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第二章 ついに二学期(ゲーム)スタート!!④
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四
「……そろそろか?」
室内に掛けられた時計で時間を確認した後、明人が呟く。
その声に、ジンとレイの二人も顔を上げて時間を確認した。
「そうですね。」
「ああ、もうそんな時間ですか?」
朝一から三人で生徒会室に集い山積みになった作業とそれぞれ格闘していたが、気づくとそれなりの時間が経っていたらしい。
チートのような作業能力のおかげでかなりの仕事量が片付いたが、それでも減らずに増えていくのが生徒会の仕事の不思議さで、作業の完了は程遠いのだった。
三人が作業を一時停止した室内に、騒がしい足音が響き始める。
高らかな足音は生徒会室に一目散に近づくと止まり、すぐに扉が開かれた。
「おう!お前ら、おはよう!」
腹の底から声を出すかのような良く響く快活な朝の挨拶を響かせて、室内に参上したのはもちろん生徒会会長である藤原スオウだ。
今日も活力に満ち溢れ、全身からカリスマ性とエネルギーを周囲に振りまき、良くも悪くも陽気な太陽のような男だ。
スオウ以外の三人は、どちらかというと物静かなタイプなので、スオウがやって来ると途端に室内が賑やかを通り越して騒がしくなる。しかし、スオウはこう見えて気配りも細やかに出来るタイプなので、物静かな三人を困らせるようなことはないのが不思議だ。
「何をしていた?仕事が溜まっているのは分かっているだろう?」
後輩の二人が挨拶を返すよりも先に、明人は答えの分かりきっている質問を一応投げかける。
スオウは悪びれることもなく、あっけらかんと笑って答える。
「はははは。もちろん、校内の朝の見回りに決まってる。」
「……そうか。」
基本的にスオウに何を言っても無駄なのは分かっているので、明人はそれ以上追及するのを辞めた。水嶋シュウの合理的な性格設定も理由の一つだが、それよりも何よりも朝から無駄な時間と体力を使ってまで、話を聞きそうにもないスオウに話をするのは御免蒙りたい。それに、朝から騒がしいスオウが来ていたら、逆に作業が捗らないことも考えられるので、体力バカともいえるスオウには見回りに出てもらうくらいがちょうどいいような気もしていた。
「では、見回りも終わったようだし、これを頼む。」
無駄な会話を極力省いて、明人はスオウの目の前に書類を積み上げた。
「頼むな、会長。今日中だ。始業式が終われば、打ち合わせだからな。それまでだ。」
今日中と言いながらも、実質は朝の時間内に終わらせろという要求をして、明人は自分の作業に戻る。
「お、おい。シュウ。い、いくらなんでも、それは……。」
「口を動かしている時間があるのか?だったら、もう少し仕事を増やすか?」
「いいです。」
鬼畜メガネの所業としては相応しい無茶ぶりをして、明人は作業に戻る。
スオウはどう見ても終わらなさそうな量の仕事を前にして、途方に暮れていた。
いつも通りの二人のやり取りに、後輩二人も自分の作業に戻っていった。
「……そろそろか?」
室内に掛けられた時計で時間を確認した後、明人が呟く。
その声に、ジンとレイの二人も顔を上げて時間を確認した。
「そうですね。」
「ああ、もうそんな時間ですか?」
朝一から三人で生徒会室に集い山積みになった作業とそれぞれ格闘していたが、気づくとそれなりの時間が経っていたらしい。
チートのような作業能力のおかげでかなりの仕事量が片付いたが、それでも減らずに増えていくのが生徒会の仕事の不思議さで、作業の完了は程遠いのだった。
三人が作業を一時停止した室内に、騒がしい足音が響き始める。
高らかな足音は生徒会室に一目散に近づくと止まり、すぐに扉が開かれた。
「おう!お前ら、おはよう!」
腹の底から声を出すかのような良く響く快活な朝の挨拶を響かせて、室内に参上したのはもちろん生徒会会長である藤原スオウだ。
今日も活力に満ち溢れ、全身からカリスマ性とエネルギーを周囲に振りまき、良くも悪くも陽気な太陽のような男だ。
スオウ以外の三人は、どちらかというと物静かなタイプなので、スオウがやって来ると途端に室内が賑やかを通り越して騒がしくなる。しかし、スオウはこう見えて気配りも細やかに出来るタイプなので、物静かな三人を困らせるようなことはないのが不思議だ。
「何をしていた?仕事が溜まっているのは分かっているだろう?」
後輩の二人が挨拶を返すよりも先に、明人は答えの分かりきっている質問を一応投げかける。
スオウは悪びれることもなく、あっけらかんと笑って答える。
「はははは。もちろん、校内の朝の見回りに決まってる。」
「……そうか。」
基本的にスオウに何を言っても無駄なのは分かっているので、明人はそれ以上追及するのを辞めた。水嶋シュウの合理的な性格設定も理由の一つだが、それよりも何よりも朝から無駄な時間と体力を使ってまで、話を聞きそうにもないスオウに話をするのは御免蒙りたい。それに、朝から騒がしいスオウが来ていたら、逆に作業が捗らないことも考えられるので、体力バカともいえるスオウには見回りに出てもらうくらいがちょうどいいような気もしていた。
「では、見回りも終わったようだし、これを頼む。」
無駄な会話を極力省いて、明人はスオウの目の前に書類を積み上げた。
「頼むな、会長。今日中だ。始業式が終われば、打ち合わせだからな。それまでだ。」
今日中と言いながらも、実質は朝の時間内に終わらせろという要求をして、明人は自分の作業に戻る。
「お、おい。シュウ。い、いくらなんでも、それは……。」
「口を動かしている時間があるのか?だったら、もう少し仕事を増やすか?」
「いいです。」
鬼畜メガネの所業としては相応しい無茶ぶりをして、明人は作業に戻る。
スオウはどう見ても終わらなさそうな量の仕事を前にして、途方に暮れていた。
いつも通りの二人のやり取りに、後輩二人も自分の作業に戻っていった。
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