本にまつわるエトセトラ

古本の購入

初めて古本屋で本を買った時、とても緊張しました。

図書室で本を借りることがあったため、古本に免疫はありましたが購入するとなるとちょっと違いますね。手元に置くのはいつも新しい本や漫画だったので、誰が読んだかわからない本を購入することに少し抵抗がありました。

古本屋で本を購入する目的は安く手に入れること。なかには絶版、本屋で購入できなくなった本を購入するためでもあります。海外文庫であれば、訳者が違う。イラストカバーであれば、イラストレーターが違うことで、それぞれこだわりの本があります。できるだけ綺麗な装丁をと願っても、古ければ古いほど、シミや汚れ、破損には目を瞑らなくてはなりません。

同じ本であっても、金額に差がある場合があります。ブックオフでも108円や360円と本の状態の良さで金額が変わっています。お財布と相談しながら、本を眺めながら購入を決めますが、結構悩んだりします。

古本ならではですが、前の持ち主が本に書き込みやラインマーカーを引いている場合があります。最初は眉をひそめたものの、線を引いている本を見て「ああ、ずいぶん真剣に読まれたんだな」と私自身、たまたま手に取った本に興味を惹かれることもあります。

私は見かけたことがありませんが、推理小説を購入された方の中には、犯人の名前が全ページにわたって丸で囲まれていたこともあったそうです。他にも、最初に犯人を鉛筆かペンで印をつけられ、犯人はこいつだと丁寧な書き込みまであったそうです。がっかりしながら読んでいくと実は犯人は別の人で、前の持ち主のイタズラだったことが判明。この話を知った時は、思わず笑ってしまいました。

合格された方の使った参考書の書き込みや印は、何だか参考になりそうですね。先輩の参考書を譲ってもらうようなものですから。

本を購入して読むだけではなく、人が関わるからこそこういった面白いことが起きるんでしょう。

たまりにたまった本や漫画を紙袋に入れて定期的に持って行くので、ちょっとした常連さんになっています。