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あの頃、お茶会で親しくなりたい相手に紅茶を注いであげるのが流行っていた。
貴族が家で開くお茶会や、王城での王妃や王太子妃主催のお茶会では、そのために小さなポットを何個も用意してあり、九歳のイライザも、隣同士で注ぎ合ったり、他の令嬢の所へ注ぎに行ったりと周りと同様にその流行を楽しんでいたのだ。
「王子様に紅茶を注いで差し上げたら?」
ある日、王城でのお茶会で、誰かがイライザに囁く。
「王子様に?」
イライザは上座で王太子妃と並んで座るグレイを見た。
王族特有の紫の髪に紫の瞳、端正な顔立ちの、イライザより一つ歳上のグレイは、お茶会でも男の子とは話しても女の子とはあまり話しをしているのを見た事がなかった。
お人形みたいにきれいな王子さま…
殿下は男の子だからお茶会とかは好きじゃないのかしら?今もつまらなそうに見える。
お茶をついだらお話ししてくれるかな?ちょっとでも笑ってくれたらうれしいかも。
イライザは張り切ってグレイの座る席の方へ近付くと、
「グレイ殿下、おつぎしてもよろしいでしょうか?」
とグレイに話し掛ける。
よし。こうしゃく家のれいじょうとして正しいことばづかいができたわ。
「ありがとう」
グレイがイライザの方を見てほんの少し口角を上げた。
笑った?ううん。まだ、ほんとうに笑ったんじゃないわ。
イライザはワゴンに置いてあったポットを両手で持つ。
いつも注ぎ合うポットより少し大きめのポットにはなみなみと紅茶が入っていて、傾けると、バランスを崩して…
バシャッ。
カップではなく、グレイの腿の上に置かれた手に、紅茶が溢れた。
「!」
「…っ」
グレイが顔を歪めて手を押さえる。
ど…どうしよう!?
イライザが青褪めてポットを持ったまま立ち尽くしていると、傍に居た侍女や、貴族の奥方、小さな令嬢たち何人かがイライザを押しのけ、グレイを取り囲んだ。
「殿下、大丈夫ですか!?」
「手袋を取って…」
「冷やした方が…」
「このハンカチを使って…」
「そこの水で濡らして…」
グレイの周りの緊迫した空気に押されて、イライザは数歩後退る。
「王子に紅茶をかけるなんて、謝罪だけでは済まないのでは?」
周りで見ていた者からの言葉がイライザの耳に届いた。
どうしよう。
どうしよう。
どうしよう。
あ…あやまらなくちゃ。
「……ご」
ごめんなさいと言おうとしても、声が出ない。じんわりと涙が滲んだが、イライザはそれをぐっと堪えた。
すると、ずっと下を向いていたグレイが顔を上げ、イライザと目が合う。
「大した事ないよ」
笑顔で、グレイは言った。
-----
翌日、父であるフォスター侯爵と謝罪に訪れたイライザ。
王宮の応接室に王太子妃の母と共に入って来たグレイのはいつものように手袋をしていた。
「この度は娘が大変申し訳ありませんでした」
父が深く頭を下げて、イライザもそれに倣い頭を下げた。
「も…もうしわけありません…」
どうにか言葉を絞り出す。涙が浮かぶが、泣いちゃだめ、とイライザは必死で堪える。
「火傷もしていないし、大丈夫だから顔を上げて頂戴」
王太子妃が優しく言う。
「寛大なお言葉、誠にありがとうございます」
父がそう言って頭を上げる。
イライザも遅れて頭を上げると、涙で潤んだ視界にグレイの姿が写った。
口角を上げてイライザを見ている。
…許して、くださった、の?
「イライザ…だったかな?」
グレイが言うと、イライザは背筋を伸ばして「はい」と言う。
「態とではないのだから、気にしなくて良いよ」
「…あり…がとうござい…ます」
優しい表情と声に、涙が流れるのを我慢し過ぎて途切れ途切れになりながら言うイライザ。
「ふっ。あはは」
我慢し過ぎて眉と口元がプルプルと震えるイライザを見て、グレイは思わず笑い出した。
ドキン。とイライザの心臓が鳴る。
「まあグレイ、女の子を見て笑うなんて失礼よ」
鷹揚に王太子妃が言うと、グレイは口元を押さえながらイライザを見て「ごめん」と苦笑いしながら言った。
「いいえ…」
急にドキドキと鳴り始めた胸を押さえてイライザは視線を床へと落とす。
高鳴る心臓は、許された安心感だとその時のイライザは考えていた。
帰りの廊下で王宮の侍女の声が聞こえて来るまでは。
「グレイ殿下の火傷、酷いの?」
「ええ。手の甲に水脹れができて…手袋をつける時も痛そうだったわ」
「でも火傷をした事は王太子妃殿下にも内緒にして欲しいと言われたんでしょう?」
「そうなのよ」
侍女たちの声に目を見開くイライザ。
前を歩いていた父が、振り向いてイライザの手を取った。
「グレイ殿下はお優しい方だな」
父がイライザと手を繋いで歩きながら小声で言う。
笑顔のグレイを思い出して、また心臓がドクンと鳴った。
王子に火傷を負わせたとなると、イライザも父侯爵も無罪放免とはいかないだろう。グレイはイライザたちを慮って火傷を隠してくれたのだ。
まだ九歳の幼い頭で、イライザはそれを悟る。
「……はい」
極小の声で応えたイライザの顔は真っ赤だった。
あの頃、お茶会で親しくなりたい相手に紅茶を注いであげるのが流行っていた。
貴族が家で開くお茶会や、王城での王妃や王太子妃主催のお茶会では、そのために小さなポットを何個も用意してあり、九歳のイライザも、隣同士で注ぎ合ったり、他の令嬢の所へ注ぎに行ったりと周りと同様にその流行を楽しんでいたのだ。
「王子様に紅茶を注いで差し上げたら?」
ある日、王城でのお茶会で、誰かがイライザに囁く。
「王子様に?」
イライザは上座で王太子妃と並んで座るグレイを見た。
王族特有の紫の髪に紫の瞳、端正な顔立ちの、イライザより一つ歳上のグレイは、お茶会でも男の子とは話しても女の子とはあまり話しをしているのを見た事がなかった。
お人形みたいにきれいな王子さま…
殿下は男の子だからお茶会とかは好きじゃないのかしら?今もつまらなそうに見える。
お茶をついだらお話ししてくれるかな?ちょっとでも笑ってくれたらうれしいかも。
イライザは張り切ってグレイの座る席の方へ近付くと、
「グレイ殿下、おつぎしてもよろしいでしょうか?」
とグレイに話し掛ける。
よし。こうしゃく家のれいじょうとして正しいことばづかいができたわ。
「ありがとう」
グレイがイライザの方を見てほんの少し口角を上げた。
笑った?ううん。まだ、ほんとうに笑ったんじゃないわ。
イライザはワゴンに置いてあったポットを両手で持つ。
いつも注ぎ合うポットより少し大きめのポットにはなみなみと紅茶が入っていて、傾けると、バランスを崩して…
バシャッ。
カップではなく、グレイの腿の上に置かれた手に、紅茶が溢れた。
「!」
「…っ」
グレイが顔を歪めて手を押さえる。
ど…どうしよう!?
イライザが青褪めてポットを持ったまま立ち尽くしていると、傍に居た侍女や、貴族の奥方、小さな令嬢たち何人かがイライザを押しのけ、グレイを取り囲んだ。
「殿下、大丈夫ですか!?」
「手袋を取って…」
「冷やした方が…」
「このハンカチを使って…」
「そこの水で濡らして…」
グレイの周りの緊迫した空気に押されて、イライザは数歩後退る。
「王子に紅茶をかけるなんて、謝罪だけでは済まないのでは?」
周りで見ていた者からの言葉がイライザの耳に届いた。
どうしよう。
どうしよう。
どうしよう。
あ…あやまらなくちゃ。
「……ご」
ごめんなさいと言おうとしても、声が出ない。じんわりと涙が滲んだが、イライザはそれをぐっと堪えた。
すると、ずっと下を向いていたグレイが顔を上げ、イライザと目が合う。
「大した事ないよ」
笑顔で、グレイは言った。
-----
翌日、父であるフォスター侯爵と謝罪に訪れたイライザ。
王宮の応接室に王太子妃の母と共に入って来たグレイのはいつものように手袋をしていた。
「この度は娘が大変申し訳ありませんでした」
父が深く頭を下げて、イライザもそれに倣い頭を下げた。
「も…もうしわけありません…」
どうにか言葉を絞り出す。涙が浮かぶが、泣いちゃだめ、とイライザは必死で堪える。
「火傷もしていないし、大丈夫だから顔を上げて頂戴」
王太子妃が優しく言う。
「寛大なお言葉、誠にありがとうございます」
父がそう言って頭を上げる。
イライザも遅れて頭を上げると、涙で潤んだ視界にグレイの姿が写った。
口角を上げてイライザを見ている。
…許して、くださった、の?
「イライザ…だったかな?」
グレイが言うと、イライザは背筋を伸ばして「はい」と言う。
「態とではないのだから、気にしなくて良いよ」
「…あり…がとうござい…ます」
優しい表情と声に、涙が流れるのを我慢し過ぎて途切れ途切れになりながら言うイライザ。
「ふっ。あはは」
我慢し過ぎて眉と口元がプルプルと震えるイライザを見て、グレイは思わず笑い出した。
ドキン。とイライザの心臓が鳴る。
「まあグレイ、女の子を見て笑うなんて失礼よ」
鷹揚に王太子妃が言うと、グレイは口元を押さえながらイライザを見て「ごめん」と苦笑いしながら言った。
「いいえ…」
急にドキドキと鳴り始めた胸を押さえてイライザは視線を床へと落とす。
高鳴る心臓は、許された安心感だとその時のイライザは考えていた。
帰りの廊下で王宮の侍女の声が聞こえて来るまでは。
「グレイ殿下の火傷、酷いの?」
「ええ。手の甲に水脹れができて…手袋をつける時も痛そうだったわ」
「でも火傷をした事は王太子妃殿下にも内緒にして欲しいと言われたんでしょう?」
「そうなのよ」
侍女たちの声に目を見開くイライザ。
前を歩いていた父が、振り向いてイライザの手を取った。
「グレイ殿下はお優しい方だな」
父がイライザと手を繋いで歩きながら小声で言う。
笑顔のグレイを思い出して、また心臓がドクンと鳴った。
王子に火傷を負わせたとなると、イライザも父侯爵も無罪放免とはいかないだろう。グレイはイライザたちを慮って火傷を隠してくれたのだ。
まだ九歳の幼い頭で、イライザはそれを悟る。
「……はい」
極小の声で応えたイライザの顔は真っ赤だった。
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