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第二十四話 城からの使い
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それから幾日か、何事もない日々が続いた。
いつものように目覚めた朝、私は目をこすりながらほうきを片手に玄関に向かっていた。玄関掃除は初日から欠かしていない。本来掃除とは日々の積み重ねである。玄関はお屋敷の顔。たとえ来客がなかったとしても、やはり使用人としてはいつ誰が来てもいいようにしておかねば。
という私の考えを天が支持するように、一通り掃き掃除を終えた頃、ガラガラというけたたましい車輪の音と、馬のいななきが聞こえる。
お屋敷周辺に他に住んでる人はいないから、ここに向かっていることは想像にかたくない。私はほうきを放り投げると、慌ててリエーフさんの名を呼びながら屋敷に駆け込んだ。探す間もなくリエーフさんが現れる。
「あの、リエーフさん! 馬車がこっちに……」
「そのようですね。きっと城からの使いです。……どうしたんですか、そんなに慌てて」
「いえ、その。屋敷に誰か来たのが初めてなもので」
「ご主人様が応じたことが一度しかありませんからねぇ。奇異なものでも見る目を向けられるのは間違いありませんから、若いミハイル様にはトラウマになったことでしょう」
はあ、と城のことなどよくわからない私は曖昧な返事をする。車輪の音は屋敷より少し離れたところで止まって、空砲のような乾いた音が二発、やはり少し遠くで聞こえた。
「恐ろしくて屋敷の傍までは来られないのですよ。いつも、半刻もすれば諦めて帰ります」
なんだ、じゃあやっぱり玄関掃除は意味がないのか……ほっとしたような、残念なような。
それに、お城にも少し興味があった。でもミハイルさんは行かないようだし、どの道私なんかが行ける場所じゃないだろう。
さて気を取り直して掃除を再開しようとしたときだった。こちらに近づいてくる足音に顔を上げ、私はポカンとした。見ればリエーフさんも同じような顔をしている。
他に足音を立てられるような者などいない。姿を現したのは当然ミハイルさんだが、装いがいつもと違う。エドアルトさんと同じような軍服を纏い、マントまで付けている。
「ミハイル様、その恰好……もしかして城へ行かれるのですか!?」
ポカンとしていたリエーフさんが一転、パァッと顔を輝かせて叫ぶ。
対してミハイルさんは、嫌そうな顔で、唸るように答える。
「馬車が止まる位置がどんどん近くなっている。そろそろ牽制しておかねばなるまい。容易に取り潰される気はしないが、いざ目をつけられれば厄介だ」
「そうですね。今はミオさんもいることですし、荒っぽいことは遠慮したいお気持ちわかります」
ミハイルさんはその言葉には答えなかったが、私は内心ドキリとしていた。もしかして、私がここにいるせいでミハイルさんは国に強く出られなくって、嫌な城へ行く羽目になっているのではと、そう考えてしまったからだ。
普段ならそんなこと思わない。でも、昨夜のリエーフさんとのやり取りがあるから、考えずにはいられない。
私がいるせいで、ミハイルさんが好き勝手できなくなっているのは事実だろうし。
「ではリエーフ、留守を頼む」
「お待ちください、ご主人様。ミオさんを残していくおつもりですか?」
「それは……」
言われて私もふと不安になる。もう忘れかけていたけれど、前に幽霊たちが暴走したことがあった。
それに、負の感情に捕らわれかけてしまった幽霊が出たのも昨日のこと。幽霊たちをどうにかできるミハイルさんがいなくなるのは……少し怖い。
それで初めて気が付いた。私が幽霊だらけのこの屋敷でも普通に過ごせているのは、ミハイルさんの存在が大きいんだって言うことに。
「そうだな……、止むを得ん。ミオも連れていく。リエーフ、御者に伝言を。それからミオの支度を手伝ってやれ」
「仰せの通りに、ご主人様」
リエーフさんが優雅に腰を折って礼をする。あ……、なんかすごい、当主と執事っぽい。なんだかミハイルさんは変わった。最初に会ったときは無気力無関心で、覇気のない顔をしていたのに。
って、人のことを考えて感心している場合ではなかった。え……私も城に行く??
「ミハイルさん、その……、私なんかが城に行っても大丈夫なものなんですか?」
一般市民にすぎない私、自慢じゃないけど知識も教養も気品もない。できることは掃除だけ。
この世界で言う国や城や王様がどんなものか知らないけど、そんな言葉とはまるで縁のない私には場違いなのでは。なんか冷や汗が出てきた。
「従者として連れていくだけだ。別にお前は何もせず俺の後をついてくればいい。……だが指輪は外しておけよ、妙な誤解をされたくなければな」
私の左手を指差して言うミハイルさんに、慌ててコクコクと何度も頷いた。
屋敷を出たら忘れずに外しておこう……
「お待たせしました、ミオさん。どうぞこちらへ」
ミハイルさんを振り返ったらすでにこっちを見ていなかった。その面持ちはどこか緊張しているように見える。
やっぱり城には行きたくないのかな。
とりあえず、あまり待たせるわけにもいかないので素直にリエーフさんについて行く。
案内された部屋は、掃除で入ったことのある部屋だった。
「あ……、ミオさん、ここも掃除して下さったんですね。久しぶりに入るので気付きませんでした」
「勝手にすみません。あの……、ここって」
「先代の……、代々の奥方様の部屋です。すみません、もしかしたら少しカビ臭いかもしれませんが……」
やっぱりそうか。家具や調度品、クローゼットの中身でうすうすそうかと思っていたけれど。しかし、伯爵夫人の着るような服を借りて良いものなのだろうか?
かといってさすがにこんな作業着で城に行ったら失礼なのは私にもわかるけど。
ともあれ、クローゼットを開いたリエーフさんは、少し意外そうに目を見開く。どうやら気づいてくれたみたい。
「ミオさん、クローゼットに何かしましたか?」
「中庭の花で作ったポプリを入れたんです。ハーブも使っているので虫除けにもなるかと思って」
「……本当に、魔法が使えなくてもミオさんは何でもできるんですね。お気遣い、感謝します」
何でもって。むしろ何にもできないんだけど。掃除なんて魔法があれば瞬きする間に終わってしまうし、元の世界でだってやろうと思えば誰にだってできることなのに。
でも、褒められて悪い気はしない。
「このドレスなどいかがでしょうか。私ではお召替えのお手伝いができませんので、なるべく着やすいもので、傷みの少ないものをお選びしたつもりですが」
「ありがとうございます。お借りします」
「では、このままこの部屋をお使い下さい。先代が亡くなってからずっとそのままなんですが、もしご支度に使えるようなものがあればなんなりとご自由に」
「それはさすがに……、ミハイルさんのお母さんのものでしょう? 私なんかが使うわけには」
「大丈夫、ご主人様の許可は得ておりますから。私は外におりますので、お済みになったら声をかけて下さい」
ペコリと頭を下げて、リエーフさんが退室していく。
改めて、私は渡されたドレスを手に取った。上質なものなのか、放置されてた割に生地は全然傷んでいない。ほんのりとだが、私が作ったポプリの香りがする。
ドレスといっても、リエーフさんが言ったとおりシンプルで着やすそうな、装飾のほとんどないロングワンピース。でもドレープが豊かで、それだけで華やかな印象がある。
私は作業着を脱ぐと、そのドレスに袖を通した。
「お待たせしました」
「全くだ、遅……」
文句を言いかけたミハイルさんが言葉を止める。
結局私が借りたのはドレスだけだったのだけど、リエーフさんに「せっかくですから」と髪を結われ、化粧品は使えるものがあんまりなかったけれど、口紅だけ綺麗に残っていたので使わされた。なんだか非常に……むずがゆい。
「あの、従者にしては派手すぎませんか?」
「そのくらいで派手なものか。まぁしかし、いつもがいつもだからな」
はい、四六時中作業着なもので。
さすがに元々の世界じゃスカートくらい履いたけど、こんな華やかな恰好、したことないし落ち着かない。似合っているとも思えないし、柄じゃない。
「やっぱり似合いませんよね……」
「そんなことは言ってない。……別に、悪くない」
褒められているのか貶されているのかよくわからないが、顔を上げるとミハイルさんは目を逸らした。さっきまでの緊張に強張った顔ではなくなっていて、リエーフさんは何やら嬉しそうにニコニコしている。
「それでは行ってらっしゃいませ、ご主人様。ミオさん、ミハイル様を宜しくお願いします」
そう言われても右も左もわからないところ、私がどう宜しくすればいいのかわからなくて返事できない。
その間にもミハイルさんがさっさと外に出ていくので、私も足早にその後に続いた。
いつものように目覚めた朝、私は目をこすりながらほうきを片手に玄関に向かっていた。玄関掃除は初日から欠かしていない。本来掃除とは日々の積み重ねである。玄関はお屋敷の顔。たとえ来客がなかったとしても、やはり使用人としてはいつ誰が来てもいいようにしておかねば。
という私の考えを天が支持するように、一通り掃き掃除を終えた頃、ガラガラというけたたましい車輪の音と、馬のいななきが聞こえる。
お屋敷周辺に他に住んでる人はいないから、ここに向かっていることは想像にかたくない。私はほうきを放り投げると、慌ててリエーフさんの名を呼びながら屋敷に駆け込んだ。探す間もなくリエーフさんが現れる。
「あの、リエーフさん! 馬車がこっちに……」
「そのようですね。きっと城からの使いです。……どうしたんですか、そんなに慌てて」
「いえ、その。屋敷に誰か来たのが初めてなもので」
「ご主人様が応じたことが一度しかありませんからねぇ。奇異なものでも見る目を向けられるのは間違いありませんから、若いミハイル様にはトラウマになったことでしょう」
はあ、と城のことなどよくわからない私は曖昧な返事をする。車輪の音は屋敷より少し離れたところで止まって、空砲のような乾いた音が二発、やはり少し遠くで聞こえた。
「恐ろしくて屋敷の傍までは来られないのですよ。いつも、半刻もすれば諦めて帰ります」
なんだ、じゃあやっぱり玄関掃除は意味がないのか……ほっとしたような、残念なような。
それに、お城にも少し興味があった。でもミハイルさんは行かないようだし、どの道私なんかが行ける場所じゃないだろう。
さて気を取り直して掃除を再開しようとしたときだった。こちらに近づいてくる足音に顔を上げ、私はポカンとした。見ればリエーフさんも同じような顔をしている。
他に足音を立てられるような者などいない。姿を現したのは当然ミハイルさんだが、装いがいつもと違う。エドアルトさんと同じような軍服を纏い、マントまで付けている。
「ミハイル様、その恰好……もしかして城へ行かれるのですか!?」
ポカンとしていたリエーフさんが一転、パァッと顔を輝かせて叫ぶ。
対してミハイルさんは、嫌そうな顔で、唸るように答える。
「馬車が止まる位置がどんどん近くなっている。そろそろ牽制しておかねばなるまい。容易に取り潰される気はしないが、いざ目をつけられれば厄介だ」
「そうですね。今はミオさんもいることですし、荒っぽいことは遠慮したいお気持ちわかります」
ミハイルさんはその言葉には答えなかったが、私は内心ドキリとしていた。もしかして、私がここにいるせいでミハイルさんは国に強く出られなくって、嫌な城へ行く羽目になっているのではと、そう考えてしまったからだ。
普段ならそんなこと思わない。でも、昨夜のリエーフさんとのやり取りがあるから、考えずにはいられない。
私がいるせいで、ミハイルさんが好き勝手できなくなっているのは事実だろうし。
「ではリエーフ、留守を頼む」
「お待ちください、ご主人様。ミオさんを残していくおつもりですか?」
「それは……」
言われて私もふと不安になる。もう忘れかけていたけれど、前に幽霊たちが暴走したことがあった。
それに、負の感情に捕らわれかけてしまった幽霊が出たのも昨日のこと。幽霊たちをどうにかできるミハイルさんがいなくなるのは……少し怖い。
それで初めて気が付いた。私が幽霊だらけのこの屋敷でも普通に過ごせているのは、ミハイルさんの存在が大きいんだって言うことに。
「そうだな……、止むを得ん。ミオも連れていく。リエーフ、御者に伝言を。それからミオの支度を手伝ってやれ」
「仰せの通りに、ご主人様」
リエーフさんが優雅に腰を折って礼をする。あ……、なんかすごい、当主と執事っぽい。なんだかミハイルさんは変わった。最初に会ったときは無気力無関心で、覇気のない顔をしていたのに。
って、人のことを考えて感心している場合ではなかった。え……私も城に行く??
「ミハイルさん、その……、私なんかが城に行っても大丈夫なものなんですか?」
一般市民にすぎない私、自慢じゃないけど知識も教養も気品もない。できることは掃除だけ。
この世界で言う国や城や王様がどんなものか知らないけど、そんな言葉とはまるで縁のない私には場違いなのでは。なんか冷や汗が出てきた。
「従者として連れていくだけだ。別にお前は何もせず俺の後をついてくればいい。……だが指輪は外しておけよ、妙な誤解をされたくなければな」
私の左手を指差して言うミハイルさんに、慌ててコクコクと何度も頷いた。
屋敷を出たら忘れずに外しておこう……
「お待たせしました、ミオさん。どうぞこちらへ」
ミハイルさんを振り返ったらすでにこっちを見ていなかった。その面持ちはどこか緊張しているように見える。
やっぱり城には行きたくないのかな。
とりあえず、あまり待たせるわけにもいかないので素直にリエーフさんについて行く。
案内された部屋は、掃除で入ったことのある部屋だった。
「あ……、ミオさん、ここも掃除して下さったんですね。久しぶりに入るので気付きませんでした」
「勝手にすみません。あの……、ここって」
「先代の……、代々の奥方様の部屋です。すみません、もしかしたら少しカビ臭いかもしれませんが……」
やっぱりそうか。家具や調度品、クローゼットの中身でうすうすそうかと思っていたけれど。しかし、伯爵夫人の着るような服を借りて良いものなのだろうか?
かといってさすがにこんな作業着で城に行ったら失礼なのは私にもわかるけど。
ともあれ、クローゼットを開いたリエーフさんは、少し意外そうに目を見開く。どうやら気づいてくれたみたい。
「ミオさん、クローゼットに何かしましたか?」
「中庭の花で作ったポプリを入れたんです。ハーブも使っているので虫除けにもなるかと思って」
「……本当に、魔法が使えなくてもミオさんは何でもできるんですね。お気遣い、感謝します」
何でもって。むしろ何にもできないんだけど。掃除なんて魔法があれば瞬きする間に終わってしまうし、元の世界でだってやろうと思えば誰にだってできることなのに。
でも、褒められて悪い気はしない。
「このドレスなどいかがでしょうか。私ではお召替えのお手伝いができませんので、なるべく着やすいもので、傷みの少ないものをお選びしたつもりですが」
「ありがとうございます。お借りします」
「では、このままこの部屋をお使い下さい。先代が亡くなってからずっとそのままなんですが、もしご支度に使えるようなものがあればなんなりとご自由に」
「それはさすがに……、ミハイルさんのお母さんのものでしょう? 私なんかが使うわけには」
「大丈夫、ご主人様の許可は得ておりますから。私は外におりますので、お済みになったら声をかけて下さい」
ペコリと頭を下げて、リエーフさんが退室していく。
改めて、私は渡されたドレスを手に取った。上質なものなのか、放置されてた割に生地は全然傷んでいない。ほんのりとだが、私が作ったポプリの香りがする。
ドレスといっても、リエーフさんが言ったとおりシンプルで着やすそうな、装飾のほとんどないロングワンピース。でもドレープが豊かで、それだけで華やかな印象がある。
私は作業着を脱ぐと、そのドレスに袖を通した。
「お待たせしました」
「全くだ、遅……」
文句を言いかけたミハイルさんが言葉を止める。
結局私が借りたのはドレスだけだったのだけど、リエーフさんに「せっかくですから」と髪を結われ、化粧品は使えるものがあんまりなかったけれど、口紅だけ綺麗に残っていたので使わされた。なんだか非常に……むずがゆい。
「あの、従者にしては派手すぎませんか?」
「そのくらいで派手なものか。まぁしかし、いつもがいつもだからな」
はい、四六時中作業着なもので。
さすがに元々の世界じゃスカートくらい履いたけど、こんな華やかな恰好、したことないし落ち着かない。似合っているとも思えないし、柄じゃない。
「やっぱり似合いませんよね……」
「そんなことは言ってない。……別に、悪くない」
褒められているのか貶されているのかよくわからないが、顔を上げるとミハイルさんは目を逸らした。さっきまでの緊張に強張った顔ではなくなっていて、リエーフさんは何やら嬉しそうにニコニコしている。
「それでは行ってらっしゃいませ、ご主人様。ミオさん、ミハイル様を宜しくお願いします」
そう言われても右も左もわからないところ、私がどう宜しくすればいいのかわからなくて返事できない。
その間にもミハイルさんがさっさと外に出ていくので、私も足早にその後に続いた。
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