9 / 59
第一章
ランクを上げたがらない冒険者
しおりを挟む
「ねぇ、リジェ。貴女、ランクは?」
「F ですよ。上げる理由がないので」
何度も、昇級試験を受けてくださいと頼まれますが、スルーしております。
段々、涙目になっておりますので、少し楽しくなってきました。
「ところで、今の私は、周りからどう見えてるの?」
「ルルの見た目のまま、大人ルルと結びつかないように、みんなが勝手に納得するようにしてます」
幻惑の魔法は、呼吸するかのように使えますからね。
負担はありません。
「大人ルルってなによ。私じゃないの」
「今のルルは、子供ルルです。可愛いですよ」
目線が近いので、新鮮ですね。
適度に魔力を送り込んでおけば、老化は防げるんですけどね。
人間は、精神が長く生きられるほど強くないそうですけど、その時はその時だと思うんですよね。
「ねぇ、リジェ? なにか不穏なこと考えなかった?」
「さて、ルルの登録を済ませましょう」
「リジェー?」
登録は特に問題なく、済みました。
「リジェさーん、昇級試験受けてくださいよー」
さて、ルルと一緒に生活するには、採取依頼をどんどんこなして行きましょう。
「リジェさーん、昇級試験ー」
「ルル、毒草は見分けられますよね」
「……リジェ、昇級試験を受けてあげなさい。泣いてるじゃないの」
嫌です。
「さて、いい感じに薬草が集まりましたね」
「……そうね、ついでに手に入ってる物に目を向けなければ、いい感じね」
ゴブリンと、オークと、エルダートレント、ワイバーン。
ここの採取依頼、ギルドの常設なんですよね。
入口で取るのがメインですけど、ちょーっと奥まで入ると、換金率の高い薬草が生えてるので、邪魔してくる魔物を倒しておけば、ついでに、お金を稼げるというわけです。
ギルドへの貢献ポイントも貯まってお得ですね。
「そろそろ戻りましょうか、重たいですし」
「その蔦、どういう仕組みなのよ」
うねうねと蔦を召喚して、運びます。
ゴーレムとして使うのもできるのですが、面倒ですので、うねうねさせて持っていきます。
「いつも通り、換金をお願いしますね」
さて、後は適当に報告なんですけど、でかい人間のオスがいますね。
ほう、小柄とはいえ、人間のメスを片手で持ち上げるとは、なかなかの筋肉ですね。
というか、受付してる子ですね。
その人間のメスを泣かせていいのは私だけです。
離しなさい。
「あぁん? ガキが出しゃばってんじゃねぇよ」
「その辺にしときなさいよ。リジェがブチギレる前にね、ハイエルフを敵に回すつもり?」
む、ルルの方が早かったようですね。
まだ、今の体に慣れていないでしょうに。
それよりも、代わってください、それは私が排除します。
ルルー、どいてー。
「うるせぇな、すっこんでな」
「忠告はしたわ」
「ルル、右に跳んで」
「ッ!」
右肩、左太腿に着弾。
解析、致死性の毒。
回復魔法により、治療完了済み。
弾の形状確認、貫通性の無い加工弾。
なるほど、殺すつもりでしたか。
遠慮はいりませんね。
「少ない魔力で最大の戦果をが売りでしたね、確か、火薬を使うタイプが廃れた後に作られたものですね。炸裂の魔法を小規模で発動させ、魔鉱を加工して作り上げた弾を打ち出す。銃とかいうものでしたか」
私も手に入れようか悩んだものですね。
かさばるのが難点でしたので、諦めましたが。
「まぁ、本人が弱すぎて話になりませんが」
首が無くなれば、人間のオスは死ぬことでしょう。
「そこの、エルフ、現行犯だ、逮捕する」
えっ、なんですか、それ。
面白そうですね。
「F ですよ。上げる理由がないので」
何度も、昇級試験を受けてくださいと頼まれますが、スルーしております。
段々、涙目になっておりますので、少し楽しくなってきました。
「ところで、今の私は、周りからどう見えてるの?」
「ルルの見た目のまま、大人ルルと結びつかないように、みんなが勝手に納得するようにしてます」
幻惑の魔法は、呼吸するかのように使えますからね。
負担はありません。
「大人ルルってなによ。私じゃないの」
「今のルルは、子供ルルです。可愛いですよ」
目線が近いので、新鮮ですね。
適度に魔力を送り込んでおけば、老化は防げるんですけどね。
人間は、精神が長く生きられるほど強くないそうですけど、その時はその時だと思うんですよね。
「ねぇ、リジェ? なにか不穏なこと考えなかった?」
「さて、ルルの登録を済ませましょう」
「リジェー?」
登録は特に問題なく、済みました。
「リジェさーん、昇級試験受けてくださいよー」
さて、ルルと一緒に生活するには、採取依頼をどんどんこなして行きましょう。
「リジェさーん、昇級試験ー」
「ルル、毒草は見分けられますよね」
「……リジェ、昇級試験を受けてあげなさい。泣いてるじゃないの」
嫌です。
「さて、いい感じに薬草が集まりましたね」
「……そうね、ついでに手に入ってる物に目を向けなければ、いい感じね」
ゴブリンと、オークと、エルダートレント、ワイバーン。
ここの採取依頼、ギルドの常設なんですよね。
入口で取るのがメインですけど、ちょーっと奥まで入ると、換金率の高い薬草が生えてるので、邪魔してくる魔物を倒しておけば、ついでに、お金を稼げるというわけです。
ギルドへの貢献ポイントも貯まってお得ですね。
「そろそろ戻りましょうか、重たいですし」
「その蔦、どういう仕組みなのよ」
うねうねと蔦を召喚して、運びます。
ゴーレムとして使うのもできるのですが、面倒ですので、うねうねさせて持っていきます。
「いつも通り、換金をお願いしますね」
さて、後は適当に報告なんですけど、でかい人間のオスがいますね。
ほう、小柄とはいえ、人間のメスを片手で持ち上げるとは、なかなかの筋肉ですね。
というか、受付してる子ですね。
その人間のメスを泣かせていいのは私だけです。
離しなさい。
「あぁん? ガキが出しゃばってんじゃねぇよ」
「その辺にしときなさいよ。リジェがブチギレる前にね、ハイエルフを敵に回すつもり?」
む、ルルの方が早かったようですね。
まだ、今の体に慣れていないでしょうに。
それよりも、代わってください、それは私が排除します。
ルルー、どいてー。
「うるせぇな、すっこんでな」
「忠告はしたわ」
「ルル、右に跳んで」
「ッ!」
右肩、左太腿に着弾。
解析、致死性の毒。
回復魔法により、治療完了済み。
弾の形状確認、貫通性の無い加工弾。
なるほど、殺すつもりでしたか。
遠慮はいりませんね。
「少ない魔力で最大の戦果をが売りでしたね、確か、火薬を使うタイプが廃れた後に作られたものですね。炸裂の魔法を小規模で発動させ、魔鉱を加工して作り上げた弾を打ち出す。銃とかいうものでしたか」
私も手に入れようか悩んだものですね。
かさばるのが難点でしたので、諦めましたが。
「まぁ、本人が弱すぎて話になりませんが」
首が無くなれば、人間のオスは死ぬことでしょう。
「そこの、エルフ、現行犯だ、逮捕する」
えっ、なんですか、それ。
面白そうですね。
0
お気に入りに追加
12
あなたにおすすめの小説
王が気づいたのはあれから十年後
基本二度寝
恋愛
王太子は妃の肩を抱き、反対の手には息子の手を握る。
妃はまだ小さい娘を抱えて、夫に寄り添っていた。
仲睦まじいその王族家族の姿は、国民にも評判がよかった。
側室を取ることもなく、子に恵まれた王家。
王太子は妃を優しく見つめ、妃も王太子を愛しく見つめ返す。
王太子は今日、父から王の座を譲り受けた。
新たな国王の誕生だった。
〖完結〗その子は私の子ではありません。どうぞ、平民の愛人とお幸せに。
藍川みいな
恋愛
愛する人と結婚した…はずだった……
結婚式を終えて帰る途中、見知らぬ男達に襲われた。
ジュラン様を庇い、顔に傷痕が残ってしまった私を、彼は醜いと言い放った。それだけではなく、彼の子を身篭った愛人を連れて来て、彼女が産む子を私達の子として育てると言い出した。
愛していた彼の本性を知った私は、復讐する決意をする。決してあなたの思い通りになんてさせない。
*設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
*全16話で完結になります。
*番外編、追加しました。
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
愚かな父にサヨナラと《完結》
アーエル
ファンタジー
「フラン。お前の方が年上なのだから、妹のために我慢しなさい」
父の言葉は最後の一線を越えてしまった。
その言葉が、続く悲劇を招く結果となったけど・・・
悲劇の本当の始まりはもっと昔から。
言えることはただひとつ
私の幸せに貴方はいりません
✈他社にも同時公開
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
【完結】4人の令嬢とその婚約者達
cc.
恋愛
仲の良い4人の令嬢には、それぞれ幼い頃から決められた婚約者がいた。
優れた才能を持つ婚約者達は、騎士団に入り活躍をみせると、その評判は瞬く間に広まっていく。
年に、数回だけ行われる婚約者との交流も活躍すればする程、回数は減り気がつけばもう数年以上もお互い顔を合わせていなかった。
そんな中、4人の令嬢が街にお忍びで遊びに来たある日…
有名な娼館の前で話している男女数組を見かける。
真昼間から、騎士団の制服で娼館に来ているなんて…
呆れていると、そのうちの1人…
いや、もう1人…
あれ、あと2人も…
まさかの、自分たちの婚約者であった。
貴方達が、好き勝手するならば、私達も自由に生きたい!
そう決意した4人の令嬢の、我慢をやめたお話である。
*20話完結予定です。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
(完結)私は家政婦だったのですか?(全5話)
青空一夏
恋愛
夫の母親を5年介護していた私に子供はいない。お義母様が亡くなってすぐに夫に告げられた言葉は「わたしには6歳になる子供がいるんだよ。だから離婚してくれ」だった。
ありがちなテーマをさくっと書きたくて、短いお話しにしてみました。
さくっと因果応報物語です。ショートショートの全5話。1話ごとの字数には偏りがあります。3話目が多分1番長いかも。
青空異世界のゆるふわ設定ご都合主義です。現代的表現や現代的感覚、現代的機器など出てくる場合あります。貴族がいるヨーロッパ風の社会ですが、作者独自の世界です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる