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3章

バトルの中で

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 凛音に勝利した俺は、スマホたちの元へ戻った。城は修復中作業が続いている。もはや建っているのが可笑しいレベルで壊した。凛音を止めるべきだったな。

「この城倒れたらどうしよう……」

「大丈夫だぜ、元々脆い素材で作ってある」

「よく崩壊しないな!」

「いや、骨組みだけ特殊金属で出来てるから、後はそれに沿って組み直すだけだ。金がかかる程度だ」

「新手の豪遊方法か!」

「でも、自前で直すのは偉いね」

「あー。国民に作業を負担して貰っている」

「悪徳王族か!」

「じいさんの時代からずっとだ。その代わりに仕事は無くならねえ。国民も俺もな。給料はいいかんな」

「還元はしているんだ」

「そりゃな。人が居なけりゃ国にはならねえ。俺の仕事は国を守るこった。だから、最強でないといけねえ」

「おー、優良企業だー」

「家臣は休みがないけどな」

「たまにはバトル休め!」

「いいや、今日もやるぞ。なあ、悠人」

「俺!?」

「勝った方が俺とやるって行ってたよなぁ!」

「しくじった。でも、今日の俺、物理無効付いてるぞ」

「それはおもしれえ」

 ドラクは大臣を呼び、大臣は背丈程ある大剣を持ってきた。それを一人で持てるのか、大臣……。

「こいつは魔法の武器だ。切ったら自分も切れる」

「不便すぎない?」

「その代わり魔力攻撃と、与えるダメージは倍になる」

 ドラクは片手で大剣を持ち、俺に向かって走った。

「死んでしまうわ!」

 俺は城の廊下を走って逃げる。スカーフのお陰でかなりの速度なのに、追い付かれ大剣で切られた。

「「痛いっ!!」」

 体の痛みに、俺は自分の肩に触れた。スライムの体が裂けて、火の精霊の体が裂けていた。ドラクの体も傷ついている。

「物理無効が効かない、なら!」

 俺は鞄からエンチャントお菓子を取り出して食した。体はドライアドの特性を持つ。

「回復能力だ」

「上等だ、我慢比べと行こうぜ!」

 ドラクは俺を切り、俺は火の精霊の力で火を扱い。攻防が続いた。ドラクはヒールを俺は回復能力で回復しながら戦う。

「お前は強い、だが勝つのは俺だ! そして、最強の王になる」

「いいや、俺が勝って……」

 勝って何になるのか考えた。そして……。

「俺、勝つ必要ないじゃん!」

 抵抗をやめた俺に、ドラクの一撃が入った。体は両断されて、死……。

「おら、ヒール!」

 そうだ。ドラクが助けてくれるって算段だった。

 だが、俺の体に当たったのはドラクの大剣。そのまま吹っ飛ばされた。

「何すんだ!」
 
「体を見てみろよ」

 体に傷はなかった。

「強くなったな、悠人。ガチでやったが倒しきれなかった」

「死ぬかともおったわ!」

「でも、これなら戦えるよ。悲劇教団と」

 訓練の成果は有った。俺も魔法を扱うことにも慣れた。凛音も戦えることが分かった。これでリュセラと鍋を助けに行く! 城を直す国民に申し訳ないのだが。
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