【プロット】ミコナとかぷせるあにまるず

ミコナ

目先の利益に目が眩んだから

大規模太陽発電で売電していた事業者の中には、新たに山を切り拓きたくさんのソーラーパネルを設置した人達もいたそうですが、二酸化炭素削減のための再生可能エネルギーなのに、実際には二酸化炭素吸収し酸素を生み出してくれるはずの多くの木々を伐採するという本末転倒な行いをしていたことで、売電事業から撤退する場合には、切り拓いた山の原状回復が求められて大変苦労したそうです。

もっとも、その際に苦労した人達の殆どは、最初にそこに大規模太陽発電施設を作った人達ではなく、甘い話と口車に乗せられて事業を引き継いだ人達だったそうですが。

そういう人達が、ソーラーパネルの代わりに大型マナ転換炉を設置し、なんとか売電事業を続けようとしたわけですね。

一方、個人の家でソーラーパネルを設置していた人達は、売電こそできなくなったものの、大容量バッテリーの普及で、売電よりも自宅ですべて使う方向にシフトしていたことで、それほど大きなダメージはなかったそうです。ソーラーパネルの耐用年数も過ぎ、設備の更新に合わせてそのままマナ転換炉を導入すればよかっただけですし。

他にも、工場や学校や大型商業施設といった、屋根や屋上に設置したり、屋外駐車場の雨除け代わりにソーラーパネルを設置していたところなんかは、同じく設備の更新に合わせてマナ転換炉を導入すればよかっただけなので、負担も、ないことはないけれど少なくて済んだとのこと。

すでに開発されているところの余剰スペースを利用するだけならまだよかったんでしょうね。＜石になった宇宙人＞の話と同じで、目先の利益に目が眩んだから、結果として大変な苦労をすることになったと。

そういう失敗を何度も繰り返し、人間はここまでやってきたということでしょう。