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第6話・時間よ止まれ

【時代おくれ・その2】

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その日の夜7時過ぎであった。

またところ変わって、大番頭《おおばんと》はんの家の特大広間にて…

テーブルにいととまきたくみ夫婦と奈保子《なおこ》さんと敬幸《たかゆき》さんの5人がいた。

この時、明憲《ムコハン》と子どもたち3人は家に不在であった。

敬幸《たかゆき》さんは、まきたくみ夫婦に対してにこやかな声で言うた。

「課長、ごあいさつが遅れてもうしわけございません…きょう…ぼくと奈保子《なおこ》は…入籍しました。」

敬幸《たかゆき》さんが言うた言葉に対して、いとがおどろいた声で言うた。

「入籍…きょう、婚姻届《しょめん》を出したって!?」
「(敬幸《たかゆき》さん、にこやかな声で言う)本当ですよ~」

いとは、ものすごく怒った声で敬幸《たかゆき》さんに言うた。

「あんたたちはなにを考えているのよ!!」

そんな時であった。

ださい色のジャージ姿のゆらさんが、特大広間にやって来た。

ゆらさんは、ものすごくケーソツな声で言うた。

「おかーちゃん、そないにおらばんでもええやん~」
「ゆら!!」
「おふたりは、真剣に考えぬいた末に結婚すると決めたのよ…なんの不条理もあらへんねん。」

いとは、ものすごく怒った声でユラさんに言うた。

「おかーちゃんは、奈保子《なおこ》さんと敬幸《たかゆき》さんが入籍したことが気にいらんけん怒っているのよ!!」
「なんで気に入らんねん…奈保子《なおこ》さんは哲人《てつと》と結婚してほしかったの?…ああ、ムリムリ…哲人《てつと》は甘ったれているから結婚なんかできんねん…」
「そななことはひとことも言うてへん!!」
「はいはいはい…そこで終わり…」

ゆらさんは、台所に行ったあとパナソニックの5ドア冷蔵庫の冷蔵室からサントリーモルツの500ミリリットル缶6本を出した。

その後、特大広間に持って行った。

ゆらさんは、缶のふたをあけたあとみんなに手渡した。

その後、奈保子《なおこ》さんと敬幸《たかゆき》さんが入籍したお祝いのかんぱいをした。

このあと、ゆらさんはいととまきたくみ夫婦を押しのける形でパーティを始めた。

いととまきたくみ夫婦は、ものすごく不満げな表情を浮かべながらもパーティに加わった。
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