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第五十八話 平和的な交渉を
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東京都本庁舎が先の無くなった左右の腕を天に目掛けて上げていると、敵を破壊して帰還した両拳がジェット噴射の炎を弱めながらゆっくりとその手首の上に着地した。
「そんな……あのパンチは何度でも発射できるのか?」友川がその様を液晶モニターで見ながら瞭然と言った。
しびれを切らしたように牧田が吉城に詰め寄る。
「もういい加減、総理含め官僚どもを地下のシェルターから叩き出した方がいい! もはや警察とカルト教団のごたごたで終えられる話じゃない。お偉い連中に知らぬ存じませぬで責任逃れができるなんて甘い考えを捨てさせて、とっととこの事態の終息に全力を尽くさせるべきだ」
吉祥は答えに詰まっているように、画面を睨んだままだ。
「でないと次は戦闘機どころじゃすまない。都市の何もかもがあれに破壊される。このままじゃ国内外からの壮絶なバッシングを受けて政治生命が吹っ飛ぶどころじゃ済まないと、あの古狸の税金ドロボー達に仕事をさせろ!」
しばし打開策を考案するように間を置くと、吉城が口を開いた。
「あの連中が出てきたところで何も変わらない……それよりそもそも教団の目的はなんだ? 声明が出されていない以上、明確なテロの目的、奴らが何を要望としているのかを我々は知らない」
「失敗に終わった渋谷区でのテロの際、配信で人々を精霊にするとか何か言っていましたが……」
友川が自信なさげに答えると、吉城強い眼光を牧田に向けた。
「幹部の者と話す事は可能か?」
「まさか今更、交渉をする気では……」
「戦車や兵隊まで出して自衛隊と戦争を繰り広げさせるよりはましだ。しかも都心のど真ん中でな」
「しかし、もし教団と交渉ができたとしても……何かあった時の責任は全てあなたが背負う事になる。覚悟の上で?」
真摯な顔で尋ねた牧田に対し、友川は額に微かに脂汗を見せながらも皮肉っぽくほくそ笑んだ。
「何を言う、私が地下のシェルターに招待されなかった時点で今回の件、誰が責任を被らされるかは明らかだったろ?」
***********************************
葉咲の背後につき、理沙と共に祐華が使用したコクピットのあるエリア直通のエレベーターに向かっていた時、須藤の電話が鳴った。
「ん、牧田警視からです!」
「おお、とっつあんからか? スピーカーにして、私も聞く」
理沙の指示通りセットすると須藤は電話に出る。
「はい、須藤です!」
「元気そうな声でなによりだ。当然、口裂け女も無事だろうな? 怪物なだけに」
牧田の嫌味っぽい口調に理沙は中指を立てて答えた。
「本来なら渋谷で警察の経費で焼肉ディナーをいただいていたっつのにこのザマだ!」
「渋谷署にいろと言った指示を無視して外に出た事に関しては物思うところあるが、都庁に対しての警告に関しては褒めてやる。おかげで警官達の到着が少しは遅くならずにすんだ。それで二人は今どこにいる?」
「……い、今ですか?」
「ああ、交渉ができる教団幹部の情報が知りたい。都庁の危険を察知したからには遠くまで逃げたんだろう? 今、どこまで避難している? 我々のいる場所まで来れるか?」
須藤は言いづらそうに顔をしかめながら答える。
「えーと……そのう……実は僕ら、その都庁の中にいたりしまして……」
「何だと?」牧田の声が若干、裏返った。
「い、いや、そのいろいろあってですね……もちろん危険なのは承知でしたが……」
そこで須藤は重大な事実を伝えるべく、一度息を整え、キッと気を引き締めた。
「それより警視、大変です、聞いてください! 信じてもらえないかもしれませんが実は東京都本庁舎の正体は巨大ロボットだったのです!」
「…………」
「おお、ほんとだぞ、牧田のとっつあん。都庁は巨大ロボットだった、びっくりだろ? それだけじゃなく、赤マントまで復活してこの都庁の中にいる。赤マントだぞ、赤マント! 本物の、マジで!」
「…………」
牧田が二人の告発を真摯に受け止めたのか、ドン引きしているのか見えない状態でいると、知らない中年の男が電話の会話に割り込んできた。
「官房長官の吉城だ。本当に君らは都庁の中にいるのか?」
「はい、今は25階にいて、この巨大ロボットのコクピットに繋がる直通エレベーターに向かっています」官房長官と聞き、須藤が畏まって言った。
「コクピット? そこに向かっているのか!」官房長官の声が熱くなった。
「今、案内つきで、この巨大な化物を操縦している奴を仕留めに向かうところだね」と理沙が大物政治家に対し、普通の人間を相手にする態度で言った。
「仕留める……とは?」牧田が嫌な予感を感じ取ったような冷たい物腰で訊いてきた。
「言葉の通りだよ。ライフルで頭を吹っ飛ばすなり、後ろから首を絞めるなりして退治する。運転手さえいなくなれば勝手にアクセルが踏まれることはなし。操縦席の上でそいつの息の根をがっちり止めて、この巨大ロボットを強制停止してやる」
「待て、待ってくれ!」吉城が焦ったように喚いた。
「どうした、官房長官の人?」
「早まるな。その運転席に座っている教団の人間には手を出すな!」
「はああああ?」と理沙と須藤が声を合わせる。
「その信者と交渉がしたい。都庁という巨大兵器を手中に納められた以上、話し合いで平和的解決をするんだ。君らが教団員を攻撃して失敗した場合、教団は都庁を使って制裁をしかけてくる事になる。その時の甚大な被害を考慮……」
吉城が話している最中で、理沙が須藤の手から電話を取り上げ、強引に通話を切った。
「え?」
「何が交渉だ、アホくさい。相手は赤マントを神と崇めてたキ〇ガイ、そもそも話し合いが通じる相手じゃないっつうの。正直、交渉より私の案の方が手っ取り早くこのテロを終了させられる。だよね、お局の人?」
葉咲は答えず、反抗的に大きく舌打ちをした。
「い、いえ、ちょっと待ってください、警部。僕も平和な交渉に賛成です。ここは官房長官にひと肌脱いでもらいましょう!」
「おいおい、ここまできてまたそんな素っ頓狂な事言う気か? 展望室での銃撃の大騒ぎを忘れたか? あのオシャレな柄のピアノがなかったらマー坊は今頃、展望室で蜂の巣だったんだぞ!」
「しかし、長官の言った通り都庁という最強最大の兵器は今、教団が握っています。下手に挑発して制裁という手段を選択された場合の事を考慮すると、まずは話し合いから始めても……」
と、その時、また須藤の電話が鳴った。
「あー……ったく。いいから、相手すんな、マー坊。エレベーターはすぐそばだ。偉い長官様がキ〇ガイ相手にぐずぐず言葉を選んでいる間に、東京中が都庁ロボの足跡と一般人の死体まみれになるのには反対だよ」
と、その時、須藤の電話から元木の声が聞こえてくる。
「おい、新人か?」
「あれ、その声は……私の処刑係の人か?」理沙が反応した。
電話から微かにほっとした声が聞こえた。
「その声は口裂け女だな。どうやら村を出てからもまだ二人そろって生きているようだ」
「状況は教団の村にいた時よりもはるかに最悪だけどね、マジで」
「女子高生達二人は無事、病院に運ばれましたか?」須藤が心配そうに訊いた。
その問いに元木が重い口調で答える。
「いいや……二人とも死んだ。高速道路の上で化け物になってな……」
「え、化け物? 救急車で病院に運ばれていたはずじゃ……」。
言うと、須藤はハッと鷹藤が残っているはずの上階を見上げるように天井に顔を向けた。
「確か二人は注射を打たれて……」
「気をつけろ。あのアカネ十字社の薬は人間をバケモンにするヤバいやつだ」
「そうだね、赤マント育成剤ってところかね」理沙が投げやりに言った。
「赤マント? 何でここで赤マントの名が出てくるか分からないが女子高生二人は最後は薬の副作用か何かで怪物になったあとドロドロの肉体になって死んだ。悔しいが何もできないまま悲惨な最期を迎えさせちまった」
「ドロドロ?」須藤が眉を傾げた。
「ともかく教祖も同じ薬を与えられてるんだったら、そいつには近づくな。女子高生二人とも最後はとんでもねえバケモンの力を持って暴れた。とても人間が太刀打ちできるもんじゃないほど獰猛……」
と、元木の緊迫した話に耳を向けていた時、突然、須藤は理沙に襟元を引っ張られた。
「わ、ちょっと、なんですか、警部。いきなり!」
理沙は強引に須藤を歩かせながら深刻な顔で言う。
「場所を変えるよ、マー坊。ヤバい気配がする!」
「は、ヤバい気配?」
「急げ、さっき言った天然の魔がすぐそこまで迫っている!」
「魔って……もしや……赤マントの事ですか?」
これまでになかったほど切迫した表情で理沙が振り返った。
「こんな近くにいるのに気が付かなかった。野郎め、気配を消していたか? こうなったらすぐにエレベーターで上がって奴から離れる。おい、お局の人、そのエレベーター、どれだ」
と、理沙が葉咲向かって声を荒げた時、25階フロアの全体の照明が消え、辺りが暗闇に飲み込まれた。
「え……なに? どうした……」と葉咲がか細い声で言った。
「あー……もう僕は何が起きても驚きませんよ」須藤が恐怖に飲み込まれないように虚勢を張った。
「くそ、今後こそ万事休すか?……」
暗闇の中で理沙がそう呟いたとき、近くから不快感を駆り立てるほど高音の囁き声が聞こえてくる。
「タリナイ……モット、モット……モットモットモット!」
「そんな……あのパンチは何度でも発射できるのか?」友川がその様を液晶モニターで見ながら瞭然と言った。
しびれを切らしたように牧田が吉城に詰め寄る。
「もういい加減、総理含め官僚どもを地下のシェルターから叩き出した方がいい! もはや警察とカルト教団のごたごたで終えられる話じゃない。お偉い連中に知らぬ存じませぬで責任逃れができるなんて甘い考えを捨てさせて、とっととこの事態の終息に全力を尽くさせるべきだ」
吉祥は答えに詰まっているように、画面を睨んだままだ。
「でないと次は戦闘機どころじゃすまない。都市の何もかもがあれに破壊される。このままじゃ国内外からの壮絶なバッシングを受けて政治生命が吹っ飛ぶどころじゃ済まないと、あの古狸の税金ドロボー達に仕事をさせろ!」
しばし打開策を考案するように間を置くと、吉城が口を開いた。
「あの連中が出てきたところで何も変わらない……それよりそもそも教団の目的はなんだ? 声明が出されていない以上、明確なテロの目的、奴らが何を要望としているのかを我々は知らない」
「失敗に終わった渋谷区でのテロの際、配信で人々を精霊にするとか何か言っていましたが……」
友川が自信なさげに答えると、吉城強い眼光を牧田に向けた。
「幹部の者と話す事は可能か?」
「まさか今更、交渉をする気では……」
「戦車や兵隊まで出して自衛隊と戦争を繰り広げさせるよりはましだ。しかも都心のど真ん中でな」
「しかし、もし教団と交渉ができたとしても……何かあった時の責任は全てあなたが背負う事になる。覚悟の上で?」
真摯な顔で尋ねた牧田に対し、友川は額に微かに脂汗を見せながらも皮肉っぽくほくそ笑んだ。
「何を言う、私が地下のシェルターに招待されなかった時点で今回の件、誰が責任を被らされるかは明らかだったろ?」
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葉咲の背後につき、理沙と共に祐華が使用したコクピットのあるエリア直通のエレベーターに向かっていた時、須藤の電話が鳴った。
「ん、牧田警視からです!」
「おお、とっつあんからか? スピーカーにして、私も聞く」
理沙の指示通りセットすると須藤は電話に出る。
「はい、須藤です!」
「元気そうな声でなによりだ。当然、口裂け女も無事だろうな? 怪物なだけに」
牧田の嫌味っぽい口調に理沙は中指を立てて答えた。
「本来なら渋谷で警察の経費で焼肉ディナーをいただいていたっつのにこのザマだ!」
「渋谷署にいろと言った指示を無視して外に出た事に関しては物思うところあるが、都庁に対しての警告に関しては褒めてやる。おかげで警官達の到着が少しは遅くならずにすんだ。それで二人は今どこにいる?」
「……い、今ですか?」
「ああ、交渉ができる教団幹部の情報が知りたい。都庁の危険を察知したからには遠くまで逃げたんだろう? 今、どこまで避難している? 我々のいる場所まで来れるか?」
須藤は言いづらそうに顔をしかめながら答える。
「えーと……そのう……実は僕ら、その都庁の中にいたりしまして……」
「何だと?」牧田の声が若干、裏返った。
「い、いや、そのいろいろあってですね……もちろん危険なのは承知でしたが……」
そこで須藤は重大な事実を伝えるべく、一度息を整え、キッと気を引き締めた。
「それより警視、大変です、聞いてください! 信じてもらえないかもしれませんが実は東京都本庁舎の正体は巨大ロボットだったのです!」
「…………」
「おお、ほんとだぞ、牧田のとっつあん。都庁は巨大ロボットだった、びっくりだろ? それだけじゃなく、赤マントまで復活してこの都庁の中にいる。赤マントだぞ、赤マント! 本物の、マジで!」
「…………」
牧田が二人の告発を真摯に受け止めたのか、ドン引きしているのか見えない状態でいると、知らない中年の男が電話の会話に割り込んできた。
「官房長官の吉城だ。本当に君らは都庁の中にいるのか?」
「はい、今は25階にいて、この巨大ロボットのコクピットに繋がる直通エレベーターに向かっています」官房長官と聞き、須藤が畏まって言った。
「コクピット? そこに向かっているのか!」官房長官の声が熱くなった。
「今、案内つきで、この巨大な化物を操縦している奴を仕留めに向かうところだね」と理沙が大物政治家に対し、普通の人間を相手にする態度で言った。
「仕留める……とは?」牧田が嫌な予感を感じ取ったような冷たい物腰で訊いてきた。
「言葉の通りだよ。ライフルで頭を吹っ飛ばすなり、後ろから首を絞めるなりして退治する。運転手さえいなくなれば勝手にアクセルが踏まれることはなし。操縦席の上でそいつの息の根をがっちり止めて、この巨大ロボットを強制停止してやる」
「待て、待ってくれ!」吉城が焦ったように喚いた。
「どうした、官房長官の人?」
「早まるな。その運転席に座っている教団の人間には手を出すな!」
「はああああ?」と理沙と須藤が声を合わせる。
「その信者と交渉がしたい。都庁という巨大兵器を手中に納められた以上、話し合いで平和的解決をするんだ。君らが教団員を攻撃して失敗した場合、教団は都庁を使って制裁をしかけてくる事になる。その時の甚大な被害を考慮……」
吉城が話している最中で、理沙が須藤の手から電話を取り上げ、強引に通話を切った。
「え?」
「何が交渉だ、アホくさい。相手は赤マントを神と崇めてたキ〇ガイ、そもそも話し合いが通じる相手じゃないっつうの。正直、交渉より私の案の方が手っ取り早くこのテロを終了させられる。だよね、お局の人?」
葉咲は答えず、反抗的に大きく舌打ちをした。
「い、いえ、ちょっと待ってください、警部。僕も平和な交渉に賛成です。ここは官房長官にひと肌脱いでもらいましょう!」
「おいおい、ここまできてまたそんな素っ頓狂な事言う気か? 展望室での銃撃の大騒ぎを忘れたか? あのオシャレな柄のピアノがなかったらマー坊は今頃、展望室で蜂の巣だったんだぞ!」
「しかし、長官の言った通り都庁という最強最大の兵器は今、教団が握っています。下手に挑発して制裁という手段を選択された場合の事を考慮すると、まずは話し合いから始めても……」
と、その時、また須藤の電話が鳴った。
「あー……ったく。いいから、相手すんな、マー坊。エレベーターはすぐそばだ。偉い長官様がキ〇ガイ相手にぐずぐず言葉を選んでいる間に、東京中が都庁ロボの足跡と一般人の死体まみれになるのには反対だよ」
と、その時、須藤の電話から元木の声が聞こえてくる。
「おい、新人か?」
「あれ、その声は……私の処刑係の人か?」理沙が反応した。
電話から微かにほっとした声が聞こえた。
「その声は口裂け女だな。どうやら村を出てからもまだ二人そろって生きているようだ」
「状況は教団の村にいた時よりもはるかに最悪だけどね、マジで」
「女子高生達二人は無事、病院に運ばれましたか?」須藤が心配そうに訊いた。
その問いに元木が重い口調で答える。
「いいや……二人とも死んだ。高速道路の上で化け物になってな……」
「え、化け物? 救急車で病院に運ばれていたはずじゃ……」。
言うと、須藤はハッと鷹藤が残っているはずの上階を見上げるように天井に顔を向けた。
「確か二人は注射を打たれて……」
「気をつけろ。あのアカネ十字社の薬は人間をバケモンにするヤバいやつだ」
「そうだね、赤マント育成剤ってところかね」理沙が投げやりに言った。
「赤マント? 何でここで赤マントの名が出てくるか分からないが女子高生二人は最後は薬の副作用か何かで怪物になったあとドロドロの肉体になって死んだ。悔しいが何もできないまま悲惨な最期を迎えさせちまった」
「ドロドロ?」須藤が眉を傾げた。
「ともかく教祖も同じ薬を与えられてるんだったら、そいつには近づくな。女子高生二人とも最後はとんでもねえバケモンの力を持って暴れた。とても人間が太刀打ちできるもんじゃないほど獰猛……」
と、元木の緊迫した話に耳を向けていた時、突然、須藤は理沙に襟元を引っ張られた。
「わ、ちょっと、なんですか、警部。いきなり!」
理沙は強引に須藤を歩かせながら深刻な顔で言う。
「場所を変えるよ、マー坊。ヤバい気配がする!」
「は、ヤバい気配?」
「急げ、さっき言った天然の魔がすぐそこまで迫っている!」
「魔って……もしや……赤マントの事ですか?」
これまでになかったほど切迫した表情で理沙が振り返った。
「こんな近くにいるのに気が付かなかった。野郎め、気配を消していたか? こうなったらすぐにエレベーターで上がって奴から離れる。おい、お局の人、そのエレベーター、どれだ」
と、理沙が葉咲向かって声を荒げた時、25階フロアの全体の照明が消え、辺りが暗闇に飲み込まれた。
「え……なに? どうした……」と葉咲がか細い声で言った。
「あー……もう僕は何が起きても驚きませんよ」須藤が恐怖に飲み込まれないように虚勢を張った。
「くそ、今後こそ万事休すか?……」
暗闇の中で理沙がそう呟いたとき、近くから不快感を駆り立てるほど高音の囁き声が聞こえてくる。
「タリナイ……モット、モット……モットモットモット!」
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