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本編
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「アンリ!?」
必死な顔で私を呼ぶグレンが目に飛び込んできた。
「グレン?」
「アンリ!」
グレンが覆いかぶさるように抱きついてくる。私いつの間にベッドに?
「私寝ちゃったの?」
「いきなり気を失ったんだ。いや、オレがその、強く抱き締めすぎた……かもしれない……」
ぐえええ苦しい!でも何か幸せ……みたいな気分を思い出した。そっかあのまま気失ったんだ。でもお陰で杏梨に会えたしグレンには感謝かな!
「何か良い夢でも見たのか?」
私自然とニヤついてしまってたみたいだ。
「うん、ずっとずっと会いたかった人に会えたんだ」
「それは……男か?」
グレンはあからさまにムスッとしてる。まさか夢に嫉妬?やだもう、グレンのくせに可愛過ぎでしょう!私思わずグレンの頭ワシワシ撫でちゃう。
「バカ、桜木杏梨に会えたんだよ」
「サクラギアンリ……」
「凄い幸せそうだったな。良かった……ホントに」
目尻を拭われて、初めて泣いてることに気付いた。グレンは優しく笑うと上からのしかかるように私を抱き締めた。お、重い!
「重いよグレン」
「今のうち慣れとけ」
えーと……うん、深く考えるのはやめよう!それにしてもグレン相変わらず良い匂いするなあ。
「グレンって良い匂いするよね」
「そうか?お前の方が良い匂いするけどな」
まて!何でそこで目がギラつくんですか!
「お前とは色々相性ピッタリな気がするんだよな」
「そんな目で見るのやめて下さい」
「そんな目って?」
「狩人みたいな目」
グレンは面白そうに唇を吊り上げた。
「言い得て妙だな。俺は今お前を狩りたいと思ってる」
「ま、まて!まだ結婚前ですから!」
グレンは面白そうに笑ってる。オカシイ!人生経験は私の方が豊富なはずなのに!何で私がこんな翻弄されてるんだ!?
「なあアンリ、一先ずゴタゴタが片付いた褒美をくれよ」
「褒美?何か欲しいものあるの?」
透き通った青い瞳にじいっと見詰められてドキッとする。
「お前からの口付けを」
そう言いながらグレンは私の唇を指先でつつっとなぞった。ちょっとそこで妙な色気出さんでください!分かったよやったろうじゃないの!たまには年上の余裕ってやつも見せてやらねばね!
「グレン、よく頑張ったね」
にっこり笑うとグレンは目を見開いた。女子顔負けのスベスベの頬っぺたを優しく撫でながらゆっくりグレンの唇を食べるようにキスする。
ああ、相変わらずのフィット感!グレンとのキスって凄い気持ち良いんだよね。杏梨時代でもこんな経験はないよ。
暫く堪能してから唇を離すと、グレンは真っ赤な顔で呆然としてた。私と目が合うとキッと睨んでくる。何でよ?
「グレン?」
何か気に入らなかったのかな?私が首傾げてると、噛み付くようにキスされた。な、何でー!?そのあとメチャクチャキスされて唇ヒリヒリでしたよ!なんなんだよもう!
必死な顔で私を呼ぶグレンが目に飛び込んできた。
「グレン?」
「アンリ!」
グレンが覆いかぶさるように抱きついてくる。私いつの間にベッドに?
「私寝ちゃったの?」
「いきなり気を失ったんだ。いや、オレがその、強く抱き締めすぎた……かもしれない……」
ぐえええ苦しい!でも何か幸せ……みたいな気分を思い出した。そっかあのまま気失ったんだ。でもお陰で杏梨に会えたしグレンには感謝かな!
「何か良い夢でも見たのか?」
私自然とニヤついてしまってたみたいだ。
「うん、ずっとずっと会いたかった人に会えたんだ」
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グレンはあからさまにムスッとしてる。まさか夢に嫉妬?やだもう、グレンのくせに可愛過ぎでしょう!私思わずグレンの頭ワシワシ撫でちゃう。
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「凄い幸せそうだったな。良かった……ホントに」
目尻を拭われて、初めて泣いてることに気付いた。グレンは優しく笑うと上からのしかかるように私を抱き締めた。お、重い!
「重いよグレン」
「今のうち慣れとけ」
えーと……うん、深く考えるのはやめよう!それにしてもグレン相変わらず良い匂いするなあ。
「グレンって良い匂いするよね」
「そうか?お前の方が良い匂いするけどな」
まて!何でそこで目がギラつくんですか!
「お前とは色々相性ピッタリな気がするんだよな」
「そんな目で見るのやめて下さい」
「そんな目って?」
「狩人みたいな目」
グレンは面白そうに唇を吊り上げた。
「言い得て妙だな。俺は今お前を狩りたいと思ってる」
「ま、まて!まだ結婚前ですから!」
グレンは面白そうに笑ってる。オカシイ!人生経験は私の方が豊富なはずなのに!何で私がこんな翻弄されてるんだ!?
「なあアンリ、一先ずゴタゴタが片付いた褒美をくれよ」
「褒美?何か欲しいものあるの?」
透き通った青い瞳にじいっと見詰められてドキッとする。
「お前からの口付けを」
そう言いながらグレンは私の唇を指先でつつっとなぞった。ちょっとそこで妙な色気出さんでください!分かったよやったろうじゃないの!たまには年上の余裕ってやつも見せてやらねばね!
「グレン、よく頑張ったね」
にっこり笑うとグレンは目を見開いた。女子顔負けのスベスベの頬っぺたを優しく撫でながらゆっくりグレンの唇を食べるようにキスする。
ああ、相変わらずのフィット感!グレンとのキスって凄い気持ち良いんだよね。杏梨時代でもこんな経験はないよ。
暫く堪能してから唇を離すと、グレンは真っ赤な顔で呆然としてた。私と目が合うとキッと睨んでくる。何でよ?
「グレン?」
何か気に入らなかったのかな?私が首傾げてると、噛み付くようにキスされた。な、何でー!?そのあとメチャクチャキスされて唇ヒリヒリでしたよ!なんなんだよもう!
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