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第一章 異世界に来ちゃった
同い年のメム3人組 2
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「スナオ様!団長は?団長の事はどうお思いですか?」
そ、そんなキラキラした眼差し向けないでー!!!
「えっと、か、かっこいいと思ってるし、すごい人だな、って。あ!でもディカイアスは甘いもの好きなのかな?甘い匂いがするのがちょっと可愛い!」
「…甘い匂い…?」
「団長は甘いものは苦手な筈だが…?」
「えっ、だってバニラみたいなすごい甘い匂いしてるじゃん」
「「………」」
えぇ!?今度は何!!?二人して黙り込まないでくれよーーーー!!
「…そういえばさっき副団長もいい匂いがする、と言ってなかったか?」
「え、うん。ローゼンはミント系の爽やかないい匂い!あれは何?石鹸?服の洗剤??あ、でもティエもカモミールっぽい感じのいい匂いするよな?」
あれ?でも俺、いつティエの匂い嗅いだんだろう…?
というか思いっきり向こうの世界の名前で言ってるけど普通に伝わってるっぽいな…?向こうと全然違う名前になってるものもあれば、同じ名前の物もあるみたいだ。そういやバラもバラだったもんな。不思議。
…ってまた二人して無言なんですけどーーー!?何この沈黙!怖い…!!
「え、何…?何か変なこと言った…?」
「…それであの執着心か…。向こうも無意識下で察してるって事だろうな…」
「ああ…最初から団長は腕に抱いて王都に戻ってきましたもんね…」
「副団長は部屋に囲い込んでるしな…」
「パルティエータは?」
「ティエは護衛だ。常に側にいる。自分で志願したと聞いた」
「「…………」」
ちょっとーーー!?何なの!?俺を置いてきぼりにして話進めないでーー!!
ねえねえ!とまた袖をぐいぐい引っ張ると何だか遠い目をしたパーピュアにぽん、と肩を叩かれた。
「何ていうか…頑張れ…」
「えっ、何?何が…!?」
反対の肩をメイディが同じようにぽん、と叩く。
「何かあったら相談に乗りますからね」
「何なの?ねぇ、何の話!!?俺にもわかるように教えて!!」
二人だけでわかり合わないでくれよーーー!!
「これは僕達から伝えるべき事ではないからな。今は何も言えないが…とりあえずまあ…頑張れ!」
何その爽やかな笑顔ーー!!?初めて見ましたけど!!?
「一体何の話なんだよ!教えてくれよー!!」
「いやこれはもう…他人が口を挟める事じゃない。あと団長はお前がどう答えようとお前を逃がさないと思うぞ」
「何それ怖い!!!」
俺の称号に監禁系はなかったはずだぞ!ハッ!?これも不運の申し子効果…!!?
ん…、でもディカイアスに監禁されるとか…もしや快適ニート生活が保証されるということか…?いや、それならローゼンの方が…。今でも快適ニート生活してるようなもんだしな…っていうか俺何普通に監禁エンド目指そうとしてるんだよ!しっかりしろ!!
「俺は!農民になるんです!」
「はいはい、頑張れー」
「投げやりー!!」
そんなこんなでわぁわぁ言いつつ、美味しいワインを飲んで。気付けばべろんべろんに酔っ払った俺は、風呂場の、な?の真相も聞かないまま前後不覚になり、結局パーピュアにまたも背負われて部屋に帰ったのでした…。
そ、そんなキラキラした眼差し向けないでー!!!
「えっと、か、かっこいいと思ってるし、すごい人だな、って。あ!でもディカイアスは甘いもの好きなのかな?甘い匂いがするのがちょっと可愛い!」
「…甘い匂い…?」
「団長は甘いものは苦手な筈だが…?」
「えっ、だってバニラみたいなすごい甘い匂いしてるじゃん」
「「………」」
えぇ!?今度は何!!?二人して黙り込まないでくれよーーーー!!
「…そういえばさっき副団長もいい匂いがする、と言ってなかったか?」
「え、うん。ローゼンはミント系の爽やかないい匂い!あれは何?石鹸?服の洗剤??あ、でもティエもカモミールっぽい感じのいい匂いするよな?」
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というか思いっきり向こうの世界の名前で言ってるけど普通に伝わってるっぽいな…?向こうと全然違う名前になってるものもあれば、同じ名前の物もあるみたいだ。そういやバラもバラだったもんな。不思議。
…ってまた二人して無言なんですけどーーー!?何この沈黙!怖い…!!
「え、何…?何か変なこと言った…?」
「…それであの執着心か…。向こうも無意識下で察してるって事だろうな…」
「ああ…最初から団長は腕に抱いて王都に戻ってきましたもんね…」
「副団長は部屋に囲い込んでるしな…」
「パルティエータは?」
「ティエは護衛だ。常に側にいる。自分で志願したと聞いた」
「「…………」」
ちょっとーーー!?何なの!?俺を置いてきぼりにして話進めないでーー!!
ねえねえ!とまた袖をぐいぐい引っ張ると何だか遠い目をしたパーピュアにぽん、と肩を叩かれた。
「何ていうか…頑張れ…」
「えっ、何?何が…!?」
反対の肩をメイディが同じようにぽん、と叩く。
「何かあったら相談に乗りますからね」
「何なの?ねぇ、何の話!!?俺にもわかるように教えて!!」
二人だけでわかり合わないでくれよーーー!!
「これは僕達から伝えるべき事ではないからな。今は何も言えないが…とりあえずまあ…頑張れ!」
何その爽やかな笑顔ーー!!?初めて見ましたけど!!?
「一体何の話なんだよ!教えてくれよー!!」
「いやこれはもう…他人が口を挟める事じゃない。あと団長はお前がどう答えようとお前を逃がさないと思うぞ」
「何それ怖い!!!」
俺の称号に監禁系はなかったはずだぞ!ハッ!?これも不運の申し子効果…!!?
ん…、でもディカイアスに監禁されるとか…もしや快適ニート生活が保証されるということか…?いや、それならローゼンの方が…。今でも快適ニート生活してるようなもんだしな…っていうか俺何普通に監禁エンド目指そうとしてるんだよ!しっかりしろ!!
「俺は!農民になるんです!」
「はいはい、頑張れー」
「投げやりー!!」
そんなこんなでわぁわぁ言いつつ、美味しいワインを飲んで。気付けばべろんべろんに酔っ払った俺は、風呂場の、な?の真相も聞かないまま前後不覚になり、結局パーピュアにまたも背負われて部屋に帰ったのでした…。
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