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本編
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セレスティーヌは直ぐに見つかった。流石乙女ゲーの主人公(暫定)。絶世の美少女って感じじゃないんだけど、存在が華やかで無茶苦茶目立ってた。やっぱモブとは格が違うよね。
「セレスティーヌさん!」
隣のクラスのセレスティーヌちゃんに、早速私は声をかける。
なんか小っちゃくて華奢で可愛い!守ってあげたくなる感じ。この可愛さなら殿下も速攻落ちる!間違いない!
「あ、あなたは……アンジェリカ、様?」
「私の事知ってるの!?」
「もちろんです。第三王子様の婚約者で、才色兼備の公爵令嬢と有名ですから」
にっこり笑うセレスティーヌちゃん、やばい!可愛すぎかっ!
てかアンジェリカって才色兼備なのか……正直美人かどうかは自分じゃ良く分かんないけど、才の方は何とかしないとマズいよね……まあ、こんなバカそうだけどさ、私昔から勉強はできる方なんだ。
「そう、なら話は早いわ!セレスちゃん、お友達になって!」
「え!?」
何なら殿下と仲良くなって結婚したって!……って本音は流石に自重。
「ダメかな、セレスちゃん?」
将来がかかってるからさ、私も必死だよ!そらもう顔がキッツイから似合わないけど、目ウルウルとかしちゃうさ!
「わ、私などで宜しければ喜んで」
セレスちゃんちょと顔引きつってる気がするけど気にしない。
「嬉しい!ありがとう」
思わずガバッと抱き付いたらさ、すんごい甘くてイイ匂いがした。流石ヒロイン女子力高いな。この可愛さで早く殿下メロメロにしてくれないかなぁ、なんて勝手な事考えながら、この時の私は未来がちょっと明るくなった様な……気がしてた。
放課後セレスちゃんをお茶に誘うことに成功した私は、セレスちゃんとウキウキ馬車に向かってた。可愛い子って見てるだけで何か癒されるよねえ。
プレイしてた時はヒロインって没個性だったけどさ、このセレスちゃんはちゃんと自分で考えて動いて話すんだよね。当たり前なんだけど当たり前じゃない、何か上手く言えないんだけど、凄く不思議で尊い感じがしたんだ。
「何処へ行くアンジェリカ」
え!?ちょっと待って本気でコイツストーカー?何でウチの馬車の前で殿下がふんぞり返ってるん?
セレスちゃんが慌てて淑女の礼をするのに、殿下は軽く頷くだけで不機嫌そうに私を睨んでた。
「お友達のセレスちゃんとお茶に行くだけだよ。殿下こそ何してんの?暇なの?」
「貴様……俺を差し置いていい度胸だな」
「え?殿下と何か約束してたっけ?」
「お前……」
すんごい睨まれてるけど全く記憶に……まあ別人だからあるわけない。ん?まてよ、これ殿下も連れてってさ、セレスちゃんと仲良くさせちゃえばいいんでない?ぱああっと視界が開けちゃったよ私。
「殿下も一緒に行こうよ」
「は?」
「そうだそうしよう!ほらセレスちゃんも乗って乗って!」
すんごい不安そうなセレスちゃんにキュンとしながら馬車に押し込めて、何か文句言いそうな殿下の手を握ってにっこり笑ってやる。
「私記憶ないからさ、折角だし殿下のこと教えてよ」
殿下は口をぽかんと開けて、信じられないものでも見るような目でこっちを見てる。そんな変なこと言ったかな?まあいいや、何か大人しくなった隙に殿下も馬車に押し込めた。
「セレスティーヌさん!」
隣のクラスのセレスティーヌちゃんに、早速私は声をかける。
なんか小っちゃくて華奢で可愛い!守ってあげたくなる感じ。この可愛さなら殿下も速攻落ちる!間違いない!
「あ、あなたは……アンジェリカ、様?」
「私の事知ってるの!?」
「もちろんです。第三王子様の婚約者で、才色兼備の公爵令嬢と有名ですから」
にっこり笑うセレスティーヌちゃん、やばい!可愛すぎかっ!
てかアンジェリカって才色兼備なのか……正直美人かどうかは自分じゃ良く分かんないけど、才の方は何とかしないとマズいよね……まあ、こんなバカそうだけどさ、私昔から勉強はできる方なんだ。
「そう、なら話は早いわ!セレスちゃん、お友達になって!」
「え!?」
何なら殿下と仲良くなって結婚したって!……って本音は流石に自重。
「ダメかな、セレスちゃん?」
将来がかかってるからさ、私も必死だよ!そらもう顔がキッツイから似合わないけど、目ウルウルとかしちゃうさ!
「わ、私などで宜しければ喜んで」
セレスちゃんちょと顔引きつってる気がするけど気にしない。
「嬉しい!ありがとう」
思わずガバッと抱き付いたらさ、すんごい甘くてイイ匂いがした。流石ヒロイン女子力高いな。この可愛さで早く殿下メロメロにしてくれないかなぁ、なんて勝手な事考えながら、この時の私は未来がちょっと明るくなった様な……気がしてた。
放課後セレスちゃんをお茶に誘うことに成功した私は、セレスちゃんとウキウキ馬車に向かってた。可愛い子って見てるだけで何か癒されるよねえ。
プレイしてた時はヒロインって没個性だったけどさ、このセレスちゃんはちゃんと自分で考えて動いて話すんだよね。当たり前なんだけど当たり前じゃない、何か上手く言えないんだけど、凄く不思議で尊い感じがしたんだ。
「何処へ行くアンジェリカ」
え!?ちょっと待って本気でコイツストーカー?何でウチの馬車の前で殿下がふんぞり返ってるん?
セレスちゃんが慌てて淑女の礼をするのに、殿下は軽く頷くだけで不機嫌そうに私を睨んでた。
「お友達のセレスちゃんとお茶に行くだけだよ。殿下こそ何してんの?暇なの?」
「貴様……俺を差し置いていい度胸だな」
「え?殿下と何か約束してたっけ?」
「お前……」
すんごい睨まれてるけど全く記憶に……まあ別人だからあるわけない。ん?まてよ、これ殿下も連れてってさ、セレスちゃんと仲良くさせちゃえばいいんでない?ぱああっと視界が開けちゃったよ私。
「殿下も一緒に行こうよ」
「は?」
「そうだそうしよう!ほらセレスちゃんも乗って乗って!」
すんごい不安そうなセレスちゃんにキュンとしながら馬車に押し込めて、何か文句言いそうな殿下の手を握ってにっこり笑ってやる。
「私記憶ないからさ、折角だし殿下のこと教えてよ」
殿下は口をぽかんと開けて、信じられないものでも見るような目でこっちを見てる。そんな変なこと言ったかな?まあいいや、何か大人しくなった隙に殿下も馬車に押し込めた。
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