乙女ゲーに転生!?ある日公爵令嬢になった私の物語

ゆーかり

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私、レベッカちゃん、アーサーって並びで改めてベンチに腰掛ける。レベッカちゃん手作りらしいスコーンお裾分けしてくれたよ!趣味料理とかホント女の子らしいよね。私がデレデレしてたらレベッカちゃん、ちょっと心配そうに眉顰めた。

「元気がない様子でしたが、何かおありでしたか?」

そうだった、私メッチャしょんぼりしてたんだった。

「実技の魔法がね、どうしても上手くいかなくて……補習になると思うんだ」

はぁってため息ついたらアーサーがははって笑い出した。

「なんだー俺なんて筆記は万年補習だぜ!」

慰めのつもりか?アホアーサーめ!

「あなたとアンジェリカ様を一緒にしないで。アーサーあなたはやる気がなさ過ぎるのよ」

珍しく、というかアーサーにはよく見せる顔なのかな?レベッカちゃんちょっと口尖らせてぷりぷりしてる。

レベッカちゃんはアーサーの勉強の面倒を毎試験の度に見てるそうな。でも結果は散々。やる気の問題なのか、アーサーがアホなのか知らないけど、レベッカちゃんの貴重な時間と労力を無にするとはとんでもないやつだ!

でも……優等生彼女に落ちこぼれ(ただし超絶イケメン)彼氏って漫画かよ!女子力低い私でもうっかりシチェ萌えしそうだよ!

「まー俺が苦手なとこはベッキーが補ってくれれば問題ないだろ?」

あとは分かるな?みたいな感じでアーサー甘ったるくレベッカちゃん見つめて黙らせた。こいつううう!マジで天然タラシじゃないか!

てか私今完全に邪魔者な感じですよね。まいったなぁ……気配消しつつレベッカちゃんお手製のスコーンぱくり。甘くて美味しいなあ。隣も甘いなぁ……

「間抜けな顔してどうしたんだ?」

かつてないベストなタイミングでグレン登場!今日ばかりは救世主か!私立ち上がってグレンの腕に腕絡めた。待ってましたダーリン♡の図に見えるかな?

「レベッカちゃん、私グレンとこれから約束があったんだ!ごめんね、スコーン美味しかった!」

「そうでしたか、また今度ゆっくりお話ししましょう」

「うん!絶対だよ!またねレベッカちゃん、ついでにアーサー!」

「アンジェリカちゃん、また俺はついでかよぉ」

あははって笑ってるし、アーサーってホント陽キャだなぁ。たまにその明るさに救われたりもするんだけどさ。
一先ず話合わせてくれてるグレン引っ張って歩き出した。
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