27 / 32
アリステアの苦悩
しおりを挟むここ数日、ジアが連続で変態不審者に襲われる事態が発生していた。
幸い…アホでおバカなジアは全く気づいておらず、無意識に撃退し、精神的ショックは受けていないが……“主犯”には…僕のジアに危害を加えようとした罪の重さを理解してもらう必要がある。
ーーー絶対に許さんっ…!
何より、僕のジアに穢らわしいもの触れさせ、体を見て、触ったというだけで腸が煮えくり返っていた。
まず…ジアが良く行く出店のエリアで、ジアを誘導し、ぺニスを丸出しにしていた、中年のならず者。
拷もn…いや、尋問すると、落としたコインを拾おうと屈んだジアに、ぺニスを見せつけ、襲うつもりだったという。
だが、秒で立ち上がろうとしたジアの頭突きをぺニスに食らい、早々に無力化されたらしい。
供の者が女性だからと舐めていたと言っていたが、そもそもの行動がお粗末過ぎる。
ジアの可愛い頭になんてものをっ…許さん。
僕は怒りや独占欲など、色んな感情が入り交じり、上書きをするためにジアの頭でぺニスをズッた。
ジアは恍惚とした顔で喜んでくれて、最終的に口淫をしてくれたから独占欲は落ち着いたが…怒りはどんどん膨れ上がっていた。
次は…頭が痛い事に、我が家の新人護衛騎士だった…。
ふわふわ優しいジアに密かに想いを寄せていた奴は、“主犯”にそそのかされ、風呂でメイドのフリをして無防備なジアを襲おうとしていた。
上手く人を誘導し、ジアと二人っきりになっていやがった。
ジアの胸を夢中で触りまくり、勃起した汚物をジアの背後で晒していたらしい。
だが…こいつも、ジアに無意識に撃退されている。
乳首を弄られて驚いたジアは、バスタブにずり落ちそうになり、後ろの蛇口を掴もうとして、奴のぺニスをそれはもう強く握ったという。
“体液”で滑ってうまく掴む事が出来ず、ぺニスに体重をかけながらお湯の中にずり落ちたらしい。
奴はぺニスに大打撃を食らい、汚い悲鳴上げて気絶し、ジアの護衛に回収された。
ジアの話だと、奴はジアの体を舐め回すように見た後、ジアの胸を揉みまくっていた…と。
死んだ方がマシだと思うような生き地獄を見せてやる…。
それから、ジアへの火の粉は全て阻止した。
ジアへの危機を未然に防ぎ、地下牢にとらえた者からは情報を搾り取り、“主犯”から依頼を受けたならず者を一人残らず捕まえて罰した。
奴らが一貫して話す内容はこうだ。
ならず者の巣窟と化した酒場に、一人のフードを被った女が現れたらしい。
そいつは、前金をばら蒔き、『ジア・アクアマリンをめちゃくちゃに出来た奴に、この十倍の報酬を渡す』と言った。
中年のならず者は、若い娘を犯せるうえに金をもらえるのかとつられ…。
ジアへの片想いを拗らせ、酒場で飲んでいた新人護衛騎士は、苦言を申したらしいが上手くそそのかされ…。
その女の正体は確実な証拠や証言をおさえ、もうわかっている。
ーーーローズ・クリスタルだ。
どうりでならず者ばかりなのかと納得した。
男爵家程度ではプロの人材を雇う伝手はないし、選択肢は、金さえ払えば何でもする質の悪いならず者しかいない。
…頭の悪い女だ。
あの女は、トパーズ侯爵家を完全に敵に回した。
もう…僕はもちろん、父上と母上も容赦はしない。
ジアに手を出した事を一生後悔させてやる。
それと、もう一つ。
ジア自身にも問題はある。
彼女は、自分が魅力的な女性という事を全くわかっていない。
僕が何度言っても頭に疑問符を付け、『??ジア、地味でパッとしないから大丈夫だよ…?』と、自分が周りから何も思われていないと思い込んでいる…!
男どもはジアの、純朴さ、あどけなさ、巨乳、ふわふわな癒し系…という組み合わせに性癖が刺激されているのだ。
もちろん、そんな奴らは全員黙らせているが。
もっと警戒して欲しいのに、自分に関しての危機感がゼロ。
だから…少しの間、僕の部屋で短期監禁をする事にした。
この行為にあまり意味がない事はわかっているが、ローズ・クリスタルをどうにかするまではジアを外に出したくない。
自分の目の届くところにいて欲しい。
大丈夫…数日でケリはつく。
「アリステア様!アリステア様…!」
「なぁに?」
「もうっ…何で鎖を付けるのが首じゃなくて足なんですか?」
「え、苦しそうだし、怪我しそうだから」
が…そこは、やはり、ジア。
予想外な反応は当たり前。
……数日の監禁とはいえ、さすがのジアも難色を示すと思ったのだが……ノリノリで嬉しそうなのである。
ジアは素直なお利口さんだが、たまに予測不能の行動に出るから行動も制限させてもらう事にしたのに、だ。
今も、ベッドとシャワールームしか行き来できないように鎖で行動を制限したのに、まさかのダメ出しを食らっていた。
「………………………首がいいの?」
正直、僕は嫌だな。足の枷も一部金属の革製で内側をふわふわにしているし、鎖も細くて軽くて丈夫なものにしている。
乗り気ではない反応をするが、ジアは瞳をキラキラ輝かせて僕に抱きつく。
「あいっ♡アリステア様の所有物って感じが強くするので!」
「っ!?……っ…っ…………そ、そっか…」
元気良く、キリッとしたキメ顔で言い切られた。
え…なにそれ、ジアは僕に所有欲を全面に出して欲しいって事…?
そっか…ジアは嬉しいのか…僕からの所有の証が欲しいのか…。
そう思うと、胸がキュンとしてからドキドキとうるさくなり、顔が急速に熱くなった。
…だが、そんな甘い気持ちは、次のダメ出しでぶっ飛んだ。
「後、何で普通のお洋服なんですかぁ?監禁って言ったら、もっとえっちなやつじゃないとっ♡」
「え、えっち!?そんな決まりないだろ…」
「ありましゅ!こういう時は、薄着かスケスケランジェリーと相場が決まっているんです♡」
あ、今噛んだ…可愛い………じゃなくてっ!!!
「そんな訳ないでしょーがっ…!!」
「ジアの場合はあるんですっ♡アリステア様ぁ、ジアの下着からそれっぽいのを早く選んで来て下さいっ」
「え、えぇ…」
「もうっ…アリステア様、めっ!」
何で僕が怒られているのだろう…しかも『何でこんな事するの…?』とかではなく、『やる気あるの?』と斜め上過ぎるような事を言われて。
本気の監禁ではないにしろ、何で監禁する側が、監禁される側から監禁に対する指導を受けているの?
「それから、ご飯の時は、ジアのおまんこにおちんちん入れながら『あーん』ですよ?」
「は…………はああぁ!?」
それは…セックスしながら、食べさせろって事…?
ちょっと…いや、結構エグくない?
聞くと、せっかくだから、エロドウジン…?みたいな事をしてみたいらしい。
「……それも、相場が決まってるやつなの?」
「いえっ!ジアの勝手なイメージれすっ!!」
「イメージかいっ!!駄目ッ!食べる時はちゃんと食べなさい…!」
「えー!」
「えー!じゃないっ!」
「じゃあ…監禁中はドSな愛を要求します♡」
ドSな愛…?
わからんが…食事中にやるよりマシだ。
「っ……わかったよ」
「へへぇ…♡やったぁ♡あっ、首輪もちゃんとちょうだいね?可愛いやつがいいなぁ♡」
表情が可愛く蕩けたけど、理由が可愛くないぞ、ジア。
でも可愛い。
好き。
というか、首輪……話が流れたと思っていたんだけど、諦めていなかったみたい。
まあ…本当に首輪が欲しいんじゃなくて、僕のものになりたいとかそういうやつのうんぬんだから…どうしたものか…。
「…はぁ……もう、仕方ないなぁ。でも、あくまでアクセサリーの部類から外れないものにするからね?ごてごてなのは僕が嫌だから」
ジアの肌を傷付けないように柔らかい素材で、窮屈じゃないように、苦しくないように…あくまでアクセサリーのやつなら…。
「わぁい♡アリステアしゃま♡だいしゅきっ♡」
僕が条件付きで仕方なく頷くと、ジアは甘くとろけた笑みを浮かべて喜んだ。
駄目だ…ジアに一生勝てる気がしない。
31
お気に入りに追加
200
あなたにおすすめの小説
マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました
東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。
攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる!
そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。
【R18】助けてもらった虎獣人にマーキングされちゃう話
象の居る
恋愛
異世界転移したとたん、魔獣に狙われたユキを助けてくれたムキムキ虎獣人のアラン。襲われた恐怖でアランに縋り、家においてもらったあともズルズル関係している。このまま一緒にいたいけどアランはどう思ってる? セフレなのか悩みつつも関係が壊れるのが怖くて聞けない。飽きられたときのために一人暮らしの住宅事情を調べてたらアランの様子がおかしくなって……。
ベッドの上ではちょっと意地悪なのに肝心なとこはヘタレな虎獣人と、普段はハッキリ言うのに怖がりな人間がお互いの気持ちを確かめ合って結ばれる話です。
ムーンライトノベルズさんにも掲載しています。
ヤンデレ義父に執着されている娘の話
アオ
恋愛
美少女に転生した主人公が義父に執着、溺愛されつつ執着させていることに気が付かない話。
色々拗らせてます。
前世の2人という話はメリバ。
バッドエンド苦手な方は閲覧注意です。
【完結】お義父様と義弟の溺愛が凄すぎる件
百合蝶
恋愛
お母様の再婚でロバーニ・サクチュアリ伯爵の義娘になったアリサ(8歳)。
そこには2歳年下のアレク(6歳)がいた。
いつもツンツンしていて、愛想が悪いが(実話・・・アリサをーーー。)
それに引き替え、ロバーニ義父様はとても、いや異常にアリサに構いたがる!
いいんだけど触りすぎ。
お母様も呆れからの憎しみも・・・
溺愛義父様とツンツンアレクに愛されるアリサ。
デビュタントからアリサを気になる、アイザック殿下が現れーーーーー。
アリサはの気持ちは・・・。
[R18] 18禁ゲームの世界に御招待! 王子とヤらなきゃゲームが進まない。そんなのお断りします。
ピエール
恋愛
R18 がっつりエロです。ご注意下さい
えーー!!
転生したら、いきなり推しと リアルセッ○スの真っ最中!!!
ここって、もしかしたら???
18禁PCゲーム ラブキャッスル[愛と欲望の宮廷]の世界
私って悪役令嬢のカトリーヌに転生しちゃってるの???
カトリーヌって•••、あの、淫乱の•••
マズイ、非常にマズイ、貞操の危機だ!!!
私、確か、彼氏とドライブ中に事故に遭い••••
異世界転生って事は、絶対彼氏も転生しているはず!
だって[ラノベ]ではそれがお約束!
彼を探して、一緒に こんな世界から逃げ出してやる!
カトリーヌの身体に、男達のイヤラシイ魔の手が伸びる。
果たして、主人公は、数々のエロイベントを乗り切る事が出来るのか?
ゲームはエンディングを迎える事が出来るのか?
そして、彼氏の行方は•••
攻略対象別 オムニバスエロです。
完結しておりますので最後までお楽しみいただけます。
(攻略対象に変態もいます。ご注意下さい)
【R18】××××で魔力供給をする世界に聖女として転移して、イケメン魔法使いに甘やかされ抱かれる話
もなか
恋愛
目を覚ますと、金髪碧眼のイケメン──アースに抱かれていた。
詳しく話を聞くに、どうやら、私は魔法がある異世界に聖女として転移をしてきたようだ。
え? この世界、魔法を使うためには、魔力供給をしなきゃいけないんですか?
え? 魔力供給って、××××しなきゃいけないんですか?
え? 私、アースさん専用の聖女なんですか?
魔力供給(性行為)をしなきゃいけない聖女が、イケメン魔法使いに甘やかされ、快楽の日々に溺れる物語──。
※n番煎じの魔力供給もの。18禁シーンばかりの変態度高めな物語です。
※ムーンライトノベルズにも載せております。ムーンライトノベルズさんの方は、題名が少し変わっております。
※ヒーローが変態です。ヒロインはちょろいです。
R18作品です。18歳未満の方(高校生も含む)の閲覧は、御遠慮ください。
マッチョな俺に抱かれる小さい彼女
雪本 風香
恋愛
社会人チームで現役選手として活躍している俺。
身長190センチ、体重約100キロのガッチリした筋肉体質の俺の彼女は、148センチで童顔。
小さくてロリ顔の外見に似合わず、彼女はビックリするほど性に貪欲だった。
負け試合の後、フラストレーションが溜まった俺はその勢いのまま、彼女の家に行き……。
エロいことしかしていません。
ノクターンノベルズ様にも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる