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焦燥の章
思考がフリーズ
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学校の駐車場にいつも止まってる自動車(外車?)から芙美が降りてきたことで、俺は思考がフリーズしてた。しかも、こっからじゃが誰が運転してるのかは見えなかったけど、
「じゃあね。頑張るのはいいが、今日は特別だよ。特定の生徒とプライベートで関わっているというのは、いろいろと難しいこともあるから」
聞こえてきた声にも覚えがある。
『氷山……!?』
そうだ。氷山の声だ。間違いない…! じゃあこれ、氷山の自動車なのか……?
なんで氷山のクルマから芙美が…!?
俺は、思考がフリーズどころかパニックになって、混乱してしまった。
そんな俺の見てる前で、走り去る氷山のクルマを、芙美が手を振りながら見送った。
なんだよ、これ…! 何が起こってるんだ……!? ここまでも、芙美にはいろいろ振り回されて困惑してきたけど、今回のに比べればぜんぜん大したことなかった。今回のはガチダメージが入ってる。
芙美は俺には気付かず、自分の家に帰っていった。俺は、芙美が自分の家に帰ってから、よろよろと自分の家に戻った。
「あら? 涼介。どうしたの? 芙美ちゃんに嫌われたみたいな表情して」
「ぐは…っ!!」
オフクロが、俺の顔を見るなり適確に傷口を抉ってくる。我が母親ながら殺傷力高すぎだろ……! しかも、俺の様子を見て、
「え? まさかあんた、ホントに芙美ちゃんに嫌われちゃった?」
「ぐあっ……!」
やめろ…死体蹴りはやめてくれ、オフクロ……!
なのにオフクロは、
「ちょっとお、勘弁してよね。芙美ちゃんには将来、面倒見てもらわなきゃいけないんだから。見た目しか取り柄のないあんたには、芙美ちゃんを繋ぎとめててもらうことしか期待してないのに」
オフクロ……! 鬼か! あんたは!?
なのに、
「どうした? 涼介と芙美ちゃんがどうしたって?」
オヤジまでリビングから出てきて、それにオフクロが、
「それがさあ、聞いてよ。涼介ってば芙美ちゃんに嫌われちゃったらしいのよ」
……なんでそこまで自分の息子を痛めつけられる……!? しかもオヤジまで、
「な、なんだってぇーっ!? そりゃ一大事だ! 我が家の将来の娘が!! 見た目しか取り柄のない愚息でも、料理が上手くて気立てのいい芙美ちゃんを捕まえておけるならまだ許せると思ってたが、それがなかったら話にならんじゃないか!!」
こいつらは~っ!!
……ああでも、これで相田に言われた『デリカシーがない』ってのも、なんか頷けてしまった。そうか…俺、この両親の息子だもんな……
「じゃあね。頑張るのはいいが、今日は特別だよ。特定の生徒とプライベートで関わっているというのは、いろいろと難しいこともあるから」
聞こえてきた声にも覚えがある。
『氷山……!?』
そうだ。氷山の声だ。間違いない…! じゃあこれ、氷山の自動車なのか……?
なんで氷山のクルマから芙美が…!?
俺は、思考がフリーズどころかパニックになって、混乱してしまった。
そんな俺の見てる前で、走り去る氷山のクルマを、芙美が手を振りながら見送った。
なんだよ、これ…! 何が起こってるんだ……!? ここまでも、芙美にはいろいろ振り回されて困惑してきたけど、今回のに比べればぜんぜん大したことなかった。今回のはガチダメージが入ってる。
芙美は俺には気付かず、自分の家に帰っていった。俺は、芙美が自分の家に帰ってから、よろよろと自分の家に戻った。
「あら? 涼介。どうしたの? 芙美ちゃんに嫌われたみたいな表情して」
「ぐは…っ!!」
オフクロが、俺の顔を見るなり適確に傷口を抉ってくる。我が母親ながら殺傷力高すぎだろ……! しかも、俺の様子を見て、
「え? まさかあんた、ホントに芙美ちゃんに嫌われちゃった?」
「ぐあっ……!」
やめろ…死体蹴りはやめてくれ、オフクロ……!
なのにオフクロは、
「ちょっとお、勘弁してよね。芙美ちゃんには将来、面倒見てもらわなきゃいけないんだから。見た目しか取り柄のないあんたには、芙美ちゃんを繋ぎとめててもらうことしか期待してないのに」
オフクロ……! 鬼か! あんたは!?
なのに、
「どうした? 涼介と芙美ちゃんがどうしたって?」
オヤジまでリビングから出てきて、それにオフクロが、
「それがさあ、聞いてよ。涼介ってば芙美ちゃんに嫌われちゃったらしいのよ」
……なんでそこまで自分の息子を痛めつけられる……!? しかもオヤジまで、
「な、なんだってぇーっ!? そりゃ一大事だ! 我が家の将来の娘が!! 見た目しか取り柄のない愚息でも、料理が上手くて気立てのいい芙美ちゃんを捕まえておけるならまだ許せると思ってたが、それがなかったら話にならんじゃないか!!」
こいつらは~っ!!
……ああでも、これで相田に言われた『デリカシーがない』ってのも、なんか頷けてしまった。そうか…俺、この両親の息子だもんな……
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