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アホの子と甘えん坊と、恥ずかしがり屋

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(※微かですがガールズラブ要素があります。苦手な方、嫌悪感がある方はご注意下さい)

ディラン・サファイア公爵令息様の婚約者、クラウディア・ガーネット侯爵令嬢様から『二人でお茶会したいです♡』とラブレターを頂きました。

数日前、街の広場で泣いていたクラウディア様を保護して、いっぱいお話したら、凄く仲良くなれたの!

クラウディア様はね、実は甘えん坊で可愛い人だったんだよ!
しっかり者のカッコいいクラウディア様は、公子様のために一生懸命演じてた『外キャラ』だったんだって…!
公子様、愛されてるなぁ。

あれから初めてクラウディア様に会えるので、私はワクワクしながらお返事を書いたのだった。


そしてそして!

私は今、ガーネット侯爵邸で、クラウディア様におててを引かれて、一緒に彼女のお部屋へ向かっていた!

クラウディア様、わざわざ玄関ホールで待っててくれたみたいなの!
ジアと同じでワクワクしててくれたのかなぁ。

しかも、いつものシャープなデザインの濃い色のドレスじゃなくて、柔らかいデザインの淡い色のドレスを着ていたの!
とっても似合ってて、とっても可愛んだよ!
挨拶した後にめちゃくちゃ感想言っちゃった♡


ーーーそういえば…!
あのね、クラウディア様がね…!

『ジアさまぁ…!』

『わっ』

『あっ、ごめんなさい…でも、凄く会いたかったの…』

…ってね?
玄関ホールに入ったら、甘えん坊全開でハグして歓迎してくれたんだよ!

それでね?
ジアとクラウディア様って、同じくらいの身長でしょ?

正面からハグされて、ジアのおっぱいとクラウディア様の美おっぱいがむにゅうぅぅ…とぶつかり合ったの。

わわっ…!
クラウディア様とおっぱいで挨拶しちゃった…!

って、あれ!?
これはっ…クラウディア様の方が、少し大きいぞ!
見た感じ、お上品な美おっぱいなのに…!
前のハグはそれどころじゃなくて気がつかなかった。

あっ、わかったぞ!
クラウディア様は『着痩せするタイプ』か……!

ぐふっ…これを公子様が知ったらきっと色々盛り上がるだろうなぁ…♡
って、おっと…前世の記憶のせいで、ついオタク的な反応をしてしまった…!

おててをぎゅうううっとしながら『ジアもです♡』と返すと、嬉しそうにうるうるし出すクラウディア様。

どうやらジアは、クラウディア様の『お友達第一号』らしいの!


ーーーでも、何かわかんないけど…。


『クラウディア様の大事な恩人様…そして、大事なご友人だ。くれぐれも失礼が無い様にしろ』

そう、侍従長さんと思われる人が使用人の皆さんに言っていたり。

『アクアマリン伯爵令嬢様っ……クラウディア様をっ、本当にっ…ありがとうございましたっ…』

何故かクラウディア様付きらしい侍女さんには涙目で言われ。

そして最後に玄関ホールで、遅れて現れたガーネット侯爵様、侯爵夫人様にオーバーなくらい感謝された。

???

私はクラウディア様とお友達になっただけなんだけど…?
何でこんな丁重に扱われてるんだろ…?

侯爵ご夫妻様が現れた時は、何事だってさすがに緊張しちゃったよ…。

クラウディア様が『ジア様が驚いているでしょ…!』って止めてくれるまで、ずっと『え?え?』ってなっていた。

だけどね?
何か良くわかんないけど、私のおててを引いて歩くクラウディア様のお顔が楽しそうだからいっか…!

あっ、もうお部屋に着いたみたい。

あれ…?
だけど、クラウディア様…ちょっとお顔が暗い…?

「ジア様…実は、急遽…お茶に参加する事になった方がいるのだけど…その、構わないかしら…?」

お部屋の前に着くと、クラウディア様がちょっと不安そうに聞いてきた。

な、なるほど…!
手紙に『二人で』って書いてあったから気にしてくれてるのか。

大丈夫だよ!
私はニコニコしながら頷くと、クラウディア様は安心したみたいで柔らかい笑みを返してくれた。
う、美しいっ…!

「良かったわぁ!さぁ、中へどうぞ!」


***


「シャーロット様、気分はどう?大丈夫かしら…」

「は、はい……その…申し訳ありませんっ…」

「そんなっ…謝らないで?ねっ?」

お部屋に入ると、あらびっくり…!
ゲームの攻略対象の年下枠で、クラウディア様の弟様のネロ・ガーネット侯爵令息様の婚約者がいらっしゃった!
しかも、泣いておられる…デジャヴ。

彼と同い年の、シャーロット・エメラルド伯爵令嬢様。
綺麗な栗色の柔らかそうな髪、爽やかな若草色の瞳をした小柄な小動物系美少女だ。

彼女も今日、ガーネット令息様のお客様として、こちらに来ていたらしい。
だけど、何故か庭園に一人で泣いていて…お部屋に飾るお花を摘みにやってきたクラウディア様が彼女を発見して、自室に連れてきたみたい。

「エメラルド伯爵令嬢様、ごきげんようっ。アクアマリン伯爵の娘、ジアです。どうぞ名前で呼んで下さいっ」

「ご、きげんよう、ジアさま……こんなお見苦しい姿をお見せして、申し訳、ありません…!私の事も、シャーロットと、お呼びっ、下さい…」

わああああ、な、泣かないでぇえええ…!

ゲームでの彼女は臆病で、いつもネロ・ガーネット侯爵令息様を怖がっている描写があった。

ネロ・ガーネット侯爵令息様は、所謂ダウナー系。
無表情でアンニュイな雰囲気の方だ。
瞳はクラウディア様と同じ赤茶色で、髪はちょっとだけツンツンした黒色で、鋭い印象も感じる。

だけど!
気だるそうでも、彼は不器用で優しくてピュアなキャラクターだった。

だって!
怖がる彼女に対していつも『ごめん』って思ってて、最終的には彼女を気遣って距離を置く様になる。

細かい内容は覚えていないけど…彼のルートは、それが不倫のきっかけになった。


ーーーがっ!!!


また私は…『ゲーム』では知る事のなかった一面を見る事になった。

「ネロが…何かしてしまったのかしら…」

「ち、違うのです!私…ネロ様のお顔を見るとっ、恥ずかしくてっ…うまく、お喋りが、できなくてっ……それで、ネロ様を不快な気分に、させてしまった、せいなのですっ…」

あのゲームでの描写の真相は『怖がっていた』のではなく『恥ずかしがっていた』らしい。

「こんなにっ、お慕いしているのにっ…全然、伝えられないのです…」

「っ…そうだったの」

なるほどなるほど…!
シャーロット様は『彼が大好き過ぎて上手にお喋りできない』タイプだったんだね!
『臆病』じゃなくて『恥ずかしがり屋さん』なの!


……って、わあああ!!
涙が『ポロポロ』から『ボロボロ』にっ…!?
余計に泣き始めちゃったよぉおおおお!?

「!?ま、まあっ…シャーロット様っ、よしよし」

クラウディア様がシャーロット様の隣に座り、寄り添い、頭を撫で撫でしている。

わ、私も、何かっ…!

「私っ、飲み物淹れますっ…!クラウディア様、キッチンお借りして良いですか?」

「!ええっ!怪我には気を付けてねっ!あっ…あの…ジア様…?」

やったー!
って、あれ…クラウディア様がもじもじしている…?

「そ、その…私…また、あのホットミルクが飲みたいの……だめ…?」

ぴゃあああああああああああ。

「も、ももももちろん良いですっ」 

う、上目遣いでおねだりされたっ…!
そういう可愛い事は、公子様にしないとっ!
あまりの可愛さに口がどもってしまった…。

「シャ、シャーロット様は何がお好きですか?」

「ひっ…うっ………あまいの……」

甘いの…!
言い方が可愛い…!

「はいっ」


***


私は急いで飲み物を淹れてきた。

二種の飲み物を保温ポットに入れて……帰りは、メイドさんが運んでくれました。

一つはクラウディア様リクエストのホットミルク。
もう一つはココアだ。

ただ…普通のココアとはほんのちょっと違う。
私は、ホットミルクを自分とクラウディア様のカップに注ぎ、シャーロット様のカップにはココアを入れてトッピングをした。

「……!マシュマロが入ってます…!」

「まあっ、そちらも美味しそうね」

「クラウディア様も二杯目に飲みますか?」

「ええっ、戴くわ♡」

それから三人でゆっくり飲み物を飲み、落ち着いたシャーロット様の話の続きになった。

「今日…ネロ様と庭園をお散歩していたのですが…私が恥ずかしくてお話できなくてっ…そうしたら、ネロ様こちらを見ずに『少し、席を外す…』と行ってしまったのですっ……あ、私はネロ様を不快なお気持ちにさせてしまったのだと……もしかしたら、嫌われたのかもしれないっ……そう思ったら……涙が…」

「そんな事があったのね……大丈夫よ!ネロは、ちょっと怖いけど、優しい子なの。シャーロット様を嫌いになんてならないわっ」

私とクラウディア様はシャーロット様の両側に付き、二人で彼女をよしよししていた。

クラウディア様の言う事は正しい。
きっと、ガーネット令息様もシャーロット様と仲良くしたいはずだから。
ぼんやりとしてあまり思い出せないけど、ゲームでそんな事を言っていたのは確かだ!

「…で、でも…ずっとこのままだと…ネロ様を傷つけてしまいますっ……もうっ…傷ついているかもしれません」

わあ…自分も苦しいのに、ガーネット令息様の事を一番に考えて心配してる…!
良い子過ぎ…!

「………シャーロット様っ」

クラウディア様も苦しそうなお顔をしている。
どちらにも傷付いて欲しくないって切に願っているお顔だ…!

うう、どっちも天使…。

こ、ここは、この天使たちのためにも、何か良い解決案を考えないとっ…!!

顔を見ると恥ずかしくなって、上手く喋れないんだよね…。
でも、顔を見ないのも、態度が悪く見えちゃうし…。

顔を見なくても、マイナスな印象にならないもの…。

それプラス、好意を最大に伝える方法…。

顔を見ないで…うーん…。

二人は小さい時から婚約してるはずだし、お互いに『苦手意識を持たれているかも』と思っているだけで仲は悪くない。
だから、多少大胆でも大丈夫だよね…。

無難にハグ…?
でも、ちょっとパンチ不足かな?

『ずっとお慕いしていましたー!』って好意を伝えるには曖昧過ぎるし、『気を遣われているのかな…』って信じてもらえない未来が見える気がする。

ハグ以上…ハグ以上の挨拶…。


ーーーあっ!!!


私は、玄関ホールでの、クラウディア様とのやり取りを思い出す…!

そうだ!
『おっぱいで挨拶』すればいいんだ…!!

あーゆー行為は、本当に好きな相手にしかしないし!
シャーロット様のおっぱいは…うん、あの年齢なら大きい方だ!

よーし!!!

「シャーロット様、ガーネット侯爵令息様のお顔を見てお話すると、ダメなんですよね?」

「は、はいっ…でも顔を背ける訳にも…」

「顔を見ないで、大好きと伝える方法があったら…恥ずかしくても…ちょっとえっちでも、できますか?」

「だ、大好きって…!?って、え、えっち!?」

「ジ、ジアさまっ!?そ、そそ、そんなストレートな言葉をっ…」

私の言葉にお二人とも顔を真っ赤にするけど…よしっ!
嫌悪感はないし、ドキドキした様子で興味を持っている!

「ハグをした状態で、ガーネット侯爵令息様の胸元に、シャーロット様のお胸をすりすりして、言葉の代わりにお胸で挨拶するんですっ…!」

「お、おおお胸でっ!?あ、挨拶っ!?」

「お、お胸を、すりすりするのっ…!?」

お二人とも顔から火が出そうなくらい真っ赤になってしまった。
でも『そんなお下品な事をっ…』っていう感じではなく『えっ!?わ、私が彼にっ!?きゃあああっ♡』という感じだ。

「はいっ♡ジアもアリステア様に高確率でやります♡」

「っ!?ア、アリステア様にっ!?」

「へっ!?ええっ!?トパーズ侯爵令息様にですかっ!?」

え、そんな驚く…?

「アリステア様にしてるなら…大丈夫なのかしら」

「た、確かにですっ……………私、恥ずかしいけどっ…お顔見てお喋りするよりは大丈夫だと思いますっ…やってみます!」

何の基準で大丈夫と思ってくれたのかわからないけど、納得してくれて良かった!

「頑張って下さいっ♡」


それから私は、お二人に『シャーロット様のおっぱいは、ガーネット侯爵令息様のもの』『クラウディア様のおっぱいは、公子様のもの』…という自覚を持ってもらえる様に力説した。

お二人とも、お顔を真っ赤にしながら、それでも興味津々でドキドキしながら聞いてくれた。

本当はおまんこもだよって言いたかったけど、本能がまだ言わない方が良い…と感じていた。
お二人とも爆発しそうなくらいお顔が真っ赤だったから。

「わかったわっ…!私もやってみるわっ!私…あれから、ディラン様に本来の自分で接しようとしているのだけど……お会いした日の帰りの挨拶で、お手を握る事しかできなくて…」

「わ、私は、今日の帰りに、チャレンジしますっ!」


***


「ネ…ネロ様っ…」

クラウディア様がガーネット令息様を応接間に呼び出し、シャーロット様と二人っきりにした。

私たちは…シャーロット様に見ていて欲しいと言われ、ドアから覗いていた。

「!……シャーロット嬢…!……ごめん…俺、」

「ネ、ネロさまぁ!」

「えっ?ーーーっ!?」

気まずそうな彼の言葉を遮ると、シャーロット様は勢い良く抱きつくとーーー。


ーーーむにゅ、むにゅ。


…と!
シャーロット様はおっぱいを露骨に押し付け、全力でガーネット令息様の胸板に挨拶していた!

よしっ!

「え…あっ!?ええっ!?あ、あのっ…シャ、シャーロッ……」

「…ネロさま…ずっと、すきです…」

「………な………っ!?シャーロット嬢っ…!?」

「ロッティって…よんでっ…」

「えっ!?あ、ああ…?ロッ、ロッティ…?」

「っ♡♡うれしいっ…♡」

「っ!ーーー」

「ネロさまぁ♡…あ、あれ?ネロ様…?きゃあっ!?」

あれっ!?
ガーネット令息様がよろよろしてるっ!?

ーーーって、倒れたっ!?

「ネロっ!?」

クラウディア様が心配の声をあげる。
ど、どうしたのっ!?

私たちは、彼に駆け寄った。


「ネロ様っ!ネロ様しっかりっ…!」

ガーネット令息様は、シャーロット様のお膝の上で、お顔を真っ赤にして、目をぐるぐると回していた。

ピュア…!
でも、これは完全に両思いだね!
良かったぁ♡
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