YOU BECAME SO…

せんのあすむ

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飛躍の章

こんな俺が彼氏でいいのかなって……

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『涼ちゃんは、自分が彼女にふさわしい奴かどうかってことで悩んでたんだっけ?』

 コメントも気になったけど、まずは徹の質問に答えなきゃと思って、俺は、

「うん。まあ、そういうことかな。俺、彼女の行きたい学部に興味持てなくて、ついてける気もしないし、こんな俺が彼氏でいいのかなって……」

 って素直な気持ちを口にした。そしたら、

『真面目~!』

『すっごいマジメじゃん!』

『普通そこまで気にしないよね~』

 ってコメントが。

 もちろん中には、

『優柔不断すぎ!』

『主体性なさすぎ!』

 みたいなコメントもあるけど、そういうのはその人の感想だから気にしない。俺が気にしたいのは芙美にとって俺がどうか?ってことだけなんだ。

 すると徹は、

「その辺については彼女さんとちゃんと話し合ってんの~?」

 って。

「ああ…うん。最近は話し合ってる。彼女は一緒に大学に通いたいらしいけど、でも、俺が興味もない学部に行かせるのはどうなのかなって思ってくれてるらしい……」

「なんだ、いい彼女さんじゃん。だったら涼ちゃんが自分のやりたいことを見付けたら無理に一緒に通うってのを強要してこないんじゃない?」

「うん、それはそうだと思う。てか、学校ガッコ終わってからでも会えるからとは言ってくれてる……」

「なら、答えはもう出てんじゃん。涼ちゃんはさ、現役のモデルだろ? モデルとして自分の仕事を貫いたらいいんじゃね?」

「でも、俺、モデルとしてもやってけるのか分かんないんだ……」

「ふ~ん、涼ちゃんって自己肯定感低いんだね」

「そうかな…? そうかもしんない……」

「だけどさ、モデルの仕事の現場での手応えとかはどうよ?」

「デザイナーのセンセイやカメラマンさんやうちの事務所の社長は、『もっとやれる!』って言ってくれてる……」

「じゃあ、伸びしろあるってことじゃねーの?」

「いやでも、ただおだててくれてるだけかもしれないし……」

「は~……そういうとこが涼ちゃんのダメなとこなんじゃないの? もっとガツガツしてこーぜ! バイブス上げてこー!」

「いや、俺、そういうのよく分かんないし……」

 そんな徹とのやり取りに対しても、

『ダメだこりゃ』

『ネガティブすぎ!』

『男らしくない!』

 とかっていう否定的なコメントに混じって、

『いいじゃんいいじゃん、青春だね~』

『あーしは好きだよ、悩める美少年』

『真面目に彼女とのこと考えてるから悩むんじゃん。いいことじゃん』

『涼ちゃん、応援してるよ♡』

『彼女大事にしたげて!』

 みたいなコメントもちらほらと。

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