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第一部
第四章 嵐呼ぶブラコンと推しの危機㉕『思わぬ助け舟』
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二十五
グスタフ医師の診察はつつがなく終わり、アルバートの体調に異変がないことが確認される。
診察の間、従者のヴィルはそっと影のように脇に控えていて、ロバートはずっとやきもきとして口を挟むタイミングを狙っていた。
だが、誰よりも先に口火を切ったのは、診察を終えたグスタフ医師その人であった。
「それで?何がどうして、アルバートが負傷する事態になったんじゃ?」
医師ならば、当然の疑問である。
「ヴィルヘルムが血相変えて呼びに来たときは肝を冷やしたぞ。」
(ヴィルが呼んでくれたんだ……。グスタフ先生のこと……。)
いつどんな時も主人を最優先で心配する従者のヴィルの献身ぶりに、沢崎直は心がじーんと温かくなった。
「それは……。」
グスタフ医師の疑問に当事者のロバートが口ごもる。
ヴィルは従者という立場上、口を挟めない。
なので、沢崎直が能天気に聞こえるような声音で、答えることにした。
「ロバート兄さんがいじめたんです。」
「ア、アルバート……。」
ロバートが目に見えてしゅんとしてしょげた。
事実誤認するようなことは言っていない沢崎直は、更に続ける。ただ、深刻になるのは望んでいないので幼稚でバカなフリは忘れない。
「私はヴィルを辞めさせないでって頼んでいただけなのに……。ヴィルが傍にいてくれた方が心強いから……。でも、兄さんは話も聞いてくれなくて……。」
愛らしさすら漂うアルバートの美貌を十分に活用し、口を尖らせて拗ねてみる演出まで付けてグスタフ医師に訴える沢崎直。
モブ女時代にこんな表情をしていたら周囲にドン引きされたに違いないが、まだ幼さも残るアルバート氏の相貌ならば、ギリギリ許されるだろう。何せ末っ子だし、甘えん坊でもいいんじゃないかな?多分。
慣れぬ行動に内心はらはらとしながらも、沢崎直はヴィルとのこれからの未来のために今出来るだけの努力を重ねていた。
「だが、アルバート。ヴィルの処遇は既に決まっていたことだ。だいたい、お前の一年前の失踪の責任はどうするのだ?主人を守れない従者に何の意味もないだろう?」
グスタフ医師をすっ飛ばして、ロバートが聞き分けのない弟の説得にかかる。
沢崎直は聞こえないふりをして無視した。
「だがな、兄弟げんかとしては少々やり過ぎだぞ、ロバート。」
グスタフ医師がちょうどいいところで口を挟んでくれる。
幼い頃から兄弟揃って世話になっているグスタフ医師の大人の意見に、ロバートは押し黙った。
(ロバート兄さんは、シャレにならないよね……。もう少し、力の加減とか覚えて欲しい。)
再会の時の締め落としや、今回の反撃など被害の数々を思い出し、沢崎直は心の中で文句を言った。
そして、グスタフ医師の加勢をいいことに、反論を続ける。
「私は記憶がないので何とも言えませんが……。一年前の失踪の事も、本当はどんなことだったのか分からないのに、処分するなんて反対です。」
何とも言えないと前置きしながら、沢崎直はものすごく言う気満々だ。
「例えば、皆に内緒でちょっと修行したくて家を空けたのだとしたら、その成果をあとで見てもらいたい気持ちだったのに結果的に失踪というような大事になってしまったりとか……。他にも色々考えられるし……。それだったら、悪いのは全面的に私でヴィルではありません。」
失踪の真相など明らかになる日など来るのか?
アルバートの記憶などない沢崎直は、一年という時間が経過したせいで深刻に捉えられている失踪事件を、大したものではないと印象付けるために敢えてポジティブでポップなものとして新たなる切り口を用意した。
「例えば、皆にサプライズするために一人で行動しようとした結果、何かが起きて帰れなくなってしまったのかもしれないし……。もっとしっかりしなくてはならないと思い、一念発起して一人旅に出ようと思って出発しただけかもしれないし……。」
架空のアルバートの大冒険。それは、失踪事件よりも断然楽しい。既に一年が経過した過去を悔やむよりも、今これからを大切にしたい沢崎直にとっては、そんな冒険譚の方が受け入れやすかった。
どうせ沢崎直に記憶はないし、名探偵でもないのだから、謎など解けるはずもない。
この中でアルバートのことを唯一知らない沢崎直だけが、この問題に希望的観測をすることが出来た。
しかし、ロバートは明らかに不服そうだった。楽天的な見解も、一年心配し続けた家族には受け入れがたいものだ。
両者の間の溝は永久に埋まらない。
そういう空気が室内に漂い始めた矢先、グスタフ医師が口を開く。
「その記憶のことじゃがな……。」
沢崎直とロバート、それにヴィルの視線がグスタフ医師に集中する。
特にロバートの視線は、これ以上、何を言うんだとけんかを売りかねないほどの圧力でグスタフ医師を射抜いていた。
グスタフ医師はロバートをいなしながら続ける。
「ロバートの言い分は分からんでもないが、今のところ記憶が戻る兆しもない。」
「?」
グスタフ医師の話題の行先が分からず、沢崎直は急に不安になった。
今度はグスタフ医師は、そんな沢崎直の不安そうな視線を受け止め安心させるように頷いた。
「記憶が消えた切っ掛けも分からん。だったら、慣れ親しんだ者を離すのは得策とは言えんのじゃあないか?」
「「グスタフ先生!」」
乗っている感情が正反対の兄弟二人分の呼びかけが、グスタフ医師に掛けられる。
「何かを思い出すにも、親しい者との会話は必須じゃ。それも、一人でも多い方がいい。その上、精神的なショックが原因の可能性も考えた場合、本人の気持ちに寄り添ってやることが大切じゃ。無理に引き離して、精神的に不安定になったら、症状が悪くなることはあっても良くなることはないぞ。」
そこまで医師としての見解を披露したグスタフ医師が、最後に沢崎直を見て穏やかに微笑む。
「のう、アルバート。お前さんは、ヴィルと一緒がいいのじゃな?」
「はい!」
沢崎直は心から元気よく返事をしたのであった。
グスタフ医師の診察はつつがなく終わり、アルバートの体調に異変がないことが確認される。
診察の間、従者のヴィルはそっと影のように脇に控えていて、ロバートはずっとやきもきとして口を挟むタイミングを狙っていた。
だが、誰よりも先に口火を切ったのは、診察を終えたグスタフ医師その人であった。
「それで?何がどうして、アルバートが負傷する事態になったんじゃ?」
医師ならば、当然の疑問である。
「ヴィルヘルムが血相変えて呼びに来たときは肝を冷やしたぞ。」
(ヴィルが呼んでくれたんだ……。グスタフ先生のこと……。)
いつどんな時も主人を最優先で心配する従者のヴィルの献身ぶりに、沢崎直は心がじーんと温かくなった。
「それは……。」
グスタフ医師の疑問に当事者のロバートが口ごもる。
ヴィルは従者という立場上、口を挟めない。
なので、沢崎直が能天気に聞こえるような声音で、答えることにした。
「ロバート兄さんがいじめたんです。」
「ア、アルバート……。」
ロバートが目に見えてしゅんとしてしょげた。
事実誤認するようなことは言っていない沢崎直は、更に続ける。ただ、深刻になるのは望んでいないので幼稚でバカなフリは忘れない。
「私はヴィルを辞めさせないでって頼んでいただけなのに……。ヴィルが傍にいてくれた方が心強いから……。でも、兄さんは話も聞いてくれなくて……。」
愛らしさすら漂うアルバートの美貌を十分に活用し、口を尖らせて拗ねてみる演出まで付けてグスタフ医師に訴える沢崎直。
モブ女時代にこんな表情をしていたら周囲にドン引きされたに違いないが、まだ幼さも残るアルバート氏の相貌ならば、ギリギリ許されるだろう。何せ末っ子だし、甘えん坊でもいいんじゃないかな?多分。
慣れぬ行動に内心はらはらとしながらも、沢崎直はヴィルとのこれからの未来のために今出来るだけの努力を重ねていた。
「だが、アルバート。ヴィルの処遇は既に決まっていたことだ。だいたい、お前の一年前の失踪の責任はどうするのだ?主人を守れない従者に何の意味もないだろう?」
グスタフ医師をすっ飛ばして、ロバートが聞き分けのない弟の説得にかかる。
沢崎直は聞こえないふりをして無視した。
「だがな、兄弟げんかとしては少々やり過ぎだぞ、ロバート。」
グスタフ医師がちょうどいいところで口を挟んでくれる。
幼い頃から兄弟揃って世話になっているグスタフ医師の大人の意見に、ロバートは押し黙った。
(ロバート兄さんは、シャレにならないよね……。もう少し、力の加減とか覚えて欲しい。)
再会の時の締め落としや、今回の反撃など被害の数々を思い出し、沢崎直は心の中で文句を言った。
そして、グスタフ医師の加勢をいいことに、反論を続ける。
「私は記憶がないので何とも言えませんが……。一年前の失踪の事も、本当はどんなことだったのか分からないのに、処分するなんて反対です。」
何とも言えないと前置きしながら、沢崎直はものすごく言う気満々だ。
「例えば、皆に内緒でちょっと修行したくて家を空けたのだとしたら、その成果をあとで見てもらいたい気持ちだったのに結果的に失踪というような大事になってしまったりとか……。他にも色々考えられるし……。それだったら、悪いのは全面的に私でヴィルではありません。」
失踪の真相など明らかになる日など来るのか?
アルバートの記憶などない沢崎直は、一年という時間が経過したせいで深刻に捉えられている失踪事件を、大したものではないと印象付けるために敢えてポジティブでポップなものとして新たなる切り口を用意した。
「例えば、皆にサプライズするために一人で行動しようとした結果、何かが起きて帰れなくなってしまったのかもしれないし……。もっとしっかりしなくてはならないと思い、一念発起して一人旅に出ようと思って出発しただけかもしれないし……。」
架空のアルバートの大冒険。それは、失踪事件よりも断然楽しい。既に一年が経過した過去を悔やむよりも、今これからを大切にしたい沢崎直にとっては、そんな冒険譚の方が受け入れやすかった。
どうせ沢崎直に記憶はないし、名探偵でもないのだから、謎など解けるはずもない。
この中でアルバートのことを唯一知らない沢崎直だけが、この問題に希望的観測をすることが出来た。
しかし、ロバートは明らかに不服そうだった。楽天的な見解も、一年心配し続けた家族には受け入れがたいものだ。
両者の間の溝は永久に埋まらない。
そういう空気が室内に漂い始めた矢先、グスタフ医師が口を開く。
「その記憶のことじゃがな……。」
沢崎直とロバート、それにヴィルの視線がグスタフ医師に集中する。
特にロバートの視線は、これ以上、何を言うんだとけんかを売りかねないほどの圧力でグスタフ医師を射抜いていた。
グスタフ医師はロバートをいなしながら続ける。
「ロバートの言い分は分からんでもないが、今のところ記憶が戻る兆しもない。」
「?」
グスタフ医師の話題の行先が分からず、沢崎直は急に不安になった。
今度はグスタフ医師は、そんな沢崎直の不安そうな視線を受け止め安心させるように頷いた。
「記憶が消えた切っ掛けも分からん。だったら、慣れ親しんだ者を離すのは得策とは言えんのじゃあないか?」
「「グスタフ先生!」」
乗っている感情が正反対の兄弟二人分の呼びかけが、グスタフ医師に掛けられる。
「何かを思い出すにも、親しい者との会話は必須じゃ。それも、一人でも多い方がいい。その上、精神的なショックが原因の可能性も考えた場合、本人の気持ちに寄り添ってやることが大切じゃ。無理に引き離して、精神的に不安定になったら、症状が悪くなることはあっても良くなることはないぞ。」
そこまで医師としての見解を披露したグスタフ医師が、最後に沢崎直を見て穏やかに微笑む。
「のう、アルバート。お前さんは、ヴィルと一緒がいいのじゃな?」
「はい!」
沢崎直は心から元気よく返事をしたのであった。
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