猫被り令嬢の恋愛結婚

玉響

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結婚編

146.初夜(8)※R18です

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「あ…………っ」

ラファエロの執拗な愛撫で、すっかり潤い解れたその部分に熱い塊を感じて、リリアーナははっとして、僅かに目を見開いた。

すると、ラファエロは至近距離でリリアーナに微笑みかける。
表情だけ見れば、いつもと変わらない彼のはずだが、繰り返される荒い呼吸と、上気した頬が彼の艶っぽさを強調しているようだった。

「初めは痛いと聞きます。辛いようならば、私の背中にしがみついて下さい。何なら爪を立てても構いませんから」

リリアーナを気遣いながらゆっくりと、ラファエロが腰を進めてくる。
先程までラファエロの指を飲み込んでいた乙女の蕾が、指とは比べ物にならないほど大きな質量のものに割り開かれていく。
圧倒的な存在感に、内臓が押しつぶされるような錯覚を覚え、リリアーナの体には自然と力が籠もった。

「…………っ、リリアーナ…………!もう、少しだけ………、力を抜いて下さい………!」

切羽詰まった様子のラファエロが、苦しそうに呟くが、現状、どうすれは力を抜くことが出来るのかすらも分からない。

「そんなことを仰られても…………っ」
「大丈夫です………。ゆっくりと息を吸って…………?」

凄まじい圧迫感に、顔を顰めるリリアーナを宥めるかのように、ラファエロがこの上なく優しい声で語りかけてきたかと思うと、声と同じくらいに優しい口吻が降ってきた。
突然の事に驚いた拍子に、ふっと体の力が抜ける。
するとラファエロはそれを待っていたかのように一気に押し入ってきた。

「んうっ…………!」

強い衝撃と共に、その部分から、鈍い痛みが広がっていく。
ただの痛みとは違い、重い鈍痛が体の中心からじわじわと広がっていくのは、何だか奇妙な感じだった。
だが、感じるのは痛みだけではない。
熱さと、苦しさと、そして段々と広がってくるじんじんと疼くような感覚。
今まで感じたどんな痛みとも違うそれは、自分が名実共にラファエロの妃となった証明であると思うと、誇らしい気分になる。

リリアーナの目尻から、ぽろりと一粒の涙が零れ落ちた。
どれほどこの日を夢見ていたのだろう。
どれほどこの瞬間を待ち望んでいたのだろう。

「リリアーナ…………」
「ラファエロさま…………」

最奥で繋がったまま、二人は同時に互いの名を呼び合っていた。
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