなさい!!」
「かしこまりました。」
このあと、福也《さちや》さんは宮出さんにお仕事を引き継ぐ作業を始めた。
(ゴーッ…)
午後2時過ぎであった。
A班のメンバーたちが乗り込んだ専用機が福岡空港から飛び立った。
福也《さちや》さんは、博多駅から新幹線と高速バスを乗り継いで家に帰った。
福也《さちや》さんが復職する時期は…
……………
全くないとしておく。
時は、3月17日の朝8時頃であった。
A班のメンバーたちが乗っている専用機が福岡空港に到着した。
A班のメンバーたちは、専用機から降りたあとタラップ下に停まっているマイクロバスに乗って空港《ターミナル》ビルへ移動した。
専用機は、他の航空機との時間調整をするために午後1時まで停泊する予定である。
ところ変わって、VIP専用ロビーにて…
A班のメンバーたちは、VIP専用ロビーで待機中もいつも通りにお仕事をつづけた。
この時、ゆかさんが下くちびるをギューとかみながら全身をぶるぶると震わせていた。
この時、福也《さちや》さんのスマホに一恵《かずえ》から電話がかかっていた。
一恵《かずえ》は、福也《さちや》さんに対して『おやすみおやすみおやすみおやすみおやすみおやすみおやすみおやすみおやすみ…』とシツヨウにいいつづけた。
この時、福也《さちや》さんはガマンの限度が来ていたと思う。
福也《さちや》さんは、受話器ごしにいる一恵《かずえ》に対して『ふざけるな!!』と言うたあとガシャーンと電話を切った。
福也《さちや》さんは、ものすごくしんどい表情でロビーに入った。
ゆかさんは、怒った表情で福也《さちや》さんを呼んだ。
「福也《さちや》さん…」
「(福也《さちや》さん、しんどい表情で言う)ゆかさん。」
「あんた、この頃ぐあいが悪いみたいね…どないしたん?」
「………」
「また実家《いえ》のオカンから電話が来たみたいね!!」
「すみませんでした…」
「あんたのオカンはどこのどこまでひ弱かしら…あんたのオカンがひ弱ならオトンはもっとひ弱よ!!」
ゆかさんからボロクソに言われた福也《さちや》さんは、力ない声で『全くそのとおりです。』と答えたあとこう言うた。
「父は…毎日…テージに帰る人でした…テージが来たら、まっすぐにうちに帰っていました…お風呂は父子《おやこ》で一緒に入った…晩ごはんは家族そろって食べた…1台のテレビで…家族が同じ番組を見た…」
福也《さちや》さんがなさけない声で話していたのを聞いたゆかさんは、怒った声で言うた。
「あんたのオトンの楽しみはその程度しかないの!?」
「父の楽しみは、家族しかありませんでした。」
「他に楽しみはないの!?」
「ありません。」
「そう…分かったわ…福也《さちや》さん…話があるからこっちに来て!!」
「えっ?」
「来なさい!!」
「かしこまりました。」
福也《さちや》さんは、ものすごくつらい表情を浮かべながらゆかさんのもとに行った。
ゆかさんは、ものすごくあきれた表情で福也《さちや》さんに言うた。
「福也《さちや》さん。」
「はい。」
「あんた、これからどないすんねん!?」
「どないすんねんって…」
「こななダルい気持ちで、イワマツグループで働けると思っているの!?」
「すみませんでした。」
「この前も言うたけど、うちはテーキュービはないのよ!!」
「それは…くり返して…言い聞かせていました。」
「くり返して言い聞かせていたのに、なんでダルい気持ちになったのよ!?」
「すみませんでした。」
「うちはガーガーいいとうないねん!!せやけど、この最近あんたは勤務態度が悪くなっているからガーガー言わざるをえなくなったのよ!!」
「ゆかさん…」
「あんたは、ホンマはどなな仕事がしたかったのよ!?」
「どなな仕事がしたかったって?」
「福也《さちや》さん、もういっぺん自分の胸にてぇあててよーく考えなさい!!」
ゆかさんから怒鳴られた福也《さちや》さんは、自分の胸に手をあててよーく考えてみた。
しかし、いくら考えても答えは出なかった。
ゆかさんは、ものすごく怒った表情で福也《さちや》さんに言うた。
「それともう一つきくけど…あなたは、順子《よりこ》さんのことをどう思っているのよ?」
「順子《よりこ》さんのことをどう思っているかって?」
「あんたは、順子《よりこ》さんと結婚することを前提にお付き合いをしていたよね!!」
「はい。」
「順子《よりこ》さんと結婚する意志はあるの!?」
「ありますけど…」
「『ありますけど…』そのあとはなんだと言いたいねん!!」
ゆかさんにボロクソに言われた福也《さちや》さんは、涙をこらえながらゆかさんに伝えた。
「順子《よりこ》さんに、好きな気持ちは伝えました…けれど…順子《よりこ》さんの心の奥底に…大弥《ひろや》が住みついているのです!!…順子《よりこ》さんは…大弥《ひろや》に未練がある…大弥《ひろや》大弥《ひろや》大弥《ひろや》とばかり言うてる…」
「大弥《ひろや》って誰よ!?」
「カレシですよ…」
「あんたがそないに思うのであれば順子《よりこ》さんをほかしたらええやん!!」
「ほかすって?」
「すてるや!!」
「…………。」
「あんた、他に好きな女の子はいなかったの?」
「えっ?」
「他に好きな女の子はいなかったの!?」
「いませんでした。」
「なんでいなかったのよ!?」
「…………。」
「答えたくなかったら答えなくてもいいのよ…あんたは他に好きな女の子がいなかったら順子《よりこ》さんに愛を求めていたのね!!」
「おっしゃる通りです。」
ゆかさんは、ものすごくあきれた表情で福也《さちや》さんに言うた。
「あんたやっぱりアカンねぇ…あんたは…恋人作って結婚して家庭を持つ…には向いてへん…ううん、向こうと言う姿勢がないわよ!!」
「全くその通りです…ぼくは…家庭を持つ資格はありませんでした。」
「もういいわよ…あんた…実家《いえ》に帰って…ゆっくりと休みなさい…これ…渡しておくわよ。」
ゆかさんは、JR西日本のロゴ入りのチケットケースとろうきんのロゴ入りのふうとうを福也《さちや》さんに手渡しながら言うた。
「福也《さちや》さん、博多駅から広島駅までの新幹線のチケットと広島駅から今治駅までの高速バスのチケットとあんたの口座に休職金3億円を振り込んだ通知書を渡しておくわよ…」
「ありがとうございます…ごめいわくをおかけしました。」
「あんたがしていたお仕事を宮出さんに引き継ぐ作業を始めなさい!!」
「かしこまりました。」
このあと、福也《さちや》さんは宮出さんにお仕事を引き継ぐ作業を始めた。
(ゴーッ…)
午後2時過ぎであった。
A班のメンバーたちが乗り込んだ専用機が福岡空港から飛び立った。
福也《さちや》さんは、博多駅から新幹線と高速バスを乗り継いで家に帰った。
福也《さちや》さんが復職する時期は…
……………
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