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第二章
魔道公国での楽しいひととき
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魔道公国までは、さしたる問題もなく着きましたし、それから懸念していた行動を起こすでもなく、少々拍子抜けしつつも日々を過ごしておりました。
「ハイエルフはいいわねー、なんでも簡単にできて」
「そうですね、ですが、あなたのような素敵な魔法を私は創造することはできません。空気に浄化をかけるだけでなく、心に癒しを与える効果を付与させ、呼吸するだけで適応させるとは、人間の少ない寿命で研鑽したにしては、恐ろしいほどの完成度です。欠損の回復程度しか脳のない聖女とは雲泥の差ですね。素晴らしい成果ですので、盗まれないようにしておくことをオススメします」
時折、私に絡んでくるものもいますが、良き魔法を間近に見れるので、私としては、助かりますね。
誰も、教えてくれませんからね。
ルルは、気配を馴染ませるという魔法を会得してからは、学院とやらに囲われておりますが、楽しそうなので良しとします。
きっとここに永住することでしょう。
「……ねぇ、あなたなら、私の魔法をどう改良する?」
「勿体ないことを聞きますね、改良すべき点などないでしょう。完成された素晴らしい制御式です。付け加える点などないでしょうに、なにか不満でもあるのですか」
これほどまでの完成度を誇る魔法を弄るだなんて、勿体ないことです。
「私の魔法って、癒されるだけなのよ、あなたな聖女より良い魔法だなんて言ってくれるけど、心が癒されるだけで、綺麗な空気なだけなの。聖女の浄化と何が違うのって思うの」
「聖女の浄化には、癒しの効果はないです。ただ清らかな空気で、まるで癒されたかのような気分になるだけなのに対し、あなたのその魔法は、浄化できるのは空気だけなのに対し、確かな癒しの効果が付与されています。つまり、物として認識しづらい空気に直接付与の魔法を発動させるまでが1つの魔法なのです。聖女は細かな制御をせずにまとめて浄化している力技であり、あなたのそれは、繊細な工芸品を職人が作り上げるような緻密さで行う、天才の域の技です。技術面において、聖女の魔法を遥かに超えているのです。もう少し自信を持ちなさい」
特に話すことは、なくなりましたので私は街の外で、のんびりと過ごすことにしました。
ルルが学院とやらに囲われておりますので、あまり会えておりません。
指輪という形で、私の今できる最大の加護を与えておりますので、不用意に外さない限り、ルルは無事でしょう。
問題は、入国して、2年。
未だに、行動を起こさないステラさんです。
ええ、私に油断があったのは、人間のメスが、そこまでして、私への復讐を優先すると思っていなかったことと、強大な存在に接触する機会を持っていたなんて知らなかったことが原因でしょう。
この私に、あそこまでの感情を与えたのは、彼女だけでしょう。
そこは素直に、賞賛します。
「ハイエルフはいいわねー、なんでも簡単にできて」
「そうですね、ですが、あなたのような素敵な魔法を私は創造することはできません。空気に浄化をかけるだけでなく、心に癒しを与える効果を付与させ、呼吸するだけで適応させるとは、人間の少ない寿命で研鑽したにしては、恐ろしいほどの完成度です。欠損の回復程度しか脳のない聖女とは雲泥の差ですね。素晴らしい成果ですので、盗まれないようにしておくことをオススメします」
時折、私に絡んでくるものもいますが、良き魔法を間近に見れるので、私としては、助かりますね。
誰も、教えてくれませんからね。
ルルは、気配を馴染ませるという魔法を会得してからは、学院とやらに囲われておりますが、楽しそうなので良しとします。
きっとここに永住することでしょう。
「……ねぇ、あなたなら、私の魔法をどう改良する?」
「勿体ないことを聞きますね、改良すべき点などないでしょう。完成された素晴らしい制御式です。付け加える点などないでしょうに、なにか不満でもあるのですか」
これほどまでの完成度を誇る魔法を弄るだなんて、勿体ないことです。
「私の魔法って、癒されるだけなのよ、あなたな聖女より良い魔法だなんて言ってくれるけど、心が癒されるだけで、綺麗な空気なだけなの。聖女の浄化と何が違うのって思うの」
「聖女の浄化には、癒しの効果はないです。ただ清らかな空気で、まるで癒されたかのような気分になるだけなのに対し、あなたのその魔法は、浄化できるのは空気だけなのに対し、確かな癒しの効果が付与されています。つまり、物として認識しづらい空気に直接付与の魔法を発動させるまでが1つの魔法なのです。聖女は細かな制御をせずにまとめて浄化している力技であり、あなたのそれは、繊細な工芸品を職人が作り上げるような緻密さで行う、天才の域の技です。技術面において、聖女の魔法を遥かに超えているのです。もう少し自信を持ちなさい」
特に話すことは、なくなりましたので私は街の外で、のんびりと過ごすことにしました。
ルルが学院とやらに囲われておりますので、あまり会えておりません。
指輪という形で、私の今できる最大の加護を与えておりますので、不用意に外さない限り、ルルは無事でしょう。
問題は、入国して、2年。
未だに、行動を起こさないステラさんです。
ええ、私に油断があったのは、人間のメスが、そこまでして、私への復讐を優先すると思っていなかったことと、強大な存在に接触する機会を持っていたなんて知らなかったことが原因でしょう。
この私に、あそこまでの感情を与えたのは、彼女だけでしょう。
そこは素直に、賞賛します。
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