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第4話・夢を信じて

【同じ空の下】

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(ジャブジャブジャブジャブジャブジャブジャブジャブジャブジャブジャブジャブ…)

時は、午後3時に5分前であった。

ところ変わって、会議室のとなりにある湯沸室《キッチン》にて…

ニット服の上にエプロンをつけている風香《フー》ちゃんは、流しで食器の洗い物をしていた。

この時、子守女さんのひとりが風香《フー》ちゃんに声をかけた。

「風香《フー》ちゃんは高校の相撲部でマネージャーしていたのね。」
「うん。」
「かっこいい男の子たちがたくさんいたのね。」
「うん。」

この時、近くにいたゆかさんが怒った声で子守女さんに言うた。

「コラ!!風香《フー》ちゃんはお仕事中よ!!あんたはすぐに持ち場に戻りなさい!!」
「すみませんでした~」

ゆかさんに注意された子守女さんは、大急ぎで持ち場に戻った。

そこへ、ゆきさんがやって来た。

ゆきさんは、ゆかさんに声をかけた。

「ゆかねーちゃん。」
「ごめんねゆき…子守女さんが風香《フー》ちゃんにいらんこといよったけん、ちょっと注意したのよ~」
「そうだったわね…あれ、ゆかねーちゃんはおとーちゃんたちとミウラート・ヴィレッジ(美術館)へ行かなかったの?」
「うん…ちょっと…風香《フー》ちゃんが心配になったから…」
「そうよね。」

ゆかさんとゆきさんは、なにも言わずにもくもくと洗い物に取り組んでいる風香《フー》ちゃんを心配げな表情で見守った。

さて、その頃であった。

A・Bの2班のメンバーたちは、本社の近くにあるミウラートヴィレッジ(美術館)にいた。

A・Bの2班のメンバーたちは、ゆっくりとした足取りで芸術鑑賞を楽しんだ。

三浦工業の創業者・三浦保《みうらたもつ》氏(1928年~1996年)が生前愛した美術品・骨とう品の数々と三浦氏自身が製作した陶芸品の数々が館内にたくさん展示されていた。

三浦工業の創業者・三浦保《みうらたもつ》氏は、1928年に松山市で誕生した。

徳島工業専門学校を卒業後、企業人を経て御父様《おとうさま》のあとをついで経営者になられた。

1959年に、今の三浦工業の前進の三浦製作所が創業した。

経営者として多忙をきわめるかたわら、日本古来伝統芸術の能・書・絵画をたしなむ…

1969年に、陶芸品の製作を始めた。

独学で製作した陶芸品は、現代芸術の最先端・ニューヨークで高く評価された。

美術品コレクターとしても有名であった三浦氏は『良質な美術品を地域のみなさまや従業員さんたちに幅広く鑑賞してほしい…』と言う思いを胸に、美術館を開館させることを決めたと同時に、国内外から優れた美術品の収集を始めた。

しかし、三浦氏は1996年9月9日に天に召された。

ミウラートヴィレッジが開館したのは、それから2年後の1998年のことであった。

(三浦保《みうらたもつ》氏の足跡《そくせき》については、『ミウラートヴィレッジ』のホムペよりバッスイしました)

A・Bの2班のメンバーたちは、三浦氏が生前愛した美術品の数々と三浦氏が製作した陶芸品の数々をじっくりと鑑賞しながら、故人の功績の数々に思いをはせた。

夕方5時半頃であった。

A・Bの2班のメンバーたちと担当者さまが乗り込んだ80人乗りの特大バスが三浦工業《みうらのほんしゃ》を出発した。

バスは、松山市内の県道を通って松山観光港ヘ向かった。

(ボーッ、ボーッ…)

夜8時15分頃であった。

A・Bの2班のメンバーたちと担当者さまは神戸六甲アイランド行きのダイヤモンドフェリーに乗って旅に出た。

夜10時15分頃に、フェリーが今治桟橋に到着した。

A・Bの2班のメンバーたちと担当者さまは、フェリーから降りたあと再びバスに乗り換えて目的地ヘ向かった。

バスは、広小路から市役所前のロータリーを回ってJR今治駅~南宝来通り~中央消防署前の通りを経由して、目的地ヘ向かった。

深夜11時10分頃に、バスは目的地に到着した。

到着した場所は、旭町の今治国際ホテルであった。

A・Bの2班のメンバーたちと担当者さまは、バスから降りたあと館内に入った。

宿泊の手続きを取ったあとそれぞれの部屋へ向かった。

部屋に到着した後、すぐに身体を休めた。

私は、部屋に入ったあときょう1日のお仕事を取りまとめる作業と明日の準備などに取りかかった。

私は、ひと晩中起きてお仕事に取り組んだ。

1日のお仕事が終わったのは、10月12日の朝5時半だった。
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