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第11話・願いごとのもち腐れ

【許してください】

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それからまた10時間後であった。

またところ変わって、堺区《くない》にある大番頭《おおばんと》はんの家にて…

家には大番頭《おおばんと》はんたちといととゆりさんたち6人きょうだいがいた。

時計のはりは、深夜4時を過ぎていた。

大番頭《おおばんと》はんは、ゆきさんが家に帰って来てないのでひどくソワソワとしていた。

ゆりさんは、ひどくソワソワしている大番頭《おおばんと》はんに声をかけた。

「おとーちゃん!!落ち着いてよ!!」
「わかってまんがな~…せやけど、ゆきが電話をかけてこんさかいに…ゆきはこなな夜中までどこでなにやってんねん…」

時は、朝5時半を過ぎた頃であった。

家の前に、ド派手な色のマツダRX7が停まった。

ゆきさんとカレは、車から降りたあと家の中に入った。

家の玄関にて…

ゆきさんとカレは、玄関でいととあった。

ゆきさんは、のんきな声で『ただいま~』と言うた。

いとは、ものすごく怒った声で言うた。

「ゆき!!」
「おかーちゃん。」
「おかーちゃんじゃないでしょあんたは!!こんな遅い時間までどこに行ってたのよ!?」
「おかーちゃん!!うち、きょうはどうしても話したいことがあるのよ!!話し聞いてよ!!」

ゆきさんは、いとに言うたあとカレと一緒に家に上がった。

ところ変わって、特大広間にて…

ゆきさんとカレは、大番頭《おおばんと》はんといととゆりさんたち6人きょうだいたちの前でこう言うた。

「うち、大学を卒業したあとはガッコーの先生になると決めていたけど…変更するから…うち…カレと結婚します…結婚して、専業主婦になります…おとーちゃんたちに伝えることはそれだけよ…」

ゆきさんの言葉を聞いた大番頭《おおばんと》はんといとは、ものすごく怒った声で言うた。

「アカン!!アカンもんはアカン!!」
「ゆきはなに考えてこななチャラ男とお付き合いをしていたのよ!!」

ゆきさんは、ものすごくナマイキな声で大番頭《おおばんと》はんといとに対してハンロンした。

「うちは(カレ)が大好きなの!!…うちは(カレ)じゃなきゃイヤ!!」

大番頭《おおばんと》はんは、ものすごい血相で怒り狂った。

「ゆきがどないに言うてもアカンもんはあきまへん!!」

ゆりさんは、ものすごく怒った声でゆきさんに言うた。

「ゆき!!甘ったれるのもええかげんにしいよ!!あんたがどないにカレを愛していてもおとーちゃんとおかーちゃんとうちらはみとめへん!!」

ゆきさんは、ものすごく怒った声で言うた。

「『好き』と『結婚』は一緒よ!!」

それを聞いたゆかさんは、ものすごい血相で怒り狂った。

「あんたがどないに言おうと、うちらはゆきとカレの結婚は認めへん!!…なにが『好き』と『結婚』は一緒よ!!甘えるな!!」

この時、ゆらさんがいらんことを言うたので話がちぐはぐになった。

「そう言うゆかねーちゃんはなんやねん…今までにお見合いを断られた回数を数えたら?」
「ゆら!!」
「なんやねんもう~」
「そう言うあんたも子どもの時に異性の゙トラブルを何回起こしたと思ってるのよ!?…勉強する場所で男の子といちゃいちゃばかりしていたからセーセキが悪かったのよ…だからあんたはテストで悪い点ばかりを取っていたのでしょ!!だからあんたはだめな子になったのよ!!」

ゆかさんからボロクソに言われたゆらさんは、ゆかさんに飛びかかった。

ゆらさんは、ゆかさんの髪の毛を両手でつかみながら言うた。

「ゆかねーちゃんのよわからず屋!!」
「いたいいたいいたい!!」
「ゆかねーちゃんこそなによ!!ふざけるな!!」
「髪の毛を引っぱんないでよ!!」

ゆかさんは、両手でゆらさんを突き飛ばした。

「ゆかねーちゃんこそなによ!!」

ゆらさんも両手でゆかさんを突き飛ばした。

「やったわね!!」

(バーン!!)

ゆかさんにゆらさんは、じゅらくの゙カベにぶち当たった。

起き上がったゆらさんは、ゆかさんを怒鳴りつけた。

「ゆかねーちゃんのドアホ!!」
「どついたろか!!」
「もうどついてるじゃないのよ!!」

ゆかさんとゆらさんは、取っ組み合いの大ゲンカを始めた。

「お二人ともやめてください!!」

この時、ゆきさんのカレがゆかさんとゆらさんの大ゲンカを止めに入った。

「お二人ともお願いですからやめてください!!」
「ゆかねーちゃんの゙わからず屋!!」
「やかましいドアホ!!」
「やめてください!!あわわわ!!」

(ドーン!!)

ゆきさんのカレは、ゆかさんとゆらさんにつきとばされたはずみでじゅらくのカベに背中をぶつけた。

それでも、ゆきさんのカレはゆかさんとゆらさんの大ゲンカを止めに入った。

「落ち着いてください…あわわわわわわわわわわわわわわわわわわわ~」

(バーン!!)

ゆきさんのカレは、またゆかさんとゆらさんにつきとばされた。

そのはずみでじゅらくのカベに正面衝突した。

「しょうがないわねもう!!」
「ゆかねーちゃん!!ゆらやめて!!」
「ゆかねーちゃんのドアホ!!」
「やかましい!!」

この時、ゆなさんとゆみさんがゆかさんとゆらさんを止めに入った。

「ゆかねーちゃん!!ゆら!!やめて!!」

つづいて、ゆいさんも止めに入った。

しかし…

(バーン!!バターン!!)

ゆきさんのカレは、つきとばされたはずみでじゅらくのカベに背中をぶつけた。

その反動で天井板が抜け落ちた。

ゆきさんのカレの顔に天井板が直撃した。

「ゆかねーちゃん!!落ち着いて!!」
「お願いだからやめて!!」
「キャアアアアアアアアアアアア!!」

(バリバリバリバリバリバリバリバリ!!)

この時、ゆいさんが飛ばされたはずみでしょうじにダイブした。

しょうじは、こなごなに大破した。

「あわわわわわわわわわわわ~」

(ドーン!!ガシャーン!!バリバリ!!)

さらにこの時、ゆみさんが飛ばされたはずみで近くにあった仏壇に背中からぶつかった。

そのはずみで仏壇が倒れたと同時にカベが壊れた。

倒れた仏壇は、こなごなに大破した。

それでも、ゆいさんとゆみさんはゆかさんとゆらさんの大ゲンカを止めに入った。

思い切りブチ切れたゆかさんは、ゆらさんを投げ飛ばした。

ゆかさんがゆらさんに向かって行こうとした時、ゆいさんとゆなさんとゆみさんが止めに入った。

ゆらさんは、起き上がったあと向かって行こうとしたがつきとばされた。

そのはずみで、ゆらさんは台所へ転げて行った。

(ガラガラガラガラガシャーン!!)

ゆらさんが流しにぶつかったはずみで、たなに置かれていた金物類が下にたくさん落ちた。

「キャアアアアアアアア!!」

(バリバリバリバリバリバリ!!)

同時に、ゆいさんとゆなさんとゆみさんがしょうじにダイブした。

このあと、ゆかさんとゆらさんが手当たり次第にあった食物を投げあった。

そこへ、ゆきさんのカレが止めに入った。

「やめてください!!いたいいたい!!」

止めに入ったゆきさんのカレは、ゆかさんとゆらさんが投げつけた食物にぶつけられた。

その後、ゆらさんが近くにあった大きなケーキを手にしたあとゆかさんに投げつけようとした。

「ゆかねーちゃんのわからず屋!!」
「やめてください!!」

(ベト!!)

ゆきさんのカレは、ゆらさんが投げた大きなケーキをぶつけられた。

「あんたこそなによ!!」

(ベト!!)

ゆきさんのカレは、ゆかさんが投げつけた大きなケーキをぶつけられた。

その後、ゆかさんとゆらさんは取っ組み合いの大ゲンカを再開した。

「やめてください…わわわわわわわわ…」

(バターン!!ガシャーン!!)

ゆかさんとゆらさんの大ゲンカを再び止めに入ったゆきさんのカレは、つきとばされたはずみで勝手口のドアにぶつかった。

勝手口のドアは、こなごなに大破した。

ゆかさんとゆらさんの大ゲンカは、庭先で繰り広げられた。

「ゆかねーちゃんのわからず屋!!」
「やかましいドアホ!!」
「やめてください…ワーッ!!」

ゆかさんとゆらさんの大ゲンカを止めに入ったゆきさんのカレは、またつきとばされた。

(バリバリバリバリ!!ボトーン!!)

そのはずみで、庭にあったダイキの浄化槽のフタをこわしたあとコエダメに落ちた。

その間に、ゆいさんとゆなさんとゆみさんが止めに入った。

それからまた5分後であった。

ゆきさんのカレがふらついた足取りでやって来た。

(ドーン!!ドボーン!!)

ゆきさんのカレは、ぶつかったはずみで池に転落した。

「ゆかねーちゃん!!ゆら!!」
「ゆかねーちゃん!!落ち着いてよ!!」
「ゆらもええかげんにしいよ!!」
「ゆかねーちゃんのドアホ!!」
「あんたみたいなわからず屋は池に落としてやる!!」
「ゆかねーちゃん!!ゆら!!」
「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」
「わあああああああああああ!!」

(ドボーン!!)

ゆかさんとゆいさんとゆなさんとゆみさんとゆらさんは、一斉に池にダイブした。

池から出ようとしたゆきさんのカレがまた池に落ちた。

ゆかさんとゆらさんは、池にダイブしたあともドカバキの大ゲンカを繰り広げた。

「ゆかねーちゃん!!ゆら!!やめて!!」
「おだやかに話しあいをしてよ!!」

ドカバキの大ゲンカは、約8時間に渡って続いた。

ゆきさんは、その場に座り込んだあとぐすんぐすんと泣き出した。

しかし、ゆきさんは自分ひとりのせいで周囲にメーワクをおよぼしたことに全く分かっていなかった。

その結果、ゆきさんはカレと駆け落ちして北九州へ行った…

…と言うことであった。
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