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お疲れ気味の被害者
しおりを挟む後、少し…。
この書類をチェックして、対応を一覧にまとめて指示すれば終わる。
後少しで、ジアにっ、会えるっ…!!
父上の、城での仕事が立て込んでいて、領地の仕事まで追い付かないため、僕が代わりにやっていた。
別に代わりにやるのは構わないのだが……溜め込み過ぎだ!
早く言えよっ…!
領民との信用問題にもなるんだから…はぁ…。
僕は父上のせいで『三徹夜』していた。
自分専用の執務室で、三日間も缶詰状態だ。
水と軽食を時々摂り…仮眠を取ろうとしても、仕事中の頭を切り換える事が出来ず、結局仕事をし続けてしまった。
量が、多すぎるんだよ…。
少しづつ処理できるものなら良かったんだが…どれも『今』やらなければいけないものと判断し、処理した。
ーーーバタンッ。
「!…アリステア様、すぐにベッドで休まれますか?」
「…いや……暫くここで休む……僕が許可するまで、執務室に近づくな」
「承知致しました。人払いをし、お呼びの際は、すぐに駆け付けられる様に致します」
父上の溜め込んだ全ての仕事を終わらせ、僕はデスクに突っ伏した。
つ、疲れた…。
侍従長が、僕を心配してすぐにベッドでの休息を提案したが…今は動くのさえ面倒臭いし、一人で気を抜いていたい。
彼は素早く執務室を去っていった。
「………………」
眠い、空腹だ……そして、疲れマラだ。
かなりのジア不足で、ジアに会いに行きたいが…これは無理だな。
疲れているうえ、三徹で、ムラムラしている僕の頭は機能が低下している。
一人になったから余計ね…。
こんな状態でジアに会ったら、きっと理性が蒸発してしまう…。
あー…ぼんやりしてきたな…。
「アリステア様…?大丈夫ですか…?」
あれ…何か疲れ過ぎて、ジアの幻聴が聞こえてくるんだけど。
僕、結構危ないのかもしれない。
「三日間も寝てないって…こんなにボロボロで…いっぱい頑張ったんですね。アリステア様は本当にいい子でえらい子ですっ♡」
わ…幻聴が聞こえると、感触までするんだね…。
僕にとって都合の良い言葉と、頭を撫でる様な感覚を感じる…。
「疲れている時は、大好きな人のおっぱいをもみもみすると良いらしいですよっ!アリステアさま…♡おっぱい…もみもみ、します…?」
は…?
そうなの?
幻聴なのに、本人を前にしている気分だ。
そんな話、全く聞いた事ないけど………でも…。
「……したい」
「あいっ♡好きなだけもみもみしてくだしゃいねっ♡」
「うん…………でも…その前に、おっぱいを丸出しにした状態でスカートを捲らせて、その姿を暫く視姦していたい」
相手は幻聴なのに、つい、欲望を吐露してしまう。
「ア、アリステアしゃまぁ…♡あい…♡ジアは、アリステア様のためだったら何でもしましゅっ♡他は、何かないれしゅかっ?」
そんな嬉しそうに、何でもしてくれるんだ。
さすが幻聴……僕の都合の良い様に出来ている。
「……その後、スカートを捲らせた状態をキープさせて、おっぱいをこれでもかと弄くりまくる」
「あ、あい…♡」
「…で、暫くしたら見せつける様にショーツを脱いでもらって、僕に良く見える様にオナニーをして欲しい」
「あぁいっ♡ジア、アリステアしゃまを誘惑できりゅように頑張りましゅっ♡」
ああ…幻聴でもジアは可愛いな。
「もうっ♡アリステアしゃまっ♡こっち見てくれないと、ジアはしゃびしいれすっ…♡」
「ーーーえ」
……は……はあぁあっ!?
もしやっと思い、バッと顔を上げると…目の前には、蕩けた可愛い顔をしているジアがいた。
一言で表すと、僕にメロメロなった時の顔だ。
えっ、本当にジアがいた…じゃあ…先ほどの声は幻聴ではなく現実…!
この僕が…本物のジアを、幻聴と間違えるだなんて…。
しかも、部屋に入ってきた『ジアの気配』にも気づかないなんて…。
ジアが大変喜んでいたので、欲望全開の言葉を聞かれた事は別にいいが、ジアへの認識が遅れてしまった事がショックだった。
「…………………………ジア、いつ入ってきたのかな?」
「さっきれす♡侍従長さんに『ジア様なら何にも問題ありません』ってお部屋に入っていいよって言われたのっ♡でも…アリステアさま、きっと疲れてるから、こっそり入ってきたのっ♡」
こ、こっそり…だからか…。
というか君、意外とステルス能力が高いんだな。
僕が疲れている事を差し引いても凄いよ。
だが、今日はどうしてここに…?
いや…滅茶苦茶嬉しいけど、やっぱりムラムラが止まらない。
「ちなみ…約束はしてなかったはずだけど、何故、このタイミングで訪ねてくれたのかな?」
「あいっ♡昨日お手紙で、侍従長さんにこのくらいの時間に来る様にお願いされましたぁ♡」
……侍従長め。
僕が昨日『明日の昼過ぎには終わる』と言ったから、仕事が終わった後にジアが来る様にセッティングしたのか…。
僕のためにやってくれているのはわかるが…やり過ぎな様な気がする。
「はぁ……」
ムラムラは止まらないが、何だか疲れがドッと出てきた。
「っ!アリステア様…やっぱり先におねんねします?」
ジアはそんな僕に目ざとく気付き、心配し……椅子に座った僕を立った状態で、正面から抱き締めてきた。
「………………っ……」
おっぱいに、ふにゅっと顔が埋まる。
わ、柔らかい…あたたかい…良い匂い…。
天国だ…この感触、たまらない。
確かに、今セックスしたら途中で力尽きるかもしれない。
性欲は高まっているけど、今のコンディションは最悪だ。
「……今日は、そのお疲れおちんちんをお口とおっぱいでよしよししてから、一緒にお風呂に入って、それから一緒におねんねしましょうか…♡」
前半の言葉に引っ掛かるけど、その方がいいかもね。
ジアは僕の頭を撫でながら優しく甘く囁いた。
甘やかす様に。
ああ…悪くないというか、凄く心地良い気分だ。
「…ジアがお世話してくれるの?」
「あいっ♡いっぱいお世話しましゅっ♡おねんねの後は、ジアがお料理したものを『あーん』してあげましゅ!」
はぁ…もう、すき…♡
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