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目標を達成したら急に興味がなくなるのはよくあること。私はそれ以降、娘に今までの情熱や執着や興味がなくなった。親密になったことで昔より関係は良くなったが、逆にそれが妻や息子、他の誰かに怪しまれたらどうしようと、一番最初に危惧していた不安がぶり返してきた。頼むから今まで通り彼氏といちゃいちゃしていてほしい。頼むから昔のようにお父さんはちょっと、みたいなスタンスで自分から話しかけないでほしい。しかし娘はリビングにいる私の横に座ってきたり、私に話しかけてきたりする。
「あんたら最近仲いいねぇ。」
妻が言った。心臓が一度止まって、その後馬鹿みたいに暴れ始めた。とうとうバレた?いやバレてはないけど何かおかしいと思ったのか?まぁ思うよな。どうしよう。
「えーそうか?普通だろ。」
とりあえずとぼけてみた。
「いやなんか距離が近いよね。」
やはりそう思われていたか。テレビのニュースでたまに近親相姦の話題が流れているのをこっそりチャンネルを変えたりもしていたのだが。
「親子だし。こんなもんだろ。」
そう言うのが精一杯だった。
「年明けくらいからなんか雰囲気変わったのよね~。」
女はよく見ている、と改めて思った。
「ああー。もう高校三年なるじゃん?進路のこととか話してちょっと父親っぽいところ見せたからかな。仲悪いよりはいいだろー。」
私はなんとかそれらしい理由を捻りだした。
「そうねぇ。看護士の専門学校に行ってほしいとは伝えたけどやる気あるかなあ?」
「色々悩んでるみたいだよ。また聞いてみたら?」
そう言って話を終わらせた。なんとか切り抜けたが、納得したのかどうかわからない。そう言えば妻ともう半年近くセックスしていない。そろそろしとかないと怪しさが増す。
後日、妻と久々のセックスをしたが若い子とのセックスの良さを再認識してしまい途中で萎えてしまった。しかし奮い立たせてなんとか射精までこぎ着けた。
それからは私が欲情した時だけ娘とセックスした。
ある時は通学前、ある時は学校帰りの汗ばんだ肌を堪能した。
そうこうしているうちに高校生活も残り半年になった。進路は妻の希望通り看護専門学校。しかし、県外の学校の寮に入ることになった。もうすぐ制服姿の娘とセックスできなくなるのかと名残惜しかったが、不幸にはなってほしくない。幸せを望む気持ちは通常の父親と一緒だった。しばらく性行為はできなくなる。いや、親元を離れるこの機に普通の人生に戻り、父親とはもうしなくなるかもしれない。目標を達成した私は、それでいい、と思っていた。
娘は卒業に近づくにつれて忙しくなっていた。試験や入学手続きや準備、自動車学校、その合間に彼氏との逢瀬も入れる。自然に私との時間も減りセックスもしなくなった。これでいい。
娘とセックスをした、という事実は夢だったかのような曖昧な記憶になり始めた。これでいい。
セックスをする前よりいい関係になり、そしてお互いが求めていた時よりいい距離感になったところで、理恵は家を出た。ああ、寂しい。悲しい。素直にそう思った。
娘とセックスをしてよかったかどうか。結果は自信を持って、しかし大きな声では言えないが、「よかった」と答えれる。
だがこれは血の繋がりがなかった私と娘の場合で、さらに恋愛感情にまで発展しなかったからであり、その他に下準備や彼氏の存在など様々な要因があってのことだと思う。一つでも間違えば警察沙汰、離婚、職も失うかもしれないリスキーなこと。
私と妻と息子の三人の生活。何も悪くない、平凡な日常が戻ってきた。娘と私が今までの関係を墓場まで持っていけば何も問題はない。
煩悩の奴隷から解放された私は清々しい気持ちで四月の空を見上げた。
「あんたら最近仲いいねぇ。」
妻が言った。心臓が一度止まって、その後馬鹿みたいに暴れ始めた。とうとうバレた?いやバレてはないけど何かおかしいと思ったのか?まぁ思うよな。どうしよう。
「えーそうか?普通だろ。」
とりあえずとぼけてみた。
「いやなんか距離が近いよね。」
やはりそう思われていたか。テレビのニュースでたまに近親相姦の話題が流れているのをこっそりチャンネルを変えたりもしていたのだが。
「親子だし。こんなもんだろ。」
そう言うのが精一杯だった。
「年明けくらいからなんか雰囲気変わったのよね~。」
女はよく見ている、と改めて思った。
「ああー。もう高校三年なるじゃん?進路のこととか話してちょっと父親っぽいところ見せたからかな。仲悪いよりはいいだろー。」
私はなんとかそれらしい理由を捻りだした。
「そうねぇ。看護士の専門学校に行ってほしいとは伝えたけどやる気あるかなあ?」
「色々悩んでるみたいだよ。また聞いてみたら?」
そう言って話を終わらせた。なんとか切り抜けたが、納得したのかどうかわからない。そう言えば妻ともう半年近くセックスしていない。そろそろしとかないと怪しさが増す。
後日、妻と久々のセックスをしたが若い子とのセックスの良さを再認識してしまい途中で萎えてしまった。しかし奮い立たせてなんとか射精までこぎ着けた。
それからは私が欲情した時だけ娘とセックスした。
ある時は通学前、ある時は学校帰りの汗ばんだ肌を堪能した。
そうこうしているうちに高校生活も残り半年になった。進路は妻の希望通り看護専門学校。しかし、県外の学校の寮に入ることになった。もうすぐ制服姿の娘とセックスできなくなるのかと名残惜しかったが、不幸にはなってほしくない。幸せを望む気持ちは通常の父親と一緒だった。しばらく性行為はできなくなる。いや、親元を離れるこの機に普通の人生に戻り、父親とはもうしなくなるかもしれない。目標を達成した私は、それでいい、と思っていた。
娘は卒業に近づくにつれて忙しくなっていた。試験や入学手続きや準備、自動車学校、その合間に彼氏との逢瀬も入れる。自然に私との時間も減りセックスもしなくなった。これでいい。
娘とセックスをした、という事実は夢だったかのような曖昧な記憶になり始めた。これでいい。
セックスをする前よりいい関係になり、そしてお互いが求めていた時よりいい距離感になったところで、理恵は家を出た。ああ、寂しい。悲しい。素直にそう思った。
娘とセックスをしてよかったかどうか。結果は自信を持って、しかし大きな声では言えないが、「よかった」と答えれる。
だがこれは血の繋がりがなかった私と娘の場合で、さらに恋愛感情にまで発展しなかったからであり、その他に下準備や彼氏の存在など様々な要因があってのことだと思う。一つでも間違えば警察沙汰、離婚、職も失うかもしれないリスキーなこと。
私と妻と息子の三人の生活。何も悪くない、平凡な日常が戻ってきた。娘と私が今までの関係を墓場まで持っていけば何も問題はない。
煩悩の奴隷から解放された私は清々しい気持ちで四月の空を見上げた。
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