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14の頃。
大地と空翔③
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「お~、空翔!昨日は大丈夫だったのか?」
変わらずに明るく、けれど空翔を心配する草介の声がスマホ越しに聞こえてきた。
「うん、昨日はごめん、草介。今日ちゃんと病院に行って薬をもらった」
「Ωは大変だよな…。これからヒートとは長い付き合いになってくかもしんねえけど、無理せずにつらいときは俺とか頼っていいんだからな?」
「ありがとう、そう言ってくれるのすごい心強いよ」
自分のことを支えてくれる人がいるのは心強いと空翔はしみじみと感じた。
「にしても、大地の奴、やっぱすげえよな」
草介から告げられた言葉に空翔は不意を突かれたような気になった。
「え、大地がどうかしたの?」
「へ?お前、覚えてねえの?」
そう聞かれて、空翔は記憶が抜け落ちてしまっていることを正直に伝えた。
「そか、…仕方ないよな、あんなことになってたから」
「それで、大地の何がすごかったの?」
「ああ、いや…お前がヒートになってるときにさ、周りが混乱してる中で大地だけは冷静になってお前を支えて保健室まで連れて行ってたんだよ」
そんなことすらも、空翔は全く覚えていなかった。
「帰って来た時もなにも無かったような様子でさ。あいつカッコいいよなマジで。αなんだからなにも感じてねえはずないのにさ」
ぎゅっとスマホを握りしめる空翔の手に力がこもった。
「もしかして大地は…」
「あ?どうかしたか?」
「ううん!なんでもない!明日なんだけど、何時に図書館行く?」
草介に訊かれたことを躱した空翔は明日への話題に切り替えた。
「(これは俺と大地の問題だから、ちゃんと大地と向き合って話さないとな)」
そんな思いから空翔は大地との話に口をつぐんだ。
……
「あの様子じゃ、あいつ、昨日のこと何にも覚えてないよな」
自分の部屋の椅子に座って思い切りもたれながら、大地は窓から空翔の部屋をチラッと見てはすぐにカーテンを閉めた。
「今日病院に行くって言ってたよな。もう行ったんだとしたら、昨日のことは…俺が忘れれば、それでいいんだよな…」
それでも昨日の出来事が大地の脳裏に張り付いて、焼き付いて消える気配がなかった。
「くっ…ん…っ」
いけないことだと頭ではわかっていても、大地は自然と興奮が高まる自身へと手を伸ばしてしまっていた。
空翔の放っていたフェロモン、甘い匂い…そして、キスの感触。
本能のままに自分を求めてきた幼馴染の乱れた表情が忘れられず、大地は快感を丁寧に追うようにして手淫を始めた。
すぐ隣の家の部屋に空翔がいるってわかっているのに、その背徳感が、むしろ大地のαとしての支配欲を強く刺激した。
「くっ、うっ、ぐ…ううっ…」
激しく背をのけぞらせて、ティッシュを手にするのが間に合わなかった大地は、暴発する自身から熱く白い欲の塊を何度も何度も吐き出した。
「はぁ…はぁ…っ、空翔…ごめん…」
熱が収まると共に、激しい罪悪感に襲われた大地は、その場で身体を丸めた。
罪悪感だけが残るならまだよかった。
けれど、大地の記憶に刻まれた空翔の淫らな姿は、大地にとって自慰で求めた初めての特定の人物になった。
「俺、空翔のこと、今までそんな目で見たことなかったのに…」
顔を上げて虚ろな表情をした大地は、数えきれない感情が押し寄せるのを受け止めきれないまま、カーテン越しに空翔の部屋の灯りをぼんやりと見つめていた。
休みが明けた月曜日。
空翔はそわそわと落ち着かない様子で大地の家の前に立っていた。
もしかしたら、朝練でもう登校してしまっているかもしれないと思ったけれど、念のためインターホンを鳴らしてたしかめようとした。
すると玄関から出てきたのは大地ではなく、大地の母親だった。
「あ、おばさん、おはようございます。大地はいますか?」
そう尋ねる空翔に、大地の母親は冴えない顔をしていた。
「ごめんなさいね、空翔くん。大地はちょっと熱が出ちゃって、今日は学校お休みするの」
「ええっ、大丈夫なんですか?」
「そんなにひどくはないから安心して?心配かけちゃってごめんなさいね」
意外な事態に空翔は戸惑ってしまった。
空翔が知る限り、今まで大地が体調を崩したところは見たことがなかったからだ。
幼稚園も、小学校も、中1の時も、ずっと皆勤賞だった。
「あの俺、学校終わったらお見舞い来ますね!」
「ふふ、ありがとね。きっと大地よろこぶわ」
そう言って空翔は足早で学校に向かった。
早く1日を終わらせて、大地に会いたいと思ったから…。
……
「大地、空翔くんが帰ってきたらお見舞いに来てくれるそうよ」
ベッドの上で丸まっている大地に、母親はため息交じりに言った。
「来なくていいのに…」
「大地、あなた一体どうしたのよ?熱なんて大して出ていないのに急に休むなんて言って。空翔くん、すごく心配していたわよ?もしケンカでもしたのなら早くあなたから謝って…」
「ケンカじゃないし…」
そう言って大地は母親の言葉を遮った。
もう一度、母親はため息を落として言った。
「空翔くんが来てくれたら、ちゃんと顔を出すのよ」
それだけを言うと母親は部屋から出ていき、大地はひとり部屋に残された。
「どんな顔して、会えって言うんだよ…」
そう呟いた大地は、膝に顔を埋めた。
……
「ええ!?大地が休み!?」
登校した空翔から話を聞かされた草介は、先程の空翔と全く同じ反応を見せた。
「うん、珍しいよね、熱が出ちゃったんだって。心配だな…」
「あいつ、身体は丈夫なのになぁ。重症じゃなきゃいいんだけど」
そう言って草介も心配を隠せない様子で自分の席へと座った。
いつも大地の座っている空翔の前方の席がぽっかりと空いていて、空翔は、大地が居ないことがこんなに寂しいんだと改めて思い知ったのだった。
昼休みになると、空翔と草介は教室で昨日行った図書館のことや、これからの読書部のことについて冗談交じりに楽し気に話し合っていた。
そんな折に、別のクラスの女子が教室へとやって来た。
「あ、あの、桐島空翔くんってこの教室に居ますか?」
教室の中をきょろきょろしながら、その子は空翔のことを探しているようだった。
「お~い、空翔、お前に用があるって子が来てるぞ」
「なんだなんだ、空翔の彼女?アツいね~」
そんな茶化すような言葉が飛び交う中で、そんなわけないだろ、と言いながら空翔はその子と廊下に出た。
「あの、俺になんの用だった?初めまして…だよね?」
空翔がそう尋ねると、その女子はついさっきまでとは打って変わった態度を見せ始め、空翔を睨み付けた。
「ねえ、大地のこと誑かしたのアンタなんでしょ?よくそんなへらへらしてられるわね」
「え!?一体なんのこと?」
急に浴びせられる罵倒の言葉に、空翔は面を喰らって聞き返す他なかった。
「今日、大地が休んだのだって、アンタがこの前わざと大地の前でヒートになったことが原因なんでしょ?」
そんな憶測の見当違いなことを言ってくるものだから、空翔はムカッとなって言い返した。
「そんなこと、俺が大地にするわけないだろ!あの時は病院に行く前の日にヒートが来ちゃっただけだ。それに一体君は誰なの?いきなり来てそんなこと言うなんてさ」
「へえ、責任逃れするんだ?これだからΩは卑劣で嫌いなのよ。アンタから仕掛けておいて言い訳して…」
言っていることがめちゃくちゃだと空翔は思った。
自分が大地に何のためにそんな誘惑めいたことをしなければいけないのか分からないし、そもそもこの女子は一体誰なんだ?
Ωと言う理由だけで自分の身に起きてしまったことを含めて貶されるということも納得がいかなかった。
言いたいことは山ほどあった。
けれど、予鈴がなってしまい、その女子はその場から走り去って自分の教室へと戻ってしまった。
さいごに
「二度と大地に近づかないで」
という言葉だけを残して。
……
帰宅した空翔は、大地の家の前に立っていた。
あんな根も葉もないことを知らない人に言われたって、今の自分には関係ない。
ちゃんと大地と向き合って話さないといけないんだ。
その使命感だけで、空翔はそこに立っていた。
そう思っていたのに…。
空翔はインターホンを押すことがどうしてもできなかった。
色々なことが、心の巣の糸に引っかかって、絡まって、どんな顔をしていいのか空翔は分からなくなっていた。
結局インターホンは押されることなく、空翔は隣にある自分の家へと帰ってしまった。
今度、大地が登校できたときにちゃんと話そう、なんて言い訳を自分にして。
その日の夜は、空翔は大地の部屋が見える窓のカーテンを、一筋の光も漏れないように完全に閉め切っていた。
変わらずに明るく、けれど空翔を心配する草介の声がスマホ越しに聞こえてきた。
「うん、昨日はごめん、草介。今日ちゃんと病院に行って薬をもらった」
「Ωは大変だよな…。これからヒートとは長い付き合いになってくかもしんねえけど、無理せずにつらいときは俺とか頼っていいんだからな?」
「ありがとう、そう言ってくれるのすごい心強いよ」
自分のことを支えてくれる人がいるのは心強いと空翔はしみじみと感じた。
「にしても、大地の奴、やっぱすげえよな」
草介から告げられた言葉に空翔は不意を突かれたような気になった。
「え、大地がどうかしたの?」
「へ?お前、覚えてねえの?」
そう聞かれて、空翔は記憶が抜け落ちてしまっていることを正直に伝えた。
「そか、…仕方ないよな、あんなことになってたから」
「それで、大地の何がすごかったの?」
「ああ、いや…お前がヒートになってるときにさ、周りが混乱してる中で大地だけは冷静になってお前を支えて保健室まで連れて行ってたんだよ」
そんなことすらも、空翔は全く覚えていなかった。
「帰って来た時もなにも無かったような様子でさ。あいつカッコいいよなマジで。αなんだからなにも感じてねえはずないのにさ」
ぎゅっとスマホを握りしめる空翔の手に力がこもった。
「もしかして大地は…」
「あ?どうかしたか?」
「ううん!なんでもない!明日なんだけど、何時に図書館行く?」
草介に訊かれたことを躱した空翔は明日への話題に切り替えた。
「(これは俺と大地の問題だから、ちゃんと大地と向き合って話さないとな)」
そんな思いから空翔は大地との話に口をつぐんだ。
……
「あの様子じゃ、あいつ、昨日のこと何にも覚えてないよな」
自分の部屋の椅子に座って思い切りもたれながら、大地は窓から空翔の部屋をチラッと見てはすぐにカーテンを閉めた。
「今日病院に行くって言ってたよな。もう行ったんだとしたら、昨日のことは…俺が忘れれば、それでいいんだよな…」
それでも昨日の出来事が大地の脳裏に張り付いて、焼き付いて消える気配がなかった。
「くっ…ん…っ」
いけないことだと頭ではわかっていても、大地は自然と興奮が高まる自身へと手を伸ばしてしまっていた。
空翔の放っていたフェロモン、甘い匂い…そして、キスの感触。
本能のままに自分を求めてきた幼馴染の乱れた表情が忘れられず、大地は快感を丁寧に追うようにして手淫を始めた。
すぐ隣の家の部屋に空翔がいるってわかっているのに、その背徳感が、むしろ大地のαとしての支配欲を強く刺激した。
「くっ、うっ、ぐ…ううっ…」
激しく背をのけぞらせて、ティッシュを手にするのが間に合わなかった大地は、暴発する自身から熱く白い欲の塊を何度も何度も吐き出した。
「はぁ…はぁ…っ、空翔…ごめん…」
熱が収まると共に、激しい罪悪感に襲われた大地は、その場で身体を丸めた。
罪悪感だけが残るならまだよかった。
けれど、大地の記憶に刻まれた空翔の淫らな姿は、大地にとって自慰で求めた初めての特定の人物になった。
「俺、空翔のこと、今までそんな目で見たことなかったのに…」
顔を上げて虚ろな表情をした大地は、数えきれない感情が押し寄せるのを受け止めきれないまま、カーテン越しに空翔の部屋の灯りをぼんやりと見つめていた。
休みが明けた月曜日。
空翔はそわそわと落ち着かない様子で大地の家の前に立っていた。
もしかしたら、朝練でもう登校してしまっているかもしれないと思ったけれど、念のためインターホンを鳴らしてたしかめようとした。
すると玄関から出てきたのは大地ではなく、大地の母親だった。
「あ、おばさん、おはようございます。大地はいますか?」
そう尋ねる空翔に、大地の母親は冴えない顔をしていた。
「ごめんなさいね、空翔くん。大地はちょっと熱が出ちゃって、今日は学校お休みするの」
「ええっ、大丈夫なんですか?」
「そんなにひどくはないから安心して?心配かけちゃってごめんなさいね」
意外な事態に空翔は戸惑ってしまった。
空翔が知る限り、今まで大地が体調を崩したところは見たことがなかったからだ。
幼稚園も、小学校も、中1の時も、ずっと皆勤賞だった。
「あの俺、学校終わったらお見舞い来ますね!」
「ふふ、ありがとね。きっと大地よろこぶわ」
そう言って空翔は足早で学校に向かった。
早く1日を終わらせて、大地に会いたいと思ったから…。
……
「大地、空翔くんが帰ってきたらお見舞いに来てくれるそうよ」
ベッドの上で丸まっている大地に、母親はため息交じりに言った。
「来なくていいのに…」
「大地、あなた一体どうしたのよ?熱なんて大して出ていないのに急に休むなんて言って。空翔くん、すごく心配していたわよ?もしケンカでもしたのなら早くあなたから謝って…」
「ケンカじゃないし…」
そう言って大地は母親の言葉を遮った。
もう一度、母親はため息を落として言った。
「空翔くんが来てくれたら、ちゃんと顔を出すのよ」
それだけを言うと母親は部屋から出ていき、大地はひとり部屋に残された。
「どんな顔して、会えって言うんだよ…」
そう呟いた大地は、膝に顔を埋めた。
……
「ええ!?大地が休み!?」
登校した空翔から話を聞かされた草介は、先程の空翔と全く同じ反応を見せた。
「うん、珍しいよね、熱が出ちゃったんだって。心配だな…」
「あいつ、身体は丈夫なのになぁ。重症じゃなきゃいいんだけど」
そう言って草介も心配を隠せない様子で自分の席へと座った。
いつも大地の座っている空翔の前方の席がぽっかりと空いていて、空翔は、大地が居ないことがこんなに寂しいんだと改めて思い知ったのだった。
昼休みになると、空翔と草介は教室で昨日行った図書館のことや、これからの読書部のことについて冗談交じりに楽し気に話し合っていた。
そんな折に、別のクラスの女子が教室へとやって来た。
「あ、あの、桐島空翔くんってこの教室に居ますか?」
教室の中をきょろきょろしながら、その子は空翔のことを探しているようだった。
「お~い、空翔、お前に用があるって子が来てるぞ」
「なんだなんだ、空翔の彼女?アツいね~」
そんな茶化すような言葉が飛び交う中で、そんなわけないだろ、と言いながら空翔はその子と廊下に出た。
「あの、俺になんの用だった?初めまして…だよね?」
空翔がそう尋ねると、その女子はついさっきまでとは打って変わった態度を見せ始め、空翔を睨み付けた。
「ねえ、大地のこと誑かしたのアンタなんでしょ?よくそんなへらへらしてられるわね」
「え!?一体なんのこと?」
急に浴びせられる罵倒の言葉に、空翔は面を喰らって聞き返す他なかった。
「今日、大地が休んだのだって、アンタがこの前わざと大地の前でヒートになったことが原因なんでしょ?」
そんな憶測の見当違いなことを言ってくるものだから、空翔はムカッとなって言い返した。
「そんなこと、俺が大地にするわけないだろ!あの時は病院に行く前の日にヒートが来ちゃっただけだ。それに一体君は誰なの?いきなり来てそんなこと言うなんてさ」
「へえ、責任逃れするんだ?これだからΩは卑劣で嫌いなのよ。アンタから仕掛けておいて言い訳して…」
言っていることがめちゃくちゃだと空翔は思った。
自分が大地に何のためにそんな誘惑めいたことをしなければいけないのか分からないし、そもそもこの女子は一体誰なんだ?
Ωと言う理由だけで自分の身に起きてしまったことを含めて貶されるということも納得がいかなかった。
言いたいことは山ほどあった。
けれど、予鈴がなってしまい、その女子はその場から走り去って自分の教室へと戻ってしまった。
さいごに
「二度と大地に近づかないで」
という言葉だけを残して。
……
帰宅した空翔は、大地の家の前に立っていた。
あんな根も葉もないことを知らない人に言われたって、今の自分には関係ない。
ちゃんと大地と向き合って話さないといけないんだ。
その使命感だけで、空翔はそこに立っていた。
そう思っていたのに…。
空翔はインターホンを押すことがどうしてもできなかった。
色々なことが、心の巣の糸に引っかかって、絡まって、どんな顔をしていいのか空翔は分からなくなっていた。
結局インターホンは押されることなく、空翔は隣にある自分の家へと帰ってしまった。
今度、大地が登校できたときにちゃんと話そう、なんて言い訳を自分にして。
その日の夜は、空翔は大地の部屋が見える窓のカーテンを、一筋の光も漏れないように完全に閉め切っていた。
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