二分の一の世界

ナナメ

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第二章

精霊の力

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 その日から空良は本当にほぼ毎日俺の……その、……そこを慣らす為に体を重ねるようになった。
 俺がイかされるばっかで空良はイかない日とかもあって、正直俺の方がどうにかなりそう。それに、宿屋の時はまだしも野宿の時はいくらなんでも嫌だ、って言ったのにテントに引きずり込んで攻め立ててくる。
 だから俺達が夜中何してるかなんて護衛の3人にはバレバレなわけでものっっすごく居たたまれない。
 空良が平然としてるのが腹立つんだけど!腹立つんだけど、でも拒否できない俺にも否はある。秕達が気付かないフリ、というか何も言ってこないのがせめてもの救いかなぁ。

 それと、いつの間にか俺が宝珠探しに出てるって噂は他の町にも広まってるみたいで町に入るとちょいちょいその噂を聞く。
 大体みんな『頑張ってほしい』『きっと見つけてくれる』みたいな事を言ってて、正体隠して側を通りながら半分は自分の為だけど、それで喜ぶ人がいるなら頑張ろうって思った。

 旅も空良との仲も相変わらず順調で…順調に俺の体も開発されちゃってるそんなある雨の日。

「なぁんかやな気配するっスね~」

 案山子が言いながら槍を構え空良が俺を引き寄せて、空良の防水マントから流れる雨水が顔にかかって目を閉じた、次の瞬間。

「ッガァァァーーーッ!!!」

「……っ!?」

 突き飛ばされて倒れた背後から獣じみた、いやむしろ獣の咆哮。慌てて振り返って息を呑む。

「空良……ッ!」

 俺の周りには護衛の3人がいて、間から覗けば辺りは普通の狼の2倍はありそうな魔狼の群れに取り囲まれてる。
 俺を突き飛ばした空良の腕には魔狼の1匹がガッチリ食らいついてた。咄嗟にナイフで完全に口を閉じるのを阻止したおかげで切断には至ってないけど流れ出た血が半端じゃない。
 しかも魔狼の多くが手負いだと見定めたらしい空良に狙いをつけて、空良も必死に応戦してるけど四方からの攻撃に追い詰められていく。

「や、やだ!空良!秕、空良を助けて!」

「どうして?」

 空良に駆け寄ろうとした俺の腕をキツく掴みながら魔狼を銃で撃ち抜いた秕は冷たい瞳で俺を見下ろした。

「空良は俺の……っ」

「あの男が何であれあいつさえいなければ姫が城を出ることはなかった。……城で大人しくしてないからこんな目に合うんだよ。いい勉強になったでしょう?」

「秕、口が過ぎますよ」

「先輩マジキツイっスよ、それ~」

 そう言う3人は本当に空良を助けるつもりがないみたいで俺の側を離れずに寄ってくる魔狼だけを叩き伏せる。
 ついに空良は大木を背に追い詰められた。魔狼も近寄らなければ何もしない俺達に用はないとばかりに弱った獲物に向かう。

「やだ!嫌だ!お願い秕!お願い……!何でもする!城にも帰るから空良を助けて!雨音……ッ案山子!お願いします……っ、お願い、お願いだから空良を……ッ」

「……これで、学習してね」

 秕の告げた絶望的な一言に頭は真っ白になった。
 空良が最後の足掻きとばかりに刃の欠けたナイフを構える。スローモーションのような光景の中、ふ、と聞こえたのは丁寧な物言いなのに少し甲高い無邪気な子供のような声。

『手を貸してあげましょうか?』

 何?なんて疑問を持つ間もなくジワジワと背中が熱を持っていく。と、同時に頭に流れ込む映像、さらさら流れる水と木々の芽吹く土、それからキラキラ楽しそうに円を描きながら踊る小さな光。

『……さぁ、唱えて』

 言われるまま、流れ込む名前を喚ぶ。

「“龍神”……ッ!!」

 俺の叫びと共に空良の周りの土がボコリと盛り上がった。

「これは……」

 驚く空良の前でまるで蛇のようにボコボコうねる土の塊に魔狼達が飛び退き低く唸る。
 一際大きく土を跳ね退け地中から這い上がったのは土の龍。一声吼えると吸った雨水を高速で吐き出し魔狼の体を貫いて、うねる体に噛み付かれ崩されても周りの土を吸収し元に戻りながら尾の部分で魔狼を叩き潰す。

「!姫!」

 呆然としてる秕の力が弛んだ隙にその手を振りほどいて駆け出すと、土の龍は俺と空良を守るように周りを囲んでくれた。
 魔狼は突然の強敵に怯んで耳を寝かせてやや遠巻きに様子を窺ってるけど、もうそんなのはどうでもよかった。その土の龍が俺達を守ってくれるって何故か確信があったからだ。
 木を背にズルズルと座り込む空良に合わせてしゃがんで出血の止まらないその腕をとる。

「浅葱、怪我……ない?」

「バカ!怪我してんのはお前だろ!」

 無事な手で俺の頬を撫でる空良を思わず怒鳴って、少ない荷物の中から止血帯を取り出した。
 案山子に回復魔法唱えて貰えば早いけど、万が一に備えて手当ての道具はみんな持ってるし方法も教えてもらってる。
 その時は本当にその知識を使う時がくるなんて思ってなかった。でも今空良の治療をして、って頼んでも護衛の3人がしてくれる筈ないのはわかってる。下手したら無理矢理空良と引き離されて、そのまま空良放置で先に進むくらいやってのけるだろう。

(そんなの絶対嫌だ!)

 教えてもらった通りに縛って何とかしようとしてるのに、僅かに量が減ったものの血が止まらなくて気ばかり焦るから余計に上手くいかなくて。

「……っう……ッ」

「ご、ごめ……っ、」

 空良の小さな呻きにビクッと手を離しかけて耐える。今の俺に周りを見る余裕がないからわかんないけど、俺達の周りは未だ土の龍が守ってくれてて魔狼どころか護衛の3人だって入れない有り様。
 そんな中懸命に手当てを続けるのに状況は変わらない。

「やだ、やだ……っ、空良……、やだよ……」

 何で俺はこんなに役に立たないんだろう。
 誰かがいないと何も出来ない、俺一人じゃ大切な人さえ助けられない。
 他人の願いは叶えられるのに、何で俺の願いは叶えてもらえないの?

「死んじゃやだ、空良……」

 空良が小さく微笑んだ。

「……ごめん、浅葱」

「ごめんって何だよ!ばか!ふざけんな……っ!謝るな!死んじゃやだ……っ、死なないで!」

 冷えた指先が俺の唇をなぞる。

「じゃあ、……好き、って言って?浅葱、俺の事好き?」

「好き、好きだよ!だから……お願い……、死なないで……っ」

「……ごめんね、浅葱」

 謝るな!って怒鳴ってやろうとした俺を抱き寄せて、もう一度ごめん、って呟いた空良は何故かくすくす笑い出した。

「……空良?」

 走馬灯でも見て笑ってるのかと怖くて怖くて泣きながら見上げたら

「ごめんね。傷、そんなに深くないから死なないよ」

 なんて言われて、暫く言葉の意味を考える。
 傷、そんなに深くないから?深くないって言った?深くないって何だ?思ったほど酷くないって事か?酷くないって何だ?酷くないって、死ぬような傷じゃないって事か?

「雨と混じって血が沢山出たっぽく見えるけど」

 ほら、って見せられた傷口は確かにジワジワ血が滲み出してるけどさっき見たときより明らかに少ない。さっきはもっとドバー!ってなってたっぽく見えたのに……錯覚?
 てゆーかそんな事より!

「……お前……っ!わかってて騙したのか!」

「騙してないよ。俺一言も死にそうとか言ってないもん」

 死にそうな人間が死にそう、とか自己申告するもんか!

「ひ、人を何だと思ってんだ!ふざけんな!俺はホントに空良が死ぬかと思って……っ!!」

 頭ひっぱたいて、それだけじゃ足りなくてバシバシ殴ってたらどんどん涙が溢れてきて止まらない。
 空良が死ぬかもって恐怖、勘違いだった安堵、騙されてた腹立たしさがごちゃ混ぜになってボロボロ、ボロボロ、次から次に溢れて落ちる。

「……ごめん、ちょっと悪ふざけが過ぎた」

「……っ、お前なんか嫌いだ……!バカ!」

「うん、ごめん……。俺の為に必死になってくれる浅葱が可愛くてつい……。ごめんね?」

「ごめんで済んだら閻魔大王がリストラされるわ!」

 何それ、って笑った空良が俺を抱き寄せる。胸元に寄せた耳に空良の鼓動が伝わってきて、あぁ、ホントに生きてるって実感。

「浅葱、ごめんね。大好きだよ」

「そっ、そんなんで誤魔化されないからな!」

 デコチューで誤魔化せないくらい酷いことしたんだから!

「ごめんってば。だって浅葱がホントに俺の事好きなのか不安だったんだもん」

「何でだよ!」

「……だってね、浅葱からちゃんと好きって言ってもらったことなかったから」

 言ったよ!って言いかけて思い出す。最初に告白されたとき、俺の返した返事は何だった?

 ――俺も、空良の事好き……?なのかも……

「あ……」

 空良は沢山好きだって言ってくれたのに、それが、え、ええええっちの最中で返事できなかったり、他の時だって頷くだけだった。俺から空良には一言も明確な言葉を伝えてない。
 そりゃ最初はただ会えた嬉しさ、向こうの世界を知ってる人と離れたくなかったってだけで流されるままに付き合ったけど、何度も好きだって言われる内にそれが嬉しくなってたのに。

「……」

 空良が好きって言ってくれるから嬉しくて心地好くて安心してたけど、俺は空良を不安にさせてたんだ。

「ごめん……。あの、俺……その、」

「うん」

「ちゃんと、……好き……だから、」

 雨に掻き消されそうな小さな小さな声しか出せなかったけど空良はやっと聞けた、って嬉しそうに笑って強く抱き締めてくる。
 その心音を聞きながら

「だから、もうこんなふざけ方すんな……」

 擦り寄って言ったら空良はもう一度ごめんね、って謝って頭にキスをして、そんな空良にしがみついて心音に耳を傾けてたら

『ぅふふふふ……』

 何とも不気味な含み笑いが。

「誰だ!?」

 土の龍は未だに俺達を囲んでるから外の秕達じゃない。と、いうか聞こえたのは女の声だから秕達ではあり得ない。もちろん辺りを見回す空良の物でもない。
 警戒感もあらわにキョロキョロしていると……。

『やだわ、貴女ダメじゃない』

『だってもう耐えられなくて。うふふふふ……』

『黙ってたらちゅーぐらいしてくれたかも知れないのに!』

『あら、本当ね。もったいない事したわ。でも……うふふふふふふふふ……』

「ど、……どちら様ですか」

 最初の威勢はどこへやら。会話の内容もさることながら、その含み笑いが何とも不気味でつい及び腰になる。そこへポンッと可愛らしい破裂音をたてて出現したのは小さな妖精達だった。

『驚かせてごめんなさいね』

 金髪、碧眼、爽やかな若草色のドレスに身を包んだ手の平サイズの見た目そっくり、そして可憐な少女達――だか淑女達だか――は、虹色に輝く背中の羽を忙しなくパタつかせながら俺達の周りを回ってる。
 妖魔族フェアリーだと言う彼女達の姿にふとさっき頭に流れ込んだ映像を思い出した。

「……もしかして、これ……」

 土の龍を見上げたらフェアリーの一人がコクコク頷きながら俺の肩に乗る。

『そうよ、ドロシー!私達の王様!』

「王様……?どういうことだ?」

『あら?今度のドロシーは何も知らないのね。そこも可愛いわ。うふふふふ……』

 肩に乗ったのとは別のフェアリーが答えて笑う。その含み笑いは怖いからやめて欲しい……、とは言えず首を傾げていると。

『私達精霊の声を聞けるのは柱である者だけ。長く人と共に在り人語を話せるようになった者もいるけれど、そうじゃない、言葉を持たぬ精霊の声を貴方は聞ける。聞けるのは世界の中心である柱だけ。世界の中心、私達の王様。使役していない全ての精霊、要素を操れるもの』

 …何かよくわかんなかったけど、とりあえず柱は精霊の声が聞けて、他の人は何言ってるかわからないってこと?要素を操るって何だ?
 首を傾げたまま空良を見ると空良も首を傾げてて、俺と目が合うと

「何か話してるの?」

 って不思議そう。

「?空良には何て聞こえるんだ?」

「んー、昭和のゲームの会話の音…?」

 わかる人にしかわからない!うちは母親が昔のゲーム持ってたから知っているけど……でもそうか、あんな風に聞こえるのか……。

『ねぇ、それより早くちゅーして?』

「はい!?」

 土の龍を作って守ってくれたフェアリー達に感謝の言葉を述べる前に爆撃を食らった。
 ちゅーして?ちゅーしてって言った!?

『やだわ、照れなくてもいいのよ。恋人同士なんでしょう?』

『でもあの護衛に邪魔されて逢瀬もままならない……』

『けれどもそんな障害が二人の仲をさらに熱く、厚く……』

『あぁ、いっそ二人だけで逃げられたらどんなにか……!』

『でもダメ、ダメなのよ……。ドロシーは自分一人の物ではない……』

「あのー……」

『そんなわけで周りは塞いであげたわ!これで無粋な邪魔は入らない!思う存分イチャついて頂戴!何ならちゅーの先までいっても構わないわ!』

「構うわ!」

 何言ってんのこいつら!?
 思わず素で突っ込んできょとんとしている空良を見た。今の内容を空良に知られるわけにはいかない。こいつは絶対面白がってやるに違いない。
 そう思ってそろそろここを出してもらおうって言う前に。

「?何?」

 空良の周りを回ってるフェアリーが俺と空良を交互に指差し、俺の肩に乗ったフェアリーと含み笑いが怖いフェアリーが口をくっつけるフリをする。

「わー!もう!やめろよ!」

 空良にバレちゃうだろ!っていうその反応こそがダメだったと思う。ほんの数秒考えた空良はニヤリと笑った。

「キスしろって事?」

 途端にフェアリー達の羽が朝日の如く輝き出して揃ってコクコクと激しく頷く。俺は嫌な汗をかきつつソロリと空良の顔を窺った。

「ふぅん……」

 空良は完全に面白がっている顔だ。さっきまでのしおらしさはどこへやった!って叫ぶ前に顎をツイ、と掬われる。

「そ、空良……?」

「何だかよくわかんないけど、この子達が助けてくれたんだよね?」

 それに関しては間違いないし感謝もしてる。けどそれとこれとは別問題だ。

「ちょ、やだ……って」

「どうして?」

 吐息のかかる近い距離。フェアリー達が今か今かと固唾を飲んで見守っているのが何とも恥ずかしい。

「こ、んな……見られてたら……!」

「恥ずかしい?」

「当たり前だろ!」

「そう?俺はみんなに見せつけてやりたいけどね」

 特に外の奴らに、って呟きは聞かなかった事にして空良の胸を押す……前に唇が重なった。
 キャッ、なんて可愛らしい悲鳴をあげつつもガン見な矛盾しまくりのフェアリー達が見守る中

「……ぅ、む……っんんー!」

 流石に舌までは入れてこなかったけど、吸い付いたまま離れない。

「ンー!!……っぷはっ!」

「満足してもらえたかな」

 ハーハーと懸命に息を吸い込む俺と俺を胸に抱き寄せ髪を梳いてみせる余裕な空良。フェアリー達はキャア!と歓声を上げて

『新刊は決まりね!』

『ドロシー、愛と苦悩の日々』

『俺の苦悩を癒せるのはお前だけ……』

 口々に意味不明な事を叫ぶ。

『イイモノ見せてもらったわ!有り難うドロシー!』

『困ったことがあったらいつでも喚んでちょうだい?お礼は……うふ、うふふふふ、うふふふふふふふふ』

「怖い怖い!!何なんだよ、もう!」

『じゃあね、ドロシー!よい旅を』

 憧れの先輩と話をした下級生女子の如くキャー!っと騒ぎながら消えていくフェアリー達を見送ってため息を1つ。

「何か……疲れた……」

 思い出したかのように背中がジリジリと痛みだして空良の胸に倒れ込む。

「浅葱!?」

 焦った空良の叫びを聞きながら遠退いていく意識の中最後に思ったのは

(今後何があってもとりあえずフェアリーだけは絶対喚ばない……)

 という決意だった。

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