126 / 195
第二幕
こういうこともあるっていうのは
しおりを挟む
北条が運営してる<センチネルHOHJO>は、普通に有能な会社だったみたいだ。
一週間後、社長が、
「どうやらイジメは終息に向かってるって。だから涼ちゃんも安心していいよ。ただ、今後も気を付けること。っても、今回は完全に涼ちゃんは巻き込まれた側だから、気を付けようもないけどね。だけどこういうこともあるっていうのは忘れないで」
って言ってきた。『忘れろ』と言われたって忘れるもんか。あのタマキって女の子も写真をアップした女の子も、そして俺も、みんな嫌な思いしただけで誰も幸せになってないからな。
まあ、他人を罵って憂さを晴らすような奴らにはちょうどいいサンドバッグだったのかもしれないけど。
でもそんなことで憂さを晴らさなきゃいけないってのがそもそもおかしいし。
そうだよ。そんな形で憂さを晴らさなきゃいけないってのがおかしいんだ。俺はそんなことやらないし、芙美も徹もそんなことしない。俺の両親や芙美と徹の両親だってそんなことしてない。
今、なんか、最近になってネットを始めたいい歳をした大人が、芸能人とか政治家とかの有名人を無茶苦茶に罵って憂さ晴らししてるってのが横行してるらしいな。それもあって、センチネルHOHJOへの依頼もひっきりなしらしい。
今はまだ芸能人とかの依頼は受け付けてないけど、今回のことも、あくまで写真をアップした女の子の親が依頼してきたらしいけど、有名人とかの依頼を受けなくてもそれだけ依頼が来るってことは、そっちまで引き受けられるだけの体制にしたら、それこそとんでもない大企業になったりしないか?
そんくらいの勢いで問題が起こってる気がする。
なのに、俺や俺の両親や、芙美や徹や二人の両親がそんなことをせずに済んでるってのがすごく重要な気がするんだ。なんでそんなことをせずに済んでるか?ってのがさ。
そうだよな。そんなことしなきゃいけない理由がないんだよ。俺達には。そこまでの不満がないんだ。俺は芙美や徹だけじゃなくて、小父さんや小母さんにもなんだかんだと話を聞いてもらってる気がする。
仕事が忙しい上にエキセントリックな人達だからいろいろアレな俺の両親も、キレなきゃいけないほどムカつく人達じゃない。考えてみたら、俺が反発しても、なんか言っても、ちゃんと話だけは聞いてくれてた。
うん、こっちの話にもまったく耳を貸さないような人達じゃないんだ。まあ、一見しただけだと俺の話を聞いてなさそうにも思えるけど、実はちゃんと聞いてはいて、話を聞いた上でスルーしたり逆にイジってくるような人達だけどさ。
でも、なんかその辺がヒントになりそうな気がする。
一週間後、社長が、
「どうやらイジメは終息に向かってるって。だから涼ちゃんも安心していいよ。ただ、今後も気を付けること。っても、今回は完全に涼ちゃんは巻き込まれた側だから、気を付けようもないけどね。だけどこういうこともあるっていうのは忘れないで」
って言ってきた。『忘れろ』と言われたって忘れるもんか。あのタマキって女の子も写真をアップした女の子も、そして俺も、みんな嫌な思いしただけで誰も幸せになってないからな。
まあ、他人を罵って憂さを晴らすような奴らにはちょうどいいサンドバッグだったのかもしれないけど。
でもそんなことで憂さを晴らさなきゃいけないってのがそもそもおかしいし。
そうだよ。そんな形で憂さを晴らさなきゃいけないってのがおかしいんだ。俺はそんなことやらないし、芙美も徹もそんなことしない。俺の両親や芙美と徹の両親だってそんなことしてない。
今、なんか、最近になってネットを始めたいい歳をした大人が、芸能人とか政治家とかの有名人を無茶苦茶に罵って憂さ晴らししてるってのが横行してるらしいな。それもあって、センチネルHOHJOへの依頼もひっきりなしらしい。
今はまだ芸能人とかの依頼は受け付けてないけど、今回のことも、あくまで写真をアップした女の子の親が依頼してきたらしいけど、有名人とかの依頼を受けなくてもそれだけ依頼が来るってことは、そっちまで引き受けられるだけの体制にしたら、それこそとんでもない大企業になったりしないか?
そんくらいの勢いで問題が起こってる気がする。
なのに、俺や俺の両親や、芙美や徹や二人の両親がそんなことをせずに済んでるってのがすごく重要な気がするんだ。なんでそんなことをせずに済んでるか?ってのがさ。
そうだよな。そんなことしなきゃいけない理由がないんだよ。俺達には。そこまでの不満がないんだ。俺は芙美や徹だけじゃなくて、小父さんや小母さんにもなんだかんだと話を聞いてもらってる気がする。
仕事が忙しい上にエキセントリックな人達だからいろいろアレな俺の両親も、キレなきゃいけないほどムカつく人達じゃない。考えてみたら、俺が反発しても、なんか言っても、ちゃんと話だけは聞いてくれてた。
うん、こっちの話にもまったく耳を貸さないような人達じゃないんだ。まあ、一見しただけだと俺の話を聞いてなさそうにも思えるけど、実はちゃんと聞いてはいて、話を聞いた上でスルーしたり逆にイジってくるような人達だけどさ。
でも、なんかその辺がヒントになりそうな気がする。
0
お気に入りに追加
9
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる