120 / 160
120
しおりを挟む
「奈津──もう、寝たのか?」
「起きてます……でも、何だか眠くって」
「ああ、いいよ。もう寝よう」
体を起こそうとする奈津にそう言って、成瀬は部屋の明かりを落とし、サイドテーブルにミネラルウォーターを置いた。
布団を持ち上げて、体がベッドに滑り込んでくる。
「向こうむいて」
「ん……」
いつものように、左腕が奈津の首の下を通って巻き付き、右腕が体を抱きすくめた。
後ろから抱きしめられるこの体勢は、とても安心する。今日の妙な不安感も完全には拭いきれてはいないものの、包み込まれる感覚に安堵が広がった。
風呂上がりのせいか、背中に密着する体はいつもより熱い。足が絡め取られて、身動きが取れなくなる。
ふんわりと石鹸の香りが漂うと、成瀬の頭がごそごそと動いた。
「お前、いい匂いだな」
奈津の髪に鼻を擦り付けて、後ろからくぐもった声が聞こえた。
「奈津……もうあの人と、2人きりにならないでくれ」
「え?」
あの人とは、高嶺のことだろうか。
「心配なんだ。約束して」
高嶺の何が、そんなに心配なのだろう。
「あの、でも高嶺支配人は、」
「約束して」
抱きしめる腕に、力がこもった。
「……分かりました。できるだけ──あっ」
成瀬の右手が、パジャマの上から奈津の乳首をきゅっと抓った。
「できるだけじゃ、だめだ。約束しろ」
「いっ、いたいっ」
「……お前は、俺のものだろう?」
今度はゆるゆると乳首を擦り上げてくる。すっかり慣れてしまった奈津の体は、すぐに甘く疼き始めた。
「ん……」
「俺のものだって、もっと実感させて」
「あ、……んん……」
足の間を太ももで擦り上げられて、奈津はびくりと体をしならせる。
「奈津」
成瀬の右手がパジャマの下に滑り、体をまさぐる。熱い唇が、うなじに押し当てられる。
「ああ……」
ぞくぞくとした快感が、奈津の背筋を這い上がった。
「起きてます……でも、何だか眠くって」
「ああ、いいよ。もう寝よう」
体を起こそうとする奈津にそう言って、成瀬は部屋の明かりを落とし、サイドテーブルにミネラルウォーターを置いた。
布団を持ち上げて、体がベッドに滑り込んでくる。
「向こうむいて」
「ん……」
いつものように、左腕が奈津の首の下を通って巻き付き、右腕が体を抱きすくめた。
後ろから抱きしめられるこの体勢は、とても安心する。今日の妙な不安感も完全には拭いきれてはいないものの、包み込まれる感覚に安堵が広がった。
風呂上がりのせいか、背中に密着する体はいつもより熱い。足が絡め取られて、身動きが取れなくなる。
ふんわりと石鹸の香りが漂うと、成瀬の頭がごそごそと動いた。
「お前、いい匂いだな」
奈津の髪に鼻を擦り付けて、後ろからくぐもった声が聞こえた。
「奈津……もうあの人と、2人きりにならないでくれ」
「え?」
あの人とは、高嶺のことだろうか。
「心配なんだ。約束して」
高嶺の何が、そんなに心配なのだろう。
「あの、でも高嶺支配人は、」
「約束して」
抱きしめる腕に、力がこもった。
「……分かりました。できるだけ──あっ」
成瀬の右手が、パジャマの上から奈津の乳首をきゅっと抓った。
「できるだけじゃ、だめだ。約束しろ」
「いっ、いたいっ」
「……お前は、俺のものだろう?」
今度はゆるゆると乳首を擦り上げてくる。すっかり慣れてしまった奈津の体は、すぐに甘く疼き始めた。
「ん……」
「俺のものだって、もっと実感させて」
「あ、……んん……」
足の間を太ももで擦り上げられて、奈津はびくりと体をしならせる。
「奈津」
成瀬の右手がパジャマの下に滑り、体をまさぐる。熱い唇が、うなじに押し当てられる。
「ああ……」
ぞくぞくとした快感が、奈津の背筋を這い上がった。
0
お気に入りに追加
40
あなたにおすすめの小説




百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる