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真央が幼稚園へ行くようになって1ヶ月経った頃、ようやく仕事に区切りをつけた裕司の両親が帰国した。
ひとまずは裕司一人で事情を説明しに行って、もし反対されたらそのまま勝手にしようと思っていたが、世間からは変わり者と言われる両親の事。心配はあまりしていない。案の定裕司の話を聞いた両親は今すぐ兄弟を連れてこい、と涙を流しながら言ってそして今日彼らは対面を果たした。
真央はやはりまだ見知らぬ大人が怖いようで真希の膝に乗り大人しくオレンジシュースを飲んでいて、問いかけられれば一度真希と裕司の顔を見てから答える。ただの世間話や、学校のこと、色々聞きたがる母、裕子を時折母の父…裕司の祖父、松一がたしなめ、父、司は終始無言。表情筋がないのかというくらい表情が動かず、先程から真希が気にしてチラチラ見ている。
「でも、裕司。あなたと養子縁組するくらいなら私達とした方がいいと思うの」
あなたはまだ若いし、結婚する事を考えたら、と頬に手を当てて首を傾げる母の問いに俯く真希の手を握った。驚いて裕司を見る真希に微笑んで、裕子へと向き直って。
「結婚はしない。いや、結婚相手ならもうここにいる、と言うべき?」
「え、ゆ、裕司さん…!?」
以前のあれは本気だったらいいな、と思っていたがまさか本気だったとは。それも両親に堂々とカミングアウトするとは。こんな見知らぬ子供二人を養子にする、とか言い出した時点で普通の親御さんならば何を言っているんだ頭を冷やせ、となっても不思議じゃないのにその上でこんなことを言うなんて。
真希の方が焦ってしまってアワアワと裕司の家族を見たら司の目がクワッ、と開いた。
(ほら、怒ってる…)
それが普通の反応だとほんの少し寂しく思った時、裕子がころころと笑い出した。
「あなた、そんなに感激しなくてもいいじゃない」
「え?」
怒ってるんじゃないの?と首を傾げれば、裕司にもこれは感激してる顔、と言われた。真希には目が開いた事以外表情の違いがわからない。
「裕司が決めたなら私達は反対なんてしないわ。でも、真希さんの気持ちはどうなのかしら?裕司の我儘に付き合っているのなら無理しなくてもいいのよ」
矛先を向けられて、え!?と飛び上がらんばかりに動揺する兄を真央が不思議そうに見上げている。そんな真央を見て、真希、と指を絡ませてくる裕司を見て、その優しい眼差しにすっ、と動揺が収まっていくのを感じて。
父が亡くなってからの事に思いを馳せた。
父がいた頃から憧れのお兄さんだった裕司に、何かあったら頼ってくれ、と言われた時そんな迷惑はかけられない、そう思いながらも嬉しかった。彼は口先だけではなく本当に色々世話を焼いてくれて、いつでも優しくて。
援交がバレた時もそうだ。真希が相手をしていたのだってれっきとした大人達、本来ならば真希をたしなめなければならない人々。その彼らは真希を叱ってやる事もなく金を払い受け入れた。それは本物の救援などではなく、さらに闇へと落とす行為。真希を救ったのは裕司だ。本気で怒って真希の為に手を上げて、自分の方が泣いていた。
真央がいなくなった時もきっと仕事を進めたかっただろうに、何もせずずっと側にいてくれてどれ程心強かった事か。
思い出すのも辛い、彼らとの行為。あれから本当に彼らが真希の前に現れる事もなく、回収した証拠は既に真希自身の手で焼却されている。
それは裕司が言っていた信頼できる相手、笙子の兄が保管していて裕司も中は見ていない。真希だけが見たくもないが一応チラリと覗いて本物であることを確認し、全てのデータと共に焼却炉へ投げ入れた。それをどうやって手に入れたのか、彼らをどうやって遠ざけたのか教えてはもらえなかったけれど、裕司がいなければ今でも真希は彼らの言いなりだった筈だ。
こうして考えれば、本当に裕司には助けられてばかり。
笙子が裕司の彼女だと思った時、ものすごくショックを受けた。
裕司の好意は世間一般のLikeであり、恋人などに対するLoveではなかったのだと、どこかでLoveの方だといいな、と無意識に思っていたからこそあんなにショックだったのだと思う。だから裕司にこれからの人生を僕にくれ、と言われた時は耳を疑った。むしろ裕司の額に手を当てて熱を計ってしまった。
けれど、半信半疑だったそれも、今日本気だったのだと知って。
「オレ、ずっと裕司さんにはお世話になりっぱなしで、色んな事があって…、あの、こういうの言ったら引かれるかもしれないですけど、」
リストバンドの下にある傷跡。あの時裕司がいなかったらどうなっていたのだろう。真央がいなくて、あの男達からの電話を受けて、平静を保っていられた自信なんかない。
「死にたい、って、思った」
きっとあの電話を裕司がいない間に真希自身が受けていたらこの傷はもっと深いところまで達していた筈だ。一度裕司を見て、真希を安心させるように微笑み頷く裕司に真希も微笑んで。
「でも裕司さんが側にいてくれて、助けてくれて、すごく嬉しくて、…嬉しいとは違うかな…。えと、言葉にしづらいんですけど、安心する?というか…!だから、許してもらえるなら…側に、いたい、です」
懸命に言葉を探してそう告げる。嘘偽りのない真希の本音で裕司自身初めて聞くそれに僅かばかり感動していた。ぎゅ、と指に力を込めれば気付いた真希が裕司の方を向いて互いにまた微笑みあったとき。
「真希君」
低く渋みのある声に呼ばれて一瞬誰の声かと思ったら、裕子も松一も司を見ている。相変わらずの無表情に思わず緊張して言葉を待った。
「裕司から君が辛い目に遭ってきた、と聞いている。こんな愚息でも君が側にいて安心できると言うのなら私達が反対する理由はない」
がたん、と立ち上がった司はそっくりな困惑顔で見上げてくる兄弟の頭を撫で、それから真希へ向けてぎこちない微笑みを浮かべた。
「今まで一人でよく頑張ったな」
その優しい言葉に思わずぽろ、と頬を滴が滑る。瞬間また司がクワッ、と目を見開き、泣くなと怒られるのかと思えば背後の裕司が
「これは焦ってる顔」
と教えてくれた。どうやら真希を泣かせた、とおろおろしているらしい。やはり真希にその表情の変化はわからないけれど、こんなに渋くて厳格そうな顔をしているのに子供に泣かれておろおろするなんて、と泣き笑いになってしまった。
ついでに今の無表情は笑ってくれてホッとしている顔らしい。全然違いがわからない。
司はこほん、と咳払いをしてからまた真希の頭を撫で
「これからは存分に裕司に甘えるといい。それくらいの甲斐性はつけさせた」
そう言って、真央には
「じいじ、と呼んでほしい」
と言い出した。
「そうねぇ、裕司の子供っていう扱いなら私達おじいちゃんとおばあちゃんよね」
「じーじ?」
真央は未だ困惑が色濃い顔で言われた言葉を繰り返した。
(あ、これはわかる…)
今は多分喜んでいる。ぶわ、とお花が飛んだのが見えた。
しかし裕司が、なら松一はどう呼ぶのか、とボソリと呟けば松一自身が
「大きいじいじ」
と答えて
「おーきいじーじ」
真央が繰り返す。そっちもそっちでぶわわ、とお花が飛んでどうやら呼び方はそれで固定されそうだ。
「でも私の事は裕子さん、って呼んでね?」
「ばぁばじゃないの?痛!」
どこから出したのかお玉が裕司の頭を直撃して、裕子は何か言ったかしら?と光り輝く笑み。流石の裕司も
「何も」
と目を逸らした。
(ああ、いいな…)
ここはとても暖かい。
両親が揃っていた頃、母は体の弱い父をとても煙たがっていた。幼心にそんなに嫌いなのに何で結婚したんだろう、といつも思っていた。家の中はいつもひんやりしていたけれど、父の側だけは暖かかった。
母がいなくなって、父が亡くなって。こんな風に笑顔の溢れる家庭を真央に与えてやりたくて必死で頑張ってきたけれど、多分一番それを欲していたのは自分だ。
「もう君も真央も、家族の一員だよ」
見透かしたかのような言葉と共にぽん、と頭の上に乗った裕司の暖かい手に引き寄せられるまま肩に顔を埋めて、嗚咽に邪魔されて声が出ないから、うん、と頭を動かす。
それは父を失って以来ぽっかり空いていた隙間にすとんと嵌まる暖かい言葉で、裕司の腕の中はやっぱり他の誰より心地よく安心できた。
ひとまずは裕司一人で事情を説明しに行って、もし反対されたらそのまま勝手にしようと思っていたが、世間からは変わり者と言われる両親の事。心配はあまりしていない。案の定裕司の話を聞いた両親は今すぐ兄弟を連れてこい、と涙を流しながら言ってそして今日彼らは対面を果たした。
真央はやはりまだ見知らぬ大人が怖いようで真希の膝に乗り大人しくオレンジシュースを飲んでいて、問いかけられれば一度真希と裕司の顔を見てから答える。ただの世間話や、学校のこと、色々聞きたがる母、裕子を時折母の父…裕司の祖父、松一がたしなめ、父、司は終始無言。表情筋がないのかというくらい表情が動かず、先程から真希が気にしてチラチラ見ている。
「でも、裕司。あなたと養子縁組するくらいなら私達とした方がいいと思うの」
あなたはまだ若いし、結婚する事を考えたら、と頬に手を当てて首を傾げる母の問いに俯く真希の手を握った。驚いて裕司を見る真希に微笑んで、裕子へと向き直って。
「結婚はしない。いや、結婚相手ならもうここにいる、と言うべき?」
「え、ゆ、裕司さん…!?」
以前のあれは本気だったらいいな、と思っていたがまさか本気だったとは。それも両親に堂々とカミングアウトするとは。こんな見知らぬ子供二人を養子にする、とか言い出した時点で普通の親御さんならば何を言っているんだ頭を冷やせ、となっても不思議じゃないのにその上でこんなことを言うなんて。
真希の方が焦ってしまってアワアワと裕司の家族を見たら司の目がクワッ、と開いた。
(ほら、怒ってる…)
それが普通の反応だとほんの少し寂しく思った時、裕子がころころと笑い出した。
「あなた、そんなに感激しなくてもいいじゃない」
「え?」
怒ってるんじゃないの?と首を傾げれば、裕司にもこれは感激してる顔、と言われた。真希には目が開いた事以外表情の違いがわからない。
「裕司が決めたなら私達は反対なんてしないわ。でも、真希さんの気持ちはどうなのかしら?裕司の我儘に付き合っているのなら無理しなくてもいいのよ」
矛先を向けられて、え!?と飛び上がらんばかりに動揺する兄を真央が不思議そうに見上げている。そんな真央を見て、真希、と指を絡ませてくる裕司を見て、その優しい眼差しにすっ、と動揺が収まっていくのを感じて。
父が亡くなってからの事に思いを馳せた。
父がいた頃から憧れのお兄さんだった裕司に、何かあったら頼ってくれ、と言われた時そんな迷惑はかけられない、そう思いながらも嬉しかった。彼は口先だけではなく本当に色々世話を焼いてくれて、いつでも優しくて。
援交がバレた時もそうだ。真希が相手をしていたのだってれっきとした大人達、本来ならば真希をたしなめなければならない人々。その彼らは真希を叱ってやる事もなく金を払い受け入れた。それは本物の救援などではなく、さらに闇へと落とす行為。真希を救ったのは裕司だ。本気で怒って真希の為に手を上げて、自分の方が泣いていた。
真央がいなくなった時もきっと仕事を進めたかっただろうに、何もせずずっと側にいてくれてどれ程心強かった事か。
思い出すのも辛い、彼らとの行為。あれから本当に彼らが真希の前に現れる事もなく、回収した証拠は既に真希自身の手で焼却されている。
それは裕司が言っていた信頼できる相手、笙子の兄が保管していて裕司も中は見ていない。真希だけが見たくもないが一応チラリと覗いて本物であることを確認し、全てのデータと共に焼却炉へ投げ入れた。それをどうやって手に入れたのか、彼らをどうやって遠ざけたのか教えてはもらえなかったけれど、裕司がいなければ今でも真希は彼らの言いなりだった筈だ。
こうして考えれば、本当に裕司には助けられてばかり。
笙子が裕司の彼女だと思った時、ものすごくショックを受けた。
裕司の好意は世間一般のLikeであり、恋人などに対するLoveではなかったのだと、どこかでLoveの方だといいな、と無意識に思っていたからこそあんなにショックだったのだと思う。だから裕司にこれからの人生を僕にくれ、と言われた時は耳を疑った。むしろ裕司の額に手を当てて熱を計ってしまった。
けれど、半信半疑だったそれも、今日本気だったのだと知って。
「オレ、ずっと裕司さんにはお世話になりっぱなしで、色んな事があって…、あの、こういうの言ったら引かれるかもしれないですけど、」
リストバンドの下にある傷跡。あの時裕司がいなかったらどうなっていたのだろう。真央がいなくて、あの男達からの電話を受けて、平静を保っていられた自信なんかない。
「死にたい、って、思った」
きっとあの電話を裕司がいない間に真希自身が受けていたらこの傷はもっと深いところまで達していた筈だ。一度裕司を見て、真希を安心させるように微笑み頷く裕司に真希も微笑んで。
「でも裕司さんが側にいてくれて、助けてくれて、すごく嬉しくて、…嬉しいとは違うかな…。えと、言葉にしづらいんですけど、安心する?というか…!だから、許してもらえるなら…側に、いたい、です」
懸命に言葉を探してそう告げる。嘘偽りのない真希の本音で裕司自身初めて聞くそれに僅かばかり感動していた。ぎゅ、と指に力を込めれば気付いた真希が裕司の方を向いて互いにまた微笑みあったとき。
「真希君」
低く渋みのある声に呼ばれて一瞬誰の声かと思ったら、裕子も松一も司を見ている。相変わらずの無表情に思わず緊張して言葉を待った。
「裕司から君が辛い目に遭ってきた、と聞いている。こんな愚息でも君が側にいて安心できると言うのなら私達が反対する理由はない」
がたん、と立ち上がった司はそっくりな困惑顔で見上げてくる兄弟の頭を撫で、それから真希へ向けてぎこちない微笑みを浮かべた。
「今まで一人でよく頑張ったな」
その優しい言葉に思わずぽろ、と頬を滴が滑る。瞬間また司がクワッ、と目を見開き、泣くなと怒られるのかと思えば背後の裕司が
「これは焦ってる顔」
と教えてくれた。どうやら真希を泣かせた、とおろおろしているらしい。やはり真希にその表情の変化はわからないけれど、こんなに渋くて厳格そうな顔をしているのに子供に泣かれておろおろするなんて、と泣き笑いになってしまった。
ついでに今の無表情は笑ってくれてホッとしている顔らしい。全然違いがわからない。
司はこほん、と咳払いをしてからまた真希の頭を撫で
「これからは存分に裕司に甘えるといい。それくらいの甲斐性はつけさせた」
そう言って、真央には
「じいじ、と呼んでほしい」
と言い出した。
「そうねぇ、裕司の子供っていう扱いなら私達おじいちゃんとおばあちゃんよね」
「じーじ?」
真央は未だ困惑が色濃い顔で言われた言葉を繰り返した。
(あ、これはわかる…)
今は多分喜んでいる。ぶわ、とお花が飛んだのが見えた。
しかし裕司が、なら松一はどう呼ぶのか、とボソリと呟けば松一自身が
「大きいじいじ」
と答えて
「おーきいじーじ」
真央が繰り返す。そっちもそっちでぶわわ、とお花が飛んでどうやら呼び方はそれで固定されそうだ。
「でも私の事は裕子さん、って呼んでね?」
「ばぁばじゃないの?痛!」
どこから出したのかお玉が裕司の頭を直撃して、裕子は何か言ったかしら?と光り輝く笑み。流石の裕司も
「何も」
と目を逸らした。
(ああ、いいな…)
ここはとても暖かい。
両親が揃っていた頃、母は体の弱い父をとても煙たがっていた。幼心にそんなに嫌いなのに何で結婚したんだろう、といつも思っていた。家の中はいつもひんやりしていたけれど、父の側だけは暖かかった。
母がいなくなって、父が亡くなって。こんな風に笑顔の溢れる家庭を真央に与えてやりたくて必死で頑張ってきたけれど、多分一番それを欲していたのは自分だ。
「もう君も真央も、家族の一員だよ」
見透かしたかのような言葉と共にぽん、と頭の上に乗った裕司の暖かい手に引き寄せられるまま肩に顔を埋めて、嗚咽に邪魔されて声が出ないから、うん、と頭を動かす。
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