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ミコナ

それを当たり前だと考えているのは

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タムテルをはじめ、ミコナがいるクラスの生徒はそれほどでもないですが、世の中にはとにかく他の誰かをからかったりちょっかいを掛けることを『当たり前だ』と考えている子供がいます。

でも、実際には、『当たり前』じゃないんです。それを当たり前だと考えているのは、当人とその親と<それが当たり前じゃないと困る人>だけ。しない子はしないんです。

どうしてそんなことをするんでしょう? 他人をからかってそれが楽しいと、面白いと、思っているんでしょうか? ミコナにもルイネにもエンファにも、それがまったく理解できません。

ミコナの父親のハカセも、そんなことはしないタイプでした。他人をからかって笑いものにするなんて。

そして、ミコナがいるクラスの生徒達も基本的にはそこまではしません。親しい友達同士では悪ふざけもするものの、だからと言って特別親しいわけでもない相手にまでそんなことはしないんです。

タムテルも、そうでした。

だけど、タムテルの場合は、彼の内向的な性格があってのことかもしれません。それが、アリのような小さな生き物への傍若無人な振る舞いという形で出ているのかも。

そしてその対象が人間になっているのが、他人をからかったりするという行為の可能性はありませんか?

嫌がる相手に石を投げつけようとしたり、他の生徒の持ち物を隠して慌てる様子を笑ったり、大事にしてるものを取り上げて、困っている様子を笑ったり。

どうしてそんなことをしなくてはいけないんでしょうか? 必ずしもすべての生徒が同じことをするわけじゃないということは、する生徒としない生徒の間には、性格だけでなく他にも大きな違いがあるんじゃないでしょうか?

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