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ミコナ

ちょっとだけ当たり前のことが

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それでも、思い違いが改善されたことにより、それぞれの態度そのものはすぐには改まらなかったとはいえ、気まずいながらも少なくとも険悪な空気ではなくなっていきました。

ヴァドヤが食事を用意してくれたことに対してサンギータは、

「ありがとう……」

と素直に礼を言えました。その上、美味しければ、

「美味しい」

と口にして、さらに食事を終えれば、

「ごちそうさま……」

とも。

そういうのはよく、

『当たり前』

と言われますけど、その『当たり前』のことができない人は多いじゃないですか。

『他人の悪口は言わない』

のは当たり前のはずなのに、悪口を言うのをやめられないって人は凄く多いですよね?

当たり前のことを当たり前にできない人がいるのは別に珍しいことじゃないんです。

当たり前のことが当たり前にできないのはなぜなのか具体的に対処しないと上手くいかないのも当たり前のことなのに、なぜかそうできない人もいるじゃないですか。

当たり前のことが当たり前にできるというのは実は大変なことなんです。

ヴァドヤとサンギータは、今まさにそれを実感しているところです。

親子がこうやって一緒に食事をして、『ありがとう』『いただきます』『美味しい』『ごちそうさま』と口にするのが当たり前だというのでしたらその当たり前のことできない状態だというのは、とんでもない事が起こっているということのはずなんです。

なのにそのとんでもないことには対処しないで当たり前ばかりを押し付けてそれに問題が解決するはずないじゃないですか。

その問題をちょっとだけ取り除いたことで、ちょっとだけ当たり前のことができるようになったんです。

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