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ミコナ

それぞれの距離感

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夕食は、ウル達も協力して作った餃子でした。それを楽しんで食べます。

「カリナも一緒に食べられたらよかったのにね」

そう言うミコナに、ウルは、

「そうだね。でも彼女の家にはペットがいるらしいからね。あまり帰りが遅くなると、色々具合も悪いだろうし」

語りかけました。そうなんです。実はカリナは、ハリネズミを飼っていて、その世話があるので遅くなれないんです。

と言っても、彼女の飼っているハリネズミはあまり人に懐かない種なので、構いすぎると逆にストレスになるとのことでした。

餌と水さえ用意しておけば、なるべく放っておいた方がいいそうです。

とはいえ、まったく放っておくというのも心配なので、週の半分は、仕事が終わればすぐに帰るようにしているとのこと。

ちなみに、ハリネズミはニ代目で、初代は、一人暮らしの寂しさを紛らわすために迎えたんですが、つい、かまいすぎてしまったのか、短命だったので、今はわきまえるようにしているというのもあるらしいです。

命との関わり合いというのは、近すぎてもダメ、離れすぎててもダメという部分があるので、簡単ではありませんね。しかもそれぞれの適切な距離感というものもありますし。

生きるというのは、自分と、自分以外の存在との距離感を探っていく、果てしない作業の繰り返しという一面もあるのかもしれません。

これは、ミコナ達とカリナとの距離感という意味でもありますし、ミコナと学校の友達や同級生や担任であるマインとの距離感という意味もあるでしょう。

ルイネやエンファ、エティトやルプス、セイラやソリティやアルマ、それ以外の同級生達、そしてマインとの距離感は、やっぱりそれぞれ違うでしょうからね。

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