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4章
もう一人の追っ手
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こうして俺たちは町を後にした。帰る前に、出会った仲間たちに一人ずつ、カメラによって写真を撮って思い出とした。スマホにもせがまれたので、二枚づつ。
町を離れると草原を抜けて、遺跡を通った。林でトラバサミと獣避けの柵に別れを告げ。写真も撮った。
「長い旅路だったねえー。もっとトライしたかったなー!」
「俺も買い物をもっとすれば良かったな」
「二人とも会った時より大荷物の癖に良く言うよな」
三人で歩いて、暗い洞窟の川沿いを進む。
凛音はリュセラから明かりを付ける魔法を教えて貰い大はしゃぎで照らしまくったので、モンスターに見つかったが、軽くあしらってやった。
「今の悠人はどれくらい魔法まみれなの?」
「見ては分からないかもだな。鳥の魔法が出るまで試食しまくったからな。瞬間移動に時間停止、危機感知と氷を操ったり出来る」
「まだ、そんな魔法が有ったのか。魔王とでも戦うつもりか?」
「俺じゃ父さんやリュセラのようには行かないよ」
「さっき僕に勝ったやつの台詞か? それにしても狙ってだしているレベルの魔法ばかりだ」
「美味しい料理ほど良い魔法が出る。現実世界は平和だから、たくさんの料理が生まれた。そして、俺はこれを使ったんだ」
ポケットに触れると、中から飛び出して来たのはスマホだ。
「そう、スマホがあるじゃない!」
「レシピを検索して、自分なりに材料みながら作ったんだ」
「おー! 現代知識無双だね!」
順調に進んだ俺たちは川沿いから、最初に来た岩肌の部屋が連なるダンジョンへとやって来た。
部屋は相変わらず暗いが、凛音が照らしたことにより。内装が見渡せる。ヘッドライト要らずだ。だが、気がついた。鉄のマネキンや、落ちた武器が無くなっている事に。
「様子がおかしい、もっと散らかった居たはず」
「みんな動いてどっか行っちゃったのか、それとも誰かが片付けたのかな?」
擬人化道具なのだから、姿を変えて歩くことも出来るだろう。なら、どうして、散らかっていた時は動かなかった?
俺は床を見た、少しだけ有る砂利に一直線の線が出来ているのを。
「タイヤ跡だ、てことは……」
やはり自衛隊から追手が来ている。でも、単身で追手を送るか? こんな僻地に。部隊で動くのが自衛隊のはず。
俺は立ち上がり周りを見た。どこにも相手の姿はない。
安心したその時、背後に歪みを感じた。魔法を使う時の予兆で動く魔力でない。大きな壁に圧されているような巨大で、強力な魔力と圧迫感。危機感知が俺に伝えているんだ。命の危機を。
町を離れると草原を抜けて、遺跡を通った。林でトラバサミと獣避けの柵に別れを告げ。写真も撮った。
「長い旅路だったねえー。もっとトライしたかったなー!」
「俺も買い物をもっとすれば良かったな」
「二人とも会った時より大荷物の癖に良く言うよな」
三人で歩いて、暗い洞窟の川沿いを進む。
凛音はリュセラから明かりを付ける魔法を教えて貰い大はしゃぎで照らしまくったので、モンスターに見つかったが、軽くあしらってやった。
「今の悠人はどれくらい魔法まみれなの?」
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「まだ、そんな魔法が有ったのか。魔王とでも戦うつもりか?」
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「さっき僕に勝ったやつの台詞か? それにしても狙ってだしているレベルの魔法ばかりだ」
「美味しい料理ほど良い魔法が出る。現実世界は平和だから、たくさんの料理が生まれた。そして、俺はこれを使ったんだ」
ポケットに触れると、中から飛び出して来たのはスマホだ。
「そう、スマホがあるじゃない!」
「レシピを検索して、自分なりに材料みながら作ったんだ」
「おー! 現代知識無双だね!」
順調に進んだ俺たちは川沿いから、最初に来た岩肌の部屋が連なるダンジョンへとやって来た。
部屋は相変わらず暗いが、凛音が照らしたことにより。内装が見渡せる。ヘッドライト要らずだ。だが、気がついた。鉄のマネキンや、落ちた武器が無くなっている事に。
「様子がおかしい、もっと散らかった居たはず」
「みんな動いてどっか行っちゃったのか、それとも誰かが片付けたのかな?」
擬人化道具なのだから、姿を変えて歩くことも出来るだろう。なら、どうして、散らかっていた時は動かなかった?
俺は床を見た、少しだけ有る砂利に一直線の線が出来ているのを。
「タイヤ跡だ、てことは……」
やはり自衛隊から追手が来ている。でも、単身で追手を送るか? こんな僻地に。部隊で動くのが自衛隊のはず。
俺は立ち上がり周りを見た。どこにも相手の姿はない。
安心したその時、背後に歪みを感じた。魔法を使う時の予兆で動く魔力でない。大きな壁に圧されているような巨大で、強力な魔力と圧迫感。危機感知が俺に伝えているんだ。命の危機を。
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