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慣れ合いと相手を認めることは

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まさかの出来事にルイネとエンファはなんだか気持ちが落ち着かないけれど、ミコナはもう平気そうでした。ハカセが傍にいてくれたからでしょう。ミコナが大きなストレスを感じると、ハカセは必ず傍にいて、彼女が落ち着くまで労ってくれるのです。

自分はご飯も食べずに発明に没頭するのに、ミコナのためとなると発明も後回しにするのもハカセでした。

ママが生きていた頃は、ママに任せられる時には任せたりしてたけど、ママが亡くなってからはそれこそという感じで。

ミコナは、そんなハカセにもそっくりでした。ハカセがしてくれたことをミコナもするから、ルイネとエンファもミコナの傍にいると安心できるのです。

ガーを胸に抱いて二人に寄り添うミコナからは、なんだかとてもあたたかい空気が漂ってくる気さえします。

するとそんな様子を屋根の上から見ていたオウが、

「ふん、思ったよりやるじゃないか」

感心したように呟きました。

そんなオウを見て、フカは、

「なんだお前、偉そうなこと言ってたくせにもう慣れ合うのかよ!?」

バカにしたように口にします。

けれどオウはそんなフカに対して落ち着いて、

「愚かな奴だ。慣れ合いと相手を認めることは似て非なるものだとなぜ分からない? 俺はただミコナを評価しただけだ」

きっぱりと告げて、背を向けました。

するとフカは、

「図星突かれてすっとぼけかよ、ダッセぇ……!」

どこまでも煽ります。

だけどオウはもう、フカの挑発には乗ってきません。

それどころか、

「お前は本当に哀れな奴だな。事実を事実として見られないか。そんなことではいつかお前の牙はミコナを傷付けるだろう。お前はもう、俺の相手をする価値もない」

言い放って、飛び去りました。

だからといってミコナ達のところには来なかったけれど、本当のタカのように空を飛びながら、王様のように見下ろしていたのでした。

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