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図書室への最初の一歩
しおりを挟む公共の図書館・図書室に最初に足を踏み入れたのは一体いつだったのか。はっきりとは覚えていませんが、気づけば母と一緒に図書室に通っていました。母が本を読むのが好きだったため、定期的に図書室に行っていました。
弟を背負い、私の手を握ってTVで流れていた歌を歌いながら歩いて行く。私は小さかったから絵本を借りていました。母が選んでくれた絵本を読み、気に入った絵本を何度か借りたこともあります。図書室は私にとって優しい場所のように感じていました。
絵本と本を借りた後は、もと来た道を戻ります。途中に八百屋やパン屋、スーパーがあったので買い物をしていくこともありました。道の途中にある小さな公園や児童遊園に寄り道をしたりと、図書室だけが目的ではありませんでしたが、母と一緒の時間を嬉しく思っていました。
私は本を読んでも図書室に通いつめるような子供ではなく、外で友達と駆けまわるのが好きな子供でした。母がいなければ、本を読んだり図書室に入ったりすることはほとんどなかったでしょう。図書室への最初の一歩も、もっと遅くなったのではないかと思います。
小学校に入学すれば、先生や友達と一緒に図書室へ入ったことでしょう。小学生になり、教室の片隅に置いてあった本を読んだり、祖母の家に置いてある本を読みました。古くほこりをかぶった本は、母や叔母が私と同じように子供の頃に読んだもの。のめり込むことはないものの、静かに読書は続いていきました。
図書室や図書館への最初の一歩は誰と一緒に入ったでしょう。最初に手にした本はどんなものだったでしょう。はっきりと覚えていなくても、本がずらりと並ぶ場所は、驚きの空間かもしれません。家に書庫や図書室のような場所がある方もいるかもしれませんね。
最初の一歩は覚えていなくても、確実に次の一歩を踏み出して歩み続けています。自分でも知らぬ間に歩み続け、ふと気づけば、図書室に通うようになっている大人の自分がいました。
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