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アホの子は遺伝する

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(※時間軸がかなり進みます)

お父様の仕事が落ち着いたらしく、家族そろってティータイムをする事になった。
侍女に呼ばれた私と二歳下の弟テオは、両親がいるテラスに向かったのだが……目の前の光景を見て、思わず立ち止まってしまった。

この前お母様に同じような場面を見られた時『チベットスナギツネ(…ってなに?)みたいで可愛い♡』と言われた、何とも言えない表情で。


「アリステアさまぁ…♡」

「なぁに…ジア♡」

私の両親は、とっても仲が良い。

テラスの長椅子に寄り添いながら座り、お互いを熱っぽく見詰め、甘い雰囲気を振り撒いてイチャイチャしている。もうテラスは二人の世界。

ーーー今日も全力でラブラブだ。

お父様は普段、冷静で理性的なのに、お母様の前だと甘々デロデロになる。ちょっとアホになるの。
お母様も、普段はきちんとしているのに、お父様の前だと急に知能指数が落ちる。とってもアホになるの。

侍従長の話だと、昔と変わり無くずっとラブラブらしい。
それを聞いて、お父様が昔、『氷のご令息』と呼ばれていたのは嘘なのではないかと疑ってしまった。

だって…お母様だけではなく、私にもデレデレだし…もう十二歳なのにいつもお膝に乗せようとするんだよ?

婚約もまださせたくないみたいで、私の婚約話が舞い込んでくるとバッサリ断るし…こ、子煩悩過ぎる…。
もちろん…私とは接し方は違うけど、テオにも甘い。

昔みたいに、政略結婚は仕事、子供は道具という考えは無くなったみたいだけど……これは、度が過ぎている気がする。

お母様もお母様で…貴族の夫人には珍しく、乳母を雇うのではなく、手ずから私たちを育ててくれているし…。

お母様は何故かその辺の使用人より家事育児スキルが高く、テキパキと仕事をする『出来る女性』なのだ。
たまに誰も思いつかないような発想力で周りを驚かせている。

私たちを深く愛してくれていて、とっても嬉しいのだけど…本当に不思議な両親なのだ。

「へへへぇ…ぐふっ……ん?…あっ♡ビアちゃんっ♡テオくんっ♡」

涎と鼻血を垂らす勢いでお父様に魅了されていたお母様が、私たちに気がつくと、今度は母親の顔でデレデレし始めた。
お母様大好きなテオは、すぐにお母様に抱きついた。

「ビア、どうしたの?こっちおいで」

お父様も蕩けた優しい表情を浮かべ、私に向かって手を広げていた。

ーーー私は幸せだ…だけど、このままではいけない。


***


私の名前はシルビア・トパーズ。

アリステア・トパーズ侯爵、ジア・トパーズ侯爵夫人の娘だ。

お父様とおそろいの髪と瞳、お母様そっくりな容姿をしているが……お父様のように頭が特別良い訳ではないし、お母様のような発想力もない、普通の子だ。

お母様にそっくりなのに、あの愛らしい感じが私には無い……そろそろ婚約者を探さないと、いくらトパーズ侯爵家の娘だと言っても、こんなパッとしない令嬢だと売れ残ってしまう。

将来、トパーズ侯爵家を継ぐテオに迷惑もかけたくない。
テオは私と逆で、お母様とおそろいの髪と瞳、お父様そっくりな容姿をした温厚で賢い子。
お父様の頭脳に、お母様の柔らかさが加わった、まさに良いとこ取りの理想の嫡男。

優秀なテオの足を引っ張るような事はしたくない…!

だからどうにかして、お父様のお眼鏡にかなう婚約相手を見つけなくてはならない。

そこで考えたのは『お父様の一番のご友人だという、サファイア公爵様のお子さまだったら“何とか”納得してもらえるのでは…?』だ。

小さい時に何度かお会いした事はあるけど、公爵家のご令息はお忙しいみたいで、いつの間にか会えなくなっていた。
本当に小さい時だったから、どんなお顔をしていたかも思い出せない…。

でも、仲は悪くなかったと思うし、相性うんぬんは問題ないだろう!

問題は……公子様と、どう接触するか…。
まず、お忙しい公子様にアポイントを取るのは必須。
だけど、それをするには…お父様にお願いしなくてはならない。

お父様の事だ…いきなりこんな事を言い出した私を怪しむに決まっている。
公子様に会って『何とか』する前に潰されてしまう可能性がある……ストレートにお願いするのはリスクが高い。

非常識と思われても、アポ無しで突撃すべき…?
良いアイディアが浮かばない。



とりあえず、頭をすっきりさせてからの方がいい。

私はローブを被り、こっそりお屋敷から脱け出すと、街に向かった。
大丈夫、お母様とたまに屋台の買い食いデートをするから、街にはなれている。

何しようかな…お母様は串焼きが好きだから最後に買って帰るとして…あっ、噴水前に行ってみよう!
噴水前には詩人がいたりするんだよね。

人を避けながら進むと、開けた場所に出る。
そこを更に真っ直ぐ進むと、中央に広場がある。

大きな噴水がキラキラと水を吹き上げ、周りのベンチには、読者をしたり、お喋りをしたり、それぞれの時間を楽しむ人たち。

うーん…今日は芸をする人は誰もいないみたい。

それでも気分がすっきりする場所だし、ベンチに座って少しゆっくりしよう。
きょろきょろと辺りを見渡し、空いているベンチを探す。

その時…一人の少年が目に入った。
私と同じ、ローブを被った少年……顔は見えないが、何だか雰囲気が魅力的で目が止まってしまう。

あれ…?
あの子、泣いてるのかな…?
え…ど、何処か痛いの…?
大丈夫かな…。

どうしよう…声、かけた方がいいかな…?

知らない人にあんまり声をかけてはいけないとお母様に言われているし…。
お父様とお祖父様とお祖母様には絶対声をかけてはいけないって言われてるんだよね…。

「………………」

見る限り、私と同じ貴族の子供のようだが…。
もし迷子だったら、暗くなったら危ない…。

う、うん…おせっかいって言われても良いから保護した方がいいよね…!

「大丈夫…?何処か痛いの…?」

私が静かに声をかけると、ローブの少年は一瞬ビクッと驚き、涙を流しながらゆっくり顔を上げた。

わ…綺麗でカッコいい子…艶々で繊細なゴールドブロンドに、宝石みたいに澄んだ青い瞳…。

「え…あっ……君はっ…」

「うん…なぁに?」

少年の足元でしゃがみ、安心させるために下から顔を覗き込んだ。

「っ…い、いや……大丈夫…どこも痛くないよ…」

何故か気まずそうに顔をそらされてしまった……あっ、そうだよね…男の子は女の子にこんな場面見られたくないよね…。

だけど、泣いている子を放っておけない。

「ほんと…?」

「うん……ちょっと、色々あってね…嫌になっちゃって…」

「…色々……」

貴族の子が色々嫌な事があって、こんなところで泣いていたって事は……お家で何かあったのかもしれない。

このままさようならしてしまうと、家に帰らない可能性がある…。
何処のお家か聞いても、答えてくれないだろう…。

私がどうすべきか考えていると、少年のお腹がぐぅうううとなった。

「あっ…」

少年が恥ずかしそうにお腹を抑える。
私は『恥ずかしくないよ』と、彼の手を握って伝える。

お腹が空いてるって事はだいぶ前からいるって事だし…それに、手も冷たい。

お腹が空いて、体が冷えている子をこのままに出来ない。

「お名前、聞いていい…?」

「……………ディー」

「ディー君……私の事はシルビアって呼んでね」

「シルビア…うん…」

たぶん愛称だろうけど、言ってくれただけマシだ。

「ちょっと歩くけど、私のお家に一緒に行こ?」

「え…?」


***


ディー君を連れてお屋敷に戻ると、こっそりと自分の部屋に入った。

お母様や使用人に見られたら、ディー君のお家にすぐ連絡してしまうだろうから。
そうしたらディー君はすぐにお家に帰らないといけなくなる。
それは可哀想だから、しばらくは内緒なの。

私はバスルームでバスタブにお湯を入れると、バタバタとタオルを用意した。
ディー君はその様子を唖然と見詰めていた。

「ディー君、お風呂使って温まってきて」

「えっ…!?き、君のお風呂で…?」

「うん」

あれ、顔が真っ赤…焦った様子でどうしたのだろう…?

あっ…!
もしかしたら…洗うのを使用人に一任しているタイプなのかもしれないっ…!

そうだよね…自分で洗えないって言うの、恥ずかしいよね。
ここで男の子に恥をかかせるのは淑女レディとして良くないよね…!

うーん…でも、どうしよう…今使用人を呼ぶと、すぐにディー君のお家に連絡されちゃう…。

「……!!」

そうだっ!
私が洗ってあげれば良いんだ…!

「ビアが洗ってあげる」

「へ……ええっ!?そ、それは余計に…」

あれ…あれ?
さっきより更に真っ赤になっちゃった………あっ!

そ、そうだよね…!
今日会ったばかりなのに、一人だけ裸を見られるは恥ずかしいし、フェアじゃないよね…!

「一人だけ裸じゃ嫌だよね…ごめんね。でも、大丈夫。一緒に入れば恥ずかしくないよ」

「ーーーっ!っ!?っ!?」

安心できるように優しく抱き締めながら言うと、ディー君が固まってしまった。
知らない場所だから緊張してちゃってるんだね。

私がしっかりエスコート(?)してあげないと…!

バスルームまで優しく引っ張って、緊張して戸惑っているディー君の服を脱がしてあげる。

手際よくパッとパッと脱がし、自分の服もさっさと脱いだ。
早く、温まらないと…!

「ディー君、お湯の中で体洗おうね」

「っ…っ…シル、ビアの、シルビアの…おっぱいが…」

おっぱい…?
何で、今、おっぱい…?

ーーーあっ…!そっか…!

男の子っておっぱい好きだもんね!
お父様もテオも良くお母様のおっぱいにすりすりしてるし!

可愛い…何だか、テオを前にしているみたいでほんわかしてしまう。

子供にしては大きくて良かった。
おっぱいもお母様に似たのか、十二歳にしてはぽよんぽよんとボリュームがあるの。

おっぱい見て、ちょっとリラックスしてくれたかな…?

「うん、ビアのおっぱい見えてるから、ディー君も見られて恥ずかしくないよ」

「そ、そうじゃなくてっ…」

「ディー君、ちゃんと温まらないとめだよ?」

なかなかバスタブに入ろうとしないディー君にそう言うと、しぶしぶバスタブに入ってくれた。
それを見届けた後に私もバスタブに入り、自分は膝たちになってディー君の体を洗い始める。

私が連れて来たんだから、しっかり責任を持ってしないと…!

「ディー君、いいこ、いいこ」

「ーーーえ」

「ちゃんと温まれて偉いね」

「……………えらく、ないよ…いつも……母上は…」

うん…?
どうしたの…?
また泣きそうな声を出したディー君。
そのまま黙ってしまったので、正面から抱き締めて頭を撫で撫でしていると…バスルームの外から音がした。

「ビアちゃん?お風呂入っているのかな…?」

ーーーあっ。
お母様が、バスルームのドアの前にいるみたいだ。
ディー君が露骨に緊張を示した。

大丈夫…大丈夫…お母様なら大丈夫。
私はいつも通りにしていればバレない。

「うん、どうしたの?」

「あのね、クラウディア様っていうママのお友達がいるんだけど、ご子息様がいなくなっちゃってね?自分のせいだって、いっぱい泣いちゃってるの。それでね…ママ、協力するために出掛けてくるから、良い子でお留守番しててね?」

「うん…その、お友達大丈夫…?」

「っ…ママがいるから大丈夫!」

うん、絶対大丈夫じゃない。

ふむ…お母様のお友達のクラウディア様って…確か…サファイア公爵夫人様だったような…。
めちゃくちゃ厳格だって噂だけど…え…サファイア公爵夫人様がいっぱい泣いちゃってるの…?

それに凄くタイムリー。
今ここに、それっぽい子がそばにいるんだよね。

サファイア公爵夫人様は、綺麗なゴールドブロンドと宝石のような瞳をした華やかで、パーフェクトな美女として有名…。

まさに、今撫でているゴールドブロンドのような。

ーーー私…公子様に凄い事してたぁ…。

ディー君を見ると、明らかに動揺している。
よし…ちょっと試してみよう。

「お母様、何でお友達は『自分のせい』って言ってるの?」

「え?ビアちゃん…それはビアちゃんには…」

「誰にも言わないから…!お願い…!」

お母様はぽやぽやしているけど、こういうセンシティブな事には口が固い。
これは賭けだ。

「…………あのね、クラウディア様はね、自分が甘えん坊の泣き虫だから…ご子息様の立派なお手本になるため頑張っていたの。だけどね、厳しくし過ぎちゃったんだって。いつも抱き締めて褒めて、甘やかしてあげたいのを我慢して…」

「ーーーはは、うえがっ…?…っ!」

ーーーえええ、ディー君ったら。

思わず声を上げてしまったディー君は『はっ』と気づいて口を閉じたが、もう遅い。
まあ…ディー君が何者か確証がもてたから良いけど。

「…………………………………ビ、ビビビビビアちゃん!?ほ、ほほほほほかに誰かいるのぉ!?」

「…………………うん、サファイア公爵令息様と一緒にお風呂入ってるの」

「ディーノ様とおっ…!?」

ガチャガチャとバスルームのドア開こうとする音が響くけど、ちゃんと鍵してるから突撃は出来ない。

「お母様、お願い。お父様には言わずに、サファイア公爵夫人様だけを連れてきて。まずは何かを隔てて会話した方が良いと思うの」

「え、で、でも…!」

「お父様に今言ったら別の問題が発生するから」

「ーーーた、確かに…!わ、わかった!クラウディア様呼んでくるね!」

「うん、お母様いいこ、えらいこ♡」

「えへへっ、もうビアちゃんったら♡……じゃなくて!行ってくるね!」

お母様はそう言うと、ドタドタという音を立てながら遠ざかっていった。

「…シ、シルビア…!」

ディー君の心配そうな不安そうな声がバスルームに響く。

「大丈夫、ディー君はビアが守るからね」

「っ…し、しるびあ…♡」

ぎゅっとディー君を抱き締めて、今後の作戦を高速で練る。
手を出したなら、最後まで責任を取らないと…!
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