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プロローグ
中編
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ふ、と目が覚めた。
(…?まだお迎えではなかった…?)
まだ死にきれなかったのだと思った。
しかし、見上げる天井は、あの薄汚れた牢獄の天井ではない。
しかも視界が明るい。
(まさか、ここは天国か?こんな眩しいのは久しぶりだ。まるで日が差し込んでいるような…)
虚ろな目でちらりと周りを見る。
「…………………」
日が差し込んでいる。
部屋の窓から薄いカーテン越しに、本っ当に久しぶりに見る太陽の光が差し込んでいる。
驚きのあまり、がばっと起き上がった。
(!身体が軽い。あんなに座っているのもやっとだったのに。)
そして起き上がってさらなる衝撃。
なんて上質なベッドだろう。
ふかふかで暖かい。
もうずっと硬くて冷たい床の上で寝ていたから、まるで雲の上にでもいる気分だ。
(誰かが憐れんで部屋に移し、治療でも施してくれたのか?)
ベッドから降りようとしたところで、またさらなる衝撃。
(え…?私の足、小さくて、細い…。まるで子どものような…。)
恐る恐る顔を上げ辺りを見渡すと、遠くの壁際に、こちらを写すように置いてある鏡が視界に入った。
そこには、幼き頃のヴィンセント・ウィンバークが写っていた。
「――――――――――――!!!!!!!!!」
(…?まだお迎えではなかった…?)
まだ死にきれなかったのだと思った。
しかし、見上げる天井は、あの薄汚れた牢獄の天井ではない。
しかも視界が明るい。
(まさか、ここは天国か?こんな眩しいのは久しぶりだ。まるで日が差し込んでいるような…)
虚ろな目でちらりと周りを見る。
「…………………」
日が差し込んでいる。
部屋の窓から薄いカーテン越しに、本っ当に久しぶりに見る太陽の光が差し込んでいる。
驚きのあまり、がばっと起き上がった。
(!身体が軽い。あんなに座っているのもやっとだったのに。)
そして起き上がってさらなる衝撃。
なんて上質なベッドだろう。
ふかふかで暖かい。
もうずっと硬くて冷たい床の上で寝ていたから、まるで雲の上にでもいる気分だ。
(誰かが憐れんで部屋に移し、治療でも施してくれたのか?)
ベッドから降りようとしたところで、またさらなる衝撃。
(え…?私の足、小さくて、細い…。まるで子どものような…。)
恐る恐る顔を上げ辺りを見渡すと、遠くの壁際に、こちらを写すように置いてある鏡が視界に入った。
そこには、幼き頃のヴィンセント・ウィンバークが写っていた。
「――――――――――――!!!!!!!!!」
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