48 / 160
48
しおりを挟む
奈津の欲望は既に張り詰め、下着を持ち上げて存在を主張していた。成瀬の指先は、変化したその部分を下着の上からするりとひと撫でし、そのまま太ももに降りていった。
「は、んん……」
たったそれだけの刺激に、腰が震える。
成瀬は太ももの内側に手を差し入れると、際どいところを掠めるように、するりと撫でた。無意識のうちに、足が開いてゆく。その間に、ぐいと体が押し入り、更に足が開いてしまう。
太ももを、熱く乾いた手がするすると這った。
「ん……」
足を掬い上げられ、膝を立たせて折り曲げられる。その膝頭に唇を当て、ちろりと舌を這わせてくる。
「ん、ん……っ、」
くすぐったいような舌の感触に、奈津の体はぴくぴくと揺れた。
膝の丸みに舌を這わせながら、その手は再度太ももの際どいところを何度も掠め、ふくらはぎから足の先へとなめらかに滑ってゆく。肝心なところには触れないその手の何とも言えないはがゆさに、奈津の体は焦らされていった。
(っ、触って、ほし……)
もぞもぞと腰が揺れて、もどかしさだけが募ってゆく。一番触って欲しいところを触ってもらえないまま、体中が敏感になってゆく感覚に、目にはじわじわと涙が浮かんだ。
「あぁ……うぅ、んっ」
その吐息に涙が混じっていることに気付いた成瀬が、顔を上げる。体を起こして近づくと、奈津の顔を覗き込んだ。
「奈津……泣くな」
そう言うと、奈津の目尻に唇を寄せる。
「ん……んっ、ふ」
頬に触れる唇にすら、感じてしまう。
甘い吐息を吸い取るように唇を塞がれると、奈津はたまらず成瀬の頭に手を伸ばし、爪を立てるようにして髪を乱した。
「んっ、んっ」
自ら差し出した舌をきつく吸い上げられ、その痛みすら気持ちいい。深い口づけに意識がさらわれそうになったその時、成瀬の右手が奈津の下着の中に、するりと入った。
「んあっ! んんぅっ」
反射的に仰け反ったはずみで、唇が離れる。
張り詰めすぎた奈津の欲望は、待ち侘びた刺激で今にも達してしまいそうだった。成瀬の手の中で、びくびくと限界を訴えている。
「1回、出しとけ」
「あ、あ、いやっ、いやっ、やめ……」
下着の中でゆるゆると動き出した手に、思わず腰がくねる。成瀬は体をずらし、奈津の下着を一気に引き下げると、さっと足から抜き去った。
先走りの蜜に濡れそぼった自身が、外気にひやりと晒される。自分でも驚く程濡れていることを思い知り、かっと羞恥に駆られる。身を捩る暇もなく絡みつく長い指に、奈津は瞬時に息を詰めた。
「はぁっ、んんっ! ……あ……っ」
ぬるぬるとした先端に軽く爪を立てられ、電流のようなものが走る。
奈津は限界だった。
「あ、あ……なる、せさ……も、もっ」
「イっていいぞ。ほら、声出していいから」
「っ! やっ……っ……あっ……」
奈津は唇を噛んで声を抑えようとするが、叶わない。
絡めた指は、動きを早めて巧みに擦り上げ、追い詰める。成瀬が奈津の下半身に顔を寄せる。そして、その先端をぺろりと舐めた、その瞬間──
「ゔぅぅっ! んんぅっ! くっ……」
体を弓なりに反らして、奈津は急激に達してしまった。爆ぜた欲望はどくんと大きく脈打ち、白濁した体液は胸元まで飛び散った。
「はっ、はっ、あっ……は……」
どくん、どくんと遠ざかる余韻に、ぐったりと力が抜け落ちてゆく。
体中に愛撫を施され神経が過敏になっていたからなのか、こんなに気持ちのいい射精は初めてだと、奈津は思った。
全身が、蕩けるように甘だるい。
「は、んん……」
たったそれだけの刺激に、腰が震える。
成瀬は太ももの内側に手を差し入れると、際どいところを掠めるように、するりと撫でた。無意識のうちに、足が開いてゆく。その間に、ぐいと体が押し入り、更に足が開いてしまう。
太ももを、熱く乾いた手がするすると這った。
「ん……」
足を掬い上げられ、膝を立たせて折り曲げられる。その膝頭に唇を当て、ちろりと舌を這わせてくる。
「ん、ん……っ、」
くすぐったいような舌の感触に、奈津の体はぴくぴくと揺れた。
膝の丸みに舌を這わせながら、その手は再度太ももの際どいところを何度も掠め、ふくらはぎから足の先へとなめらかに滑ってゆく。肝心なところには触れないその手の何とも言えないはがゆさに、奈津の体は焦らされていった。
(っ、触って、ほし……)
もぞもぞと腰が揺れて、もどかしさだけが募ってゆく。一番触って欲しいところを触ってもらえないまま、体中が敏感になってゆく感覚に、目にはじわじわと涙が浮かんだ。
「あぁ……うぅ、んっ」
その吐息に涙が混じっていることに気付いた成瀬が、顔を上げる。体を起こして近づくと、奈津の顔を覗き込んだ。
「奈津……泣くな」
そう言うと、奈津の目尻に唇を寄せる。
「ん……んっ、ふ」
頬に触れる唇にすら、感じてしまう。
甘い吐息を吸い取るように唇を塞がれると、奈津はたまらず成瀬の頭に手を伸ばし、爪を立てるようにして髪を乱した。
「んっ、んっ」
自ら差し出した舌をきつく吸い上げられ、その痛みすら気持ちいい。深い口づけに意識がさらわれそうになったその時、成瀬の右手が奈津の下着の中に、するりと入った。
「んあっ! んんぅっ」
反射的に仰け反ったはずみで、唇が離れる。
張り詰めすぎた奈津の欲望は、待ち侘びた刺激で今にも達してしまいそうだった。成瀬の手の中で、びくびくと限界を訴えている。
「1回、出しとけ」
「あ、あ、いやっ、いやっ、やめ……」
下着の中でゆるゆると動き出した手に、思わず腰がくねる。成瀬は体をずらし、奈津の下着を一気に引き下げると、さっと足から抜き去った。
先走りの蜜に濡れそぼった自身が、外気にひやりと晒される。自分でも驚く程濡れていることを思い知り、かっと羞恥に駆られる。身を捩る暇もなく絡みつく長い指に、奈津は瞬時に息を詰めた。
「はぁっ、んんっ! ……あ……っ」
ぬるぬるとした先端に軽く爪を立てられ、電流のようなものが走る。
奈津は限界だった。
「あ、あ……なる、せさ……も、もっ」
「イっていいぞ。ほら、声出していいから」
「っ! やっ……っ……あっ……」
奈津は唇を噛んで声を抑えようとするが、叶わない。
絡めた指は、動きを早めて巧みに擦り上げ、追い詰める。成瀬が奈津の下半身に顔を寄せる。そして、その先端をぺろりと舐めた、その瞬間──
「ゔぅぅっ! んんぅっ! くっ……」
体を弓なりに反らして、奈津は急激に達してしまった。爆ぜた欲望はどくんと大きく脈打ち、白濁した体液は胸元まで飛び散った。
「はっ、はっ、あっ……は……」
どくん、どくんと遠ざかる余韻に、ぐったりと力が抜け落ちてゆく。
体中に愛撫を施され神経が過敏になっていたからなのか、こんなに気持ちのいい射精は初めてだと、奈津は思った。
全身が、蕩けるように甘だるい。
1
お気に入りに追加
40
あなたにおすすめの小説




百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

寮生活のイジメ【社会人版】
ポコたん
BL
田舎から出てきた真面目な社会人が先輩社員に性的イジメされそのあと仕返しをする創作BL小説
【この小説は性行為・同性愛・SM・イジメ的要素が含まれます。理解のある方のみこの先にお進みください。】
全四話
毎週日曜日の正午に一話ずつ公開
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる